花火

CAST小松崎ふたば

作者：りりあ

2022.08.01

こんにちは、私、
小松崎ふたばです。

私はよく、明るくて、
人気者って
親友に言われます。

「おはよ～！」

「あ、レイナ。
おはよう」

レイナは私の親友。
運動もできて、
頭もいいから、
羨ましいんだよね。

それに比べて私は、、、
弱い。

そう、血液の病気なんだ。

先生「吉本麗奈」

レイナ「はい」

先生「頑張ったな」

レイナ「いえ。
テス勉とか
してませんし、、、」

みんな「えっやば！
それで１００点すごっ！」

私の点数はというと、
８８点。

せめて１００点は、、、、。

先生「太陽」

太陽「なんで俺だけ
下なんですか？」

先生「あ、いや、
名前のところに太陽しか
書いてなかったからな」

太陽「え？」

みんな「あははははははっ」

太陽くんは
私の好きな人であり、
クラスの人気者。
（おちゃらけの方で）

＊．．．・・・＊．．．
＊．．．・・・＊．．．

看護師「ふたばちゃ～ん
検査するよ～」

ふたば「うわぁぁぁぁぁん」

私は、小さい頃は
すぐ泣いていた。

その時、誰かが
カメラを私に
向けたんだ。

私は必死に笑った。
カメラの前では笑った。

また、あの子に
会えないかな、、、

＊．．．・・・＊．．．
＊．．．・・・＊．．．

太陽「ねぇなんでここに
呼び出したの？」

ふたば「ふっふ～ん！
よくぞ
聞いてくれました！」

太陽「あ、ベガ」

ふたば「え、、」

太陽「ここに
ベガがいるなって」

こことは、私のこと。

ふたば「友達にも
よく言われる。
織姫とか呼ばれること
だってあるし」

太陽「へ～織姫か」

ふたば「でね、私は
君とみたかったんだ」

太陽「へ～。君がね」

ふたば「あ、えっとその、、、」

次の日私達は
２人で出かけた。

雨の日の
花火大会に。

ふたば「君は
私のカメラマン」

太陽「うい」

あの時、私は思った。

君のことが好きだって。

カメラを跨いで
私のことを
見てくれている。

嬉しくて嬉しくて。

それで、太陽君とは
いろんなところへ出かけた。

そして、寿命が
近づいてきた。

それに伴って
思い出がふえた。

生きたいって思った。

海に行ったり、
山に行って
夏の星空を
見に行ったり。

私は、死ぬのが
怖くなった。

フタバ「、、、、、」

太陽「はい」

フタバ「辛いの。
だから、今すぐ来て！」

俺はすぐにわかった。
君だって。

フタバ「あ、ごめんね」

太陽「いや、大丈夫」

フタバ「カメラ持ってきた？」

太陽「そのつもりで」

フタバ「やった」

写真をとる
前提だったのか。
制服だし。

フタバ「君に写真を
撮ってもらうために、
メイクまでしたんだから！」

そして、時間が
経っていった。

最後に撮った写真は、
彼女が涙を流しながら
笑っている写真だった。

８時間後に
彼女は亡くなった。

レイナ「なんでふたばがっ、、、
うっ、、うっ、、、」

太陽「、、、、」

レイナ「ごめんね。
１番辛いのは
太陽君なのに、」

レイナ「これ」

太陽「これって、、、」

レイナ「ふたばからだよ。
見て、、あげて、、。
太陽君に１番に
見てほしいって
言ってたから、、、、」

そこには、、
思い出の写真と
彼女からのメッセージが
残されていた。

・。・。・。・。・。・。・。・。・。
太陽君、元気？
今までありがとう。
そして、君は笑っていて。
私の分まで笑っていて。
たくさん笑って。

死にたいって
思う時があるかもしれないけど、
私のことを思い出して。

私という人が生きていたんだって。

今までありがとう。
私は、、、幸せでした。

最後に、いつか
私の彦星になれる時がきたら、
名前を呼んでね。
・。・。・。・。・。・。・。・。・。

太陽「うん、、、」

泣きながら
返事を返した。

俺はもう、カメラを
手に取ることはない。

＊．．．ｅｎｄ．．．・・・＊．．．