超能力者の恋

CAST小松崎ふたば

作者：温州みかん

2023.07.28

はじめまして！
小松崎フタバです。

突然だけど、
同じクラスの
犬飼太陽君が好き。

地味にアピールしてる
つもりなんだけど、
上手くいかないことが多くて・・・

その原因は、
この超能力のせい!!

・＊。・　回想　・。＊・

「おはよう！
フタバちゃん」

「あっ！
おはよう、太陽君！」

「今日髪型、可愛いね」

「本当!?
ありがとう！」

私は、恋愛のことで
ドキドキしたり
キュンキュンしたりすると、
色んな物をうかせちゃうんです!!

例えば、
さっき太陽君がもってた
シャープペンが
浮きそうになってたし・・・

この体質がバレるのが
怖いから
いつも逃げちゃう・・・！

この体質、本当にイヤ！

・＊。・　学校　・。＊・

「おはよう、フタバ！」

「おはよう～、コハナ」

コハナは、
この超能力のことを
知っている友達なんだ！

「あーあ、今日も
超能力がバレるのが怖くて
自分から話しかけられないよ・・・」

「でも、自分から
アピールしてかないとだよ？
太陽君、人気者だし」

「うん・・・」

確かにコハナの言う通り。

もう、片想い歴２年だし・・・

・＊。・　体育　・。＊・

体育は、班の人と
バスケをやることに
なったんだけど・・・

なんと！　太陽君と
一緒の班になったんだ!!

太陽君と一緒なのは
嬉しいけど、
私、バスケ苦手なんだよね・・・

足引っ張らないように
頑張ろう・・・！

「よろしくね！
フタバちゃん!!」

「うん！
よろしくね！」

あーただの会話でも
こんなにドキドキしちゃう・・・！

ドキドキするな！　自分！
あの能力を出すな・・・！

早速バスケがはじまった。

よしっ！
ボールをよくみて・・・
って、ボールどこ？

「フタバちゃん、
危ない!!」

「え？」

太陽君が、私の目の前の
ボールを止めた・・・

このボール・・・
当たったら相当痛いボールだ。

太陽君が助けてくれなかったら
危なかった・・・

「あ、ありがとう!!」

「大丈夫？
怪我してない？」

うん！
大丈夫・・・

って、さっきから
私と太陽君の距離
近くない？

しかも、私をかばって
しかもしかも、
心配してくれてる??

私の顔がボッ！　と
赤くなる。

ヤバ・・・まって
ボール浮きそう・・・?!

どうしよう！

止めたいのに
止められない!!

結局、ボールが
体育館の上までいってしまった。

わ・・・最悪・・・

幸い他の人は、
死角になってたから
見えなかったけど・・・

太陽君にはみられた・・・
絶対に。

「おい！　誰だ！
ボールあんな高く
飛ばしたやつは!?」

先生の怒鳴る声が
聞こえる。

「すみません！
シュートミスって
飛ばしちゃいました！」

「え・・・？」

太陽君は、
ミスしてないのに・・・
またかばってくれたの・・・？

あーもう本当に最悪だ。
足引っ張ってばっかだし。

太陽君に迷惑かけまくってる。

「太陽君、本当にゴメン!!」

そう言って、私は
体育の授業の後
すぐに教室に戻った。

・＊。・　その日の放課後　・。＊・

あー、色々自己嫌悪・・・

あの後、太陽君を
避けるみたいなことも
しちゃったし・・・

「フタバ！
犬飼がヤンキーに
絡まれててヤバイよ！」

コハナが
教室まで走ってきて
そう叫ぶ、

「え?!」

私はすぐに
犬飼君がいる
場所に向かった。

「いた・・・」

太陽君が危ない!!

とっさに私は、
超能力を使い、
軽くヤンキーを飛ばした。

本当だったら
恋愛でドキドキする
以外だったらでない・・・

けど、
犬飼君を助けたくて
自然と超能力がでてた。

それにしても
はじめてこの超能力が
役にたった。

「あっ・・・」

太陽君を助けようと必死で、
太陽君に超能力使ってるのを、
またみられた・・・

しかも、今までで１番
超能力使ったところ・・・
ヤバ・・・
これ、完全におわった・・・

「ありがとう！
助かったよ！」

「え・・・？
ひいてないの？」

「ひくわけないよ！
超能力をもっていたって・・・」

「フタバが好きです！」

「えっ・・・」

太陽君が私のことを好き!?

そんな・・・
嬉しすぎるよ・・・！

この超能力も、
受け入れてくれる
太陽君・・・だから！

「わ、私も太陽君が好きですッ!!」

この日、超能力が
ちょっと好きになれました/////

～Ｆｉｎ～