ホワイトバレンタイン

CAST小松崎 ふたば小松崎 ふたば

作者:ましろ

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2024.12.08

今年も、
やってきた。





私はフタバ!
普通の高校生。





けど、
私は恋をしているの。





相手は、ナツくん。





いつ見ても
すごくかっこよくて、
キラキラしてる。





カレンダーを見ると、
来週はバレンタイン。





ナツくんに
告白しようかな。





けど、普通の私が
ナツくんと
釣り合うわけないよね。





でも・・・













◇14日◇





ついに来たバレンタイン。





わたせないと思ってたのに、
カバンの中には、スノーボールが。





でも、わたすとは
決まってない!





今日のおやつってことに
しようかな。





「あれ? それなに?」





「うわっ!
びっくりした・・・
驚かせないでよ!」





「ごめんごめん」





この子は、私の友達。
同じバレー部で、
とっても運動神経がいいの。





そして、私が
ナツくんのことを
好きなのも知ってる。





「で、それは?
もしかして・・・!」





「ちがうよ!
これはただ・・・」





「ただ・・・?」





「・・・一応作ってみただけ・・・」





「えー!?
いいじゃん!
わたしちゃえ!」





「・・・そうかな」





「そうだよ!
絶対わたした方がいい!」





「・・・そうだよね。
うん、わたしてみる!」





ナツくんの机に
こっそり手紙を入れて、
今日の16時に屋上へ。





緊張しすぎて、
授業も集中できないよ~!













*...・・・*...・・・*





「あれ? フタバ?」





16時。
屋上で待っていると、
ナツくんがやってきた。





大丈夫だよ、私。
ちょっとわたすだけ
なんだから。





でも、なんでか
口が動かなかった。





「・・・なんでもない」





「え?
・・・手紙って
フタバが書いたの?」





「うん」





「・・・そっか。それじゃ」





屋上のドアが閉まる音が
聞こえた。





涙が止まらなかった。





わたせなかった。





「もしかしたら迷惑かも」
とか考えて、
わたせなかった。





なんでだろう。
私なんて大嫌い・・・!





冷たい風が吹いている。





曇り空に、
私の泣き声が響く。





そのとき。





「・・・フタバ!」





「え・・・ナツくん・・・?」





「・・・ごめん。
泣いてるのが聞こえて・・・」





「・・・あ、うん。
私もごめん。
じゃあね、また明日・・・」





ああ、ここで
終わっちゃうのかな。





ドアノブに手をかけた。





「・・・あのさ!」





「・・・なに?」





振り向かずに聞く。
どうしたんだろう。





「俺、フタバが好きだ!」





思わず、
時が止まったかと思った。





振り向くと、ナツくんが
こっちを見ていた。





「でも・・・私、
ナツくんみたいに
キラキラしてないのに・・・」





「俺から見たら、
フタバは十分
キラキラしてるって。
・・・ダメかな?」





「・・・ダメじゃない。
私も、ナツくんが好き!」





ずっと手に持っていた
スノーボールは、
ぎゅっと握りすぎて割れていた。





けど、ナツくんは
笑って受け取ってくれた。





「あ・・・雪・・・」





ただ曇っていた空は、
雪を降らせ始めた・・・







私、フタバ!
ナツくんっていう
素敵な彼氏がいる高校生!





「フタバー、帰るぞー」





「待ってー!」







end・・・

※掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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