ヴァンパイアの私の恋

CAST小松崎ふたば

作者：まろん

2023.03.29

私、フタバ。

普通の中学２年生・・・
と、言いたいところだけど

私には、周りと絶対に
違うところがある。

それは、ヴァンパイアの
血が流れていることだ。

つまり私は、
ヴァンパイアの家系の１人。

でも私は、誰かの血を
吸いたいと思わなかった。

だから私は、
思わぬところで人の血を
吸ったりしないか
心配していた。

私には、
好きな人がいる・・・

それは、
同じクラスのユアン君。

まあ、あんまり
接点ないんだけどね・・・

そんな私の秘密を知るのは、
たった１人の友達、ユズ。

私がヴァンパイアの一族と知っても
変わらずに仲良くしてくれる、
私の親友だ。

フタバ「ユズは好きな人とか
いないの～？」

ユズ「え？
うーん・・・・・・
いないね！」

フタバ「そっかー・・・」

ユズ「で？　で？
フタバは？
ユアン君のこと
好きなんでしょ？」

フタバ「・・・まあ、一応」

ユズ「告白とかは？」

フタバ「無理」

そんな私の恋が
変わったのは、１日後だ。

ユアン「隣、よろしくね」

えっ・・・
ユ、ユアン君!?

あ、そうだ
席替えしたんだ。

自分のところしか
見てなかった・・・

でもでも、隣、
ユアン君って・・・！

フタバ「あ、に、西君！
よろしくお願いしますっ！」

ううっ、緊張して
うまく話せないよ～・・・

ユズ「フタバーっ、
よかったね！
応援するよー！」

フタバ「あ、ありがとう」

＊．．．・・・＊．．．・・・＊

それから１週間、
私はユアン君と
すごく仲良くなった。

好きなアニメが一緒だったり、
してるゲームが同じだったり・・・

どうしよう、ここまで
好きになるとは
思わなかった。

ユアン「フタバちゃん、
あのさ・・・」

ドクドクと胸がなる。

告白か・・・、
ユズがよく言ってた。

・・・しちゃおうかな・・・？

ユズ「え、マジでするの？」

私は一度、
ユズに相談した。

フタバ「え」

ユズ「半分冗談だったのに」

フタバ「・・・うん」

ユズ「・・・でも、
いいんじゃない？」

フタバ「・・・でも」

ユズ「本物の愛なら
きっと成功するよ」

私は、学校の屋上に
ユアン君を呼び出した。

ユアン「フタバちゃん？
どうしたの？」

フタバ「ユアン君・・・
えっと、私、
ユアン君が好きです。
気づいたら好きでした」

ユアン「えっ・・・
お、俺も・・・」

ユアン君が
近づいてきた。

私は、自分が
人間ではないことを
思い出した。

フタバ「ごめん！
近づかないで！
血を吸っちゃうかも！」

ユアン「え？」

私はユアン君に、自身が
ヴァンパイアであることを
あかした。

フタバ「ごめんなさい、
やっぱりさっきのは
なしに・・・」

ユアン「ヴァンパイアだとか
人間だとか、関係ないよ。
俺はフタバちゃんのこと
ずっと好きだったし」

フタバ「え・・・？」

嘘、嘘・・・！
ユアン君が私のことを・・・！

フタバ「でも・・・」

ユアン「そうだ、
１日待ってくれない？」

フタバ「？」

・＊。・　１日後　・。＊・

ユアン「はい、これ」

フタバ「え？」

ユアン「ヴァンパイアから
人間になれる薬」

フタバ「・・・なんで？」

ユアン「俺の父さん、
薬とかの研究してるんだ。
飲んでみて」

フタバ「わかった」

ごくり

うっ・・・、
一瞬、体に痛みが走った。

フタバ「人間に・・・なれた？」

ユアン「うん、なれてる。
・・・フタバちゃん、
俺と付き合ってくれますか？」

フタバ「・・・ハイ・・・
ありがとう、ユアン君」

＊ｅｎｄ＊