虹の下の思い

CAST小松崎 ふたば小松崎 ふたば

作者:ミコミコ

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2023.03.26

こんな噂、知ってる?





ニコラ学園に
代々伝わっている話。





────通り雨が降る日、





思い人と傘の下を
共に歩けば、





思い通ず。





なお・・・・・・・・・・・・





コハナ「なお・・・・・・
何だっけ?(笑)」





フタバ「もぉ~、
その先が
気になるのにぃ~!!」





私の名前は、フタバ。
ニコラ学園の3年生。





コハナは私の親友。
いつも2人で、こんな風に
くだらない話ばっか
してるんだ~。





コハナ「ハルト君とは、どう?」





フタバ「人だかりが多すぎて、
今日も話しかけられ
なかった・・・・・・」





コハナ「進展ナシか~」





ハルト君は、
学園のアイドル。





めちゃくちゃ
イケメンで、
性格もよくて・・・・・・





私はひそかに
好意をいだいている。





だが・・・・・・・・・





もちろんそれは
みんなも一緒。





ハルト君の周りには、
いつも女の子がたくさん。





だから、1回も
話したことが
ないんだよね・・・





きっと、ハルト君も、
私のことなんて知らない。





コハナ「こりゃ無理かな~ 汗」





フタバ「諦めた方が
いいのかな・・・・・・?」





コハナ「いいや絶対ダメ!!
フタバの可愛さは
私が保証する!
ハルトだって、
フタバの顔を見たら
メロメロよ!」





フタバ「あはは!
ありがと、コハナ」





キャーーーーー―!!!!!!!





コハナ「うわ!
廊下で悲鳴が!?」





女の子「ハルトく~ん、
連絡先教えて? /////」





ハルト「う、え、えーっと・・・・・・」





女の子「ねぇ~、
ハルト君の家って
どこ~? /////」





コハナ「あぁあ。ハルト、
あの女子軍団に
捕まっちゃったみたいね・・・
ありゃ、御愁傷様だわ」





ガタッ!





コハナ「え!? フタバ!?
あの女子軍団に
入っていっちゃった!」





フタバ「ねぇ」





女の子「? 誰~?」





女の子「邪魔しないでくれる~?」





フタバ「ハルト君、
困っているじゃない。
無理やり押し寄るのは
どうかと思うけど」





女の子「はぁ?
っていうか、あんた誰よ。
無名の子がハルト君に
気やすく近寄るんじゃないわよ!!」





ハルト「ごめん、この後
用事あって・・・・・・」





女の子「え~、ハルト君/////
じゃあまた明日ね/////」





タッタッタッタ・・・・・・





ハルト「ふう・・・・・・、
嵐が過ぎた・・・・・・・・・」





良かった。
ハルト君、
ホッとした顔してる♪





じゃあ、教室戻・・・・・・・・・





ハルト「待って!」





フタバ「ハルト・・・・・・君!?」





ハルト「さっきは、ありがとう!
君のおかげで
ホントに助かったよ」





フタバ「うん・・・」





嬉しい・・・・・・・・・!





ハルト「じゃっ!」





タッタッタッタ・・・・・・





コハナ「フ、フタバ・・・・・・・・・」





フタバ「コ、コハナ・・・・・・・・・」





コハナフタバ「やった~~っ!!!!」





コハナ「記念すべき、
初トーク/////」





フタバ「しかも
『ありがとう』って!」





コハナ「こっからどんどん
進展していくぞ~!」





フタバ「お~っ!!」













* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





ヤバい・・・
大ピンチ・・・・・・





今、私は
部活が終わって
家に帰ろうとしている。





さっきまでは
晴れだったのに、
私が校門を出た瞬間、
突然、雨が振りだしたのだ。





当然、
晴れ予報だったため、
傘は持ってきていない。





今日は荷物が
パンパンだったため、
折りたたみ傘も
家に置いてきてしまった。





フタバ「ついてないな~・・・」





今日、ハルト君と
話したから、
バチが当たったんだろうか。





調子のるなって・・・・・・





フタバ「コハナは
部活まだだし・・・・・・
どうしよ・・・・・・・・・」





校門の木の下に
カバンで頭を抱えながら
うずくまった。





だんだんスカートが
雨でにじんできている・・・・・・・・・





フタバ「寒っ・・・・・・・・・」





タッ!





ハルト「フタバちゃん!!!」





フタバ「・・・・・・・・・・・・え?
ハルト・・・君?」





ハルト「大丈夫?
ほら立って!
あああ、スカートまで
濡れてる!!」





ハルト君が、ハンカチで
拭いてくれた。





声が・・・・・・
でない・・・・・・





フタバ「あ・・・・・・い・・・
あり・・・がぁ・・・・・・」





ハルト「ほら、狭いけど
傘んなか入って」





ハルト君が
自分の傘の中に
入れてくれた。





相合傘・・・・・・・・・・・・・・・





ハルト「あれ、
雨やんできちゃった」





フタバ「ほ、ホントだ・・・」





ハルト「あ、虹」





小雨が降る空の中に、
色がハッキリとした
虹がかかっていた。





フタバ「キレイ・・・・・・・・・」





ハルト「フタバちゃんっ!」





!!!!





ハルト「今日、
廊下であった時
初めて君を見たんだ。
もう惚れていたよ・・・」





フタバ「//////////」





ハルト「フタバちゃん!!
君のことが好きです!
付き合って下さい!!!!!」





フタバ「はい・・・・・・/////」







ニコラ学園に
代々伝わっている話。





────通り雨が降る日、





思い人と傘の下を
共に歩けば、





思い通ず。





なお、





虹の出る日には、







2人の思いは永遠となる─────







*end*

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