病院で繋がれた恋

CAST小松崎ふたば

作者：フラワーブーケ

2024.01.17

私、小松崎ふたばです。
中学３年、恋未経験、
もうすぐ受験、なんだけど・・・

なんと、わけあって
１か月入院することになっちゃった!!

人生初入院。

院内学級はあるから
大丈夫とは言われたけど、
どんな人がいるのか不安だよ～。

・＊。・　病室で　・。＊・

あ～、ドキドキする。

とんとんっ。
（肩をたたかれる）

コハナ「こんにちは！
わたし、コハナです。
中学３年生なの。
コハってよんでね。
よろしくね！」

フタバ「わ、私も中３！
フタバです。
よろしくお願いします！」

コハナ「やったぁ、
同い年の女の子が来るの、初なんだ。
隣の部屋には
中３の男の子がいるんだよ。
タイヨウ君っていうの」

フタバ「へぇ、
仲良くなれるといいなぁ・・・」

・＊。・　次の日　・。＊・

今日から院内学級。

コハと一緒だから安心。

ユナ「院内学級担当の吉岡です。
ユナ先生って呼んでね！」

フタバ「はいっ。
よろしくお願いします！」

優しそうな先生だ、ほっ。

ユナ「中３受験生どうし、
がんばるのよ」

がちゃっ。
男の子が入ってきた。

どきどきっ。
めっちゃイケメン・・・!!

何も言わずに
席に着いちゃった。

コハナ「太陽はいつも
あんな感じだから」

フタバ「仲良くなれると
思ったのにな・・・」

それから毎日、
私は授業を受けた。

でも、もともとあんまり
勉強が得意じゃない私は
だんだんついていけなくなってきて・・・

・＊。・　病室で　・。＊・

フタバ「わーん、
わからないよ～！」

タイヨウ「・・・俺でよければ、
教えよっか？」

フタバ「えっ、タイヨウ君!?
いいの!?」

タイヨウ「どうせ暇だし。
ここはね・・・」

タイヨウ君の授業は
とってもわかりやすくて、
私はすらすら問題を
解くことができた。

タイヨウ君は毎日
その日の内容を解説してくれた。

途中からコハも参戦してきて、
毎日が夢のように楽しかった！

もちろん勉強もばっちり！

わたし、気づいちゃった。

タイヨウ君のことが、好きだ!!

でも、もう
残された時間は１週間。

最初は早く帰りたかったけど、
今はタイヨウ君と別れるのが
嫌だよ・・・

＊　‐‐‐　＊　‐‐‐　＊

そしてついに
退院の日がやってきた。

コハナ「ね、フタバって
タイヨウのこと
好きなんでしょ？」

フタバ「えっ・・・!!
ばれてたの？」

コハナ「思いを伝えるなら
今がチャンスだよ、いけ!!」

フタバ「・・・うんっ！」

私は、隣の病室に行った。

フタバ「タイヨウ君、
ちょっと来て！」

タイヨウ「なに？」

フタバ「あのね、私
タイヨウ君のことが・・・
好きです！
これからも連絡とってくれませんか？」

・・・タイヨウ君、
無言で戻っちゃった。

あぁ～、失敗しちゃった。
これでおしまいだ。

スーツケースをもって
帰り道へ向かう。

タイヨウ「フタバ！
待ってくれ！」

フタバ「・・・タイヨウ君？」

タイヨウ「・・・これ、LINEの番号。
コハナにはないしょな。
２人だけで話したいから。
返事は２人だけで共有したい」

フタバ「うんっ！」

私の初めての恋、

初めての病院で叶いました！

＊ｅｎｄ＊