一体化

CAST小松崎ふたば

作者：かの

2022.06.04

やっほー！
ふたばだよー。

私には、大好きな
彼女がいる。

それは、こはなって言って
すごい努力家
かわいいの。

そんなこはなに惹かれて
告白して
付き合うことになった。

最初は、みんなに
女の子が女の子のことを
好きになるって
おかしいんじゃないって
言われることもあったけど

そういう時もこはなが
「人それぞれだから
あんなこと言われても
気にしなくて良いよ」
と言ってくれて
嬉しかった。

そんな仲が良い私たち。

これからも
今までのように
平和で楽しい日々が
続くのかと思っていた・・・

＊．．．・・・＊．．．・・・＊

その日は、学校で
サンリオピューロランドに
行こうと話していた。

バタッ

こはな「ふたば！
ふたばどうしたの」

どうやら
倒れてしまったらしい。

多分軽い貧血とかかなぁ。

目の前が
真っ暗になった。

気づいたら
ふわふわのベットの上で
寝ていた。

多分、保健室だろうと思って
目を開けると・・・

そこは、病院だった。

そしたらそこには、
こはなと親と
お医者さんがいた。

真剣な顔の
お医者さん。

何を言うかと思えば・・・

「ふたばさんは、
心臓の病気です。
余命は、半年です。
半年以内に
心臓移植ができるドナーが
見つかったら
助かるでしょう」

親やこはなが泣いている。

心臓移植は、
亡くなった人から
心臓をもらうか、
生きているけれど
心臓をくれる人が
いない限りは出来ない。

うちの家は
ひとり親家庭だから
仮にお母さんが
心臓をくれても
私は、どうやって
生きていくのかという
話になるから
ドナーが見つかるのを
待たないといけない。

・＊。・　１か月後　・。＊・

こはな「絶対病気治して
サンリオピューロランド行こうね」

ふたば「うん。約束。
それでね、実はドナーが
見つかったの
名前は伏せてあるから
どんな人かは分からないけど
心臓もらえるって」

こはな「良かったね！
手術は、いつなの？」

ふたば「１週間後」

こはな「じゃあ、もうすぐだね」

ふたば「サンリオピューロランド
行こうね」

こはな「うん」

・＊。・　１週間後　・。＊・

その日は、
用事があるらしく
こはなは、来なかった。

・＊。・　５時間後　・。＊・

どうやら手術は、
終わったらしい。

それからすぐ
手術室を出ると。

お母さんが
泣いていた。

お医者さんによると
手術は、
成功したらしい。

なのになんで
泣いてるんだろう???

すると、お母さんが
手紙を渡してくれた。

ピンクの可愛い封筒の
中を見ると
こう書いてあった。

＊．．．・・・＊．．．・・・＊．．．・・・＊
ふたばへ

きっとこの手紙を
読んでくれているということは、
手術が成功したんだね！
サンリオピューロランド行く
約束破ってごめんね。
ふたばが元気になってくれて良かった！
今、私はふたばの体の中にいるよ。
私だってまえみたいに
ふたばと一緒に居たかった。
でもふたばの余命が短いと聞いて
耐えきれなかった。
だからふたばに心臓をあげた。
これからは一秒も離れ離れに
なることがないから嬉しい。
私たちは、一体化したんだよ！
すごくない！
うちらは、ずーっと一緒だからね。
ああやってまえみたいに
サンリオピューロランドには
行けないけど
私はずーっとふたばのことが
大好きだからね！

ずーっと忘れないからね。

　　　　　　　　　　　　　こはなより
＊．．．・・・＊．．．・・・＊．．．・・・＊

こはな、ありがとう。

私もずーっと
こはなのこと忘れないし
大好きだからね。

私たちは、
ずーっと一緒だね！

そう思っている間にも

心臓の鼓動が
静かに聞こえる。

＊ｅｎｄ＊