交換日記は恋のキューピッド/////

CAST髙橋快空

作者：はなっぴ

2023.06.06

私、カイラ！
高校１年生！

今、気になっている
男子がいる。

それは、レン。

最近、背が伸びて、
運動は元からできて

頭も良くて、
女子と男子に人気がある。

私とレンは、
幼なじみだけど、
人気すぎて
あまり喋れていない。

ほんとは喋りたいのに!!

恋のキューピッドがいたら、
どんなにいいんだろ。

ゆず「カイラ！　帰ろ！」

カイラ「うん！　いいよ！」

ゆず「今日は喋れた？
レンくんと/////」

カイラ「ううん。無理だった」

ゆずは、
私の唯一の友達。

可愛くて、優しくて、
心強い存在。

小学校の頃からの
友達なんだ。

ゆず「そっかー」

カイラ「このまま一生
話せなかったらどうしよ。
彼女ができたら
もう終わりだ～」

ゆず「カイラ・・・・
そうだ！
交換日記はどう？」

カイラ「交換日記？
懐かし～。
小学校の頃やってたね。
うん。いいかも。
ありがとう。ゆず」

ゆずは、親指を立てた。

交換日記は買った。
後は、レンに渡すだけ！
緊張するなぁ～。

ピンポーン。

ガチャ。

レン「！　カイラ！
久しぶり！　どした？」

カイラ「こ、交換日記やらない？」

レン「急だな。
べつにいいけど。
どうして急に？」

カイラ「ひ、秘密！」

レン「え？　なんで？」

カイラ「ということで、
今日から書いてね！
じゃあ！」

レン「？」

やった!!　渡せた。
ほとんど無理矢理にだけど。

この日から
交換日記が始まった。

『きょうの体育はサッカーだった！
やったーー!!』

『みかんが食べたい。ついでにアイスも』

『がっこうって意外と最高！』

『スキキライせずに食べな。カイラへ』

『き登りしたい』

レンと交換日記越しだけど
話すの久しぶりかも。
楽しい。

しかも、中身と外見の
ギャップがありすぎ。

でも、交換日記は
この日から途切れた。

＊・．＊・．＊・．＊・．＊・．＊

ある日のお昼休み。

廊下でレンを
見かけたと思って
話そうと思ったら、
シャノンちゃんが
楽しそうにレンと話してた。

シャノンちゃんは
学校一の美少女。

レンは、
私と交換日記やるより、
シャノンちゃんと
一緒に話す方が楽しいのかな？

考え始めたら
ネガティブなことしか
考えられなくなって、
その場を離れた。

ゆず「そっかー」

ゆずに事情を
聞いてもらった。

ゆずがいなかったら
私は多分、
情緒不安定になってたと思う。

カイラ「交換日記、ほんとは
やりたくなかったのかな？」

ゆず「忙しいんじゃない？」

カイラ「委員会入ってないよ。
レンは」

ゆず「うーん」

カイラ「私なんかより
仲良くなりたい子ができたらしい。
もう終わりだ」

レン「カイラ！
そこにいたのか。
ちょっと時間くれない？」

カイラ「やだ」

レン「なんで？」

カイラ「私よりも
仲良くなりたい子が
見つかったんでしょ？
そっちの子、相手すれば？
お似合いだと思うよ」

そう言った瞬間
私は、駆け出した。

もう何もかも嫌だった。

レンと仲良くしていた
シャノンちゃんに対しての嫉妬も。

すべて嫌だった。

失恋したんだ。

真実を言う前に
散った恋。

途端、
レンに腕を掴まれた。

レン「急に何を言いだしたかと
思ったら、駆け出すとか。はぁ～。
いいか？　心して聞けよ？
今、交換日記、手元にあるか？」

向かい合って話すの
久しぶりかも。

カイラ「・・・？
あるけど」

レン「頭文字だけ読め！」

カイラ「き・み・が・す・き？
・・・嘘」

レン「嘘じゃない。
ずっと好きだった。
カイラのことが。
交換日記やろうって
言ってくれて
めっちゃくちゃ嬉しかったし」

レンの顔が赤い。

多分私も赤くなってる。

カイラ「・・・私もレンのことが好き」

レンは、
私の顔を見て笑った。

久しぶりに見た笑顔。

ドキドキした。

レン「・・あとさ、
シャノンのことだけど、
何にも関係ないから。
しかも、シャノンは彼氏いるし」

カイラ「え!?　そうなの？」

レン「・・・妬いてるとは
思わなかった。
カイラ、意外と可愛いな」

カイラ「意外とって、何よ!!?」

目を見合わせて
私達は笑った。

交換日記のおかげで
私の恋が叶った。

私にとって、交換日記は
キューピッドかも/////

＊ｅｎｄ＊