ずっと好きだった君との初恋が叶ったあの日

CAST髙橋 快空髙橋 快空

作者:くまたん

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2023.08.19

十月十日。
今日ってあの日じゃ・・・





私の恋、
かなわないかなー。





私、中学2年生、快空。





明日は絶好のチャンス
だっていうのに・・・





杏慈「かーいらっ」





快空「わっ! 杏慈!」





杏慈「明日は待ちに待った
文化祭じゃん!」





快空「そうだね」





ちょっぴり
嫌な予感がする・・・





杏慈「私、告白しちゃおうかな」





快空「えっ! 誰に?」





杏慈が告白・・・?
まさか、みさき先輩じゃないよね。





杏慈「秘密~」





快空「私もしてみよっかなって
思ったけど、
杏慈みたく勇気が出なくて」





杏慈「えっしないの?
こんなチャンス、
めったにないって。
私、来年修学旅行もあるし
今年のクリスマスまでには
誰かさんと付き合いたいんだよね」





私もそう思ってるけど・・・





快空「でも、絶対私の好きな人、
私のこと好きじゃないよ!」





杏慈「そうかな。
逆にこんなに可愛い快空を
好きじゃない人いないって」





快空「それは違うよぉ」





そもそも杏慈と好きな人が
被ってないか心配。





まぁ被るわけないよね。













・*。・ その日の夜 ・。*・





明日・・・
こないで・・・





告白する?





しない?





でも、今年のクリスマスまでには
彼氏ほしい。





みんなできてきてるし。





それに今まで私
さんざんアピールして
きたんだよっ!





これは、絶対に・・・する!













・*。・ 翌日(文化祭当日) ・。*・





いつもの、みさき先輩の
好みの髪型で~。





今日は、さりげなく
メイクしちゃおうっと。





ニコラにのってたのを
マネしちゃおうっと。





すごい可愛いじゃん!





ママ「遅刻するよ~」





快空「いってきま~す」





ママ「行ってらっしゃい」





文化祭スタート!





杏慈「どこから周る?」





快空「3階から周ろー」





杏慈「そうだね!」













・*。・ 三十分後 ・。*・





杏慈「ちょっと、トイレ行かない?」





快空「そうだね」













・*。・ トイレ ・。*・





杏慈「私、文化祭の放課後
告白しようと思ってる」





快空「私も」





杏慈「2人で非リアを
リア充にするんだ!」





快空「笑 そうだね。
杏慈は誰に告白するの?」





杏慈「もう言っちゃうか」





え。誰?





杏慈「私の告白する人は・・・」





杏慈「みさき先輩」





え・・・被ってる。





私も、みさき先輩じゃん。





えっ。
で、杏慈もみさき先輩。





どうする快空。





ここは正直に
かぶってるっていおうかな・・・





でも。





快空「私、りょう先輩」





杏慈「ふぅよかった。
被ってなかった。
確かに、りょう先輩も
めっちゃかっこいいよね」





快空「う、うん」





これでいい。





私の恋は
もうかなわないんだから。





はぁ。
みさき先輩に告白する
セリフとか考えてたのに。





なんで被っちゃうの・・・





でも杏慈の恋、
叶ってほしいな。





快空「次は何見に行く?」





杏慈「チョコバナナ食べたい。
あっりょう先輩、
前髪、切りましたぁ?」





えっ。





りょう「昨日切った。
よく気づいたね」





昨日、切ったって感じしたから
私も言ったなぁ。





杏慈「すごい似合ってます」





快空「たしか・・・」





杏慈「いや、
めっちゃ似合ってます!」





私と最後、
言葉混じったよね。





私、まだ話してたんだけどな。





りょう「ありがと」





杏慈が、にこっと笑う。





杏慈って、こんな笑顔してたっけ。





今日は、あざとくしてるのかな・・・













・*。・ 文化祭終了 ・。*・





キーンコーンカーンコーン





チャイムが鳴る。





みんなが帰る。





私は、みさき先輩に渡す
ジュースを手に持つ。





ついこの間、
部活で渡したけど。





このことは
なかったことにしよう。





私の初恋。
ばいばい。





杏慈「じゃあ告白しにいく」





快空「一緒に帰るよね?
待ってる」





杏慈「うん。
りょう先輩に
告白しないの?」





快空「あっ、するする」





するって言っちゃった。





手にのみものを持ちながら
ただ単にりょう先輩の近くにいく。





バレなければいい。





グラウンドの石段に
座って眺める。





夕焼け、きれいだなぁ。
青春じゃん。





りょう「快空ちゃん。どうしたの?」





びっくりした。





快空「・・・夕焼け、
きれいだなって
思ってただけです」





りょう「杏慈ちゃんは
もしかして、あいつに告白中?」





なんでそんなにわかるの?





快空「ん、まぁはい」





りょう「機嫌悪い?
快空ちゃん、あいつによく
話しかけにいってたよね」





え、好きってばれちゃう。





快空「そんなことないですよ」





りょう「この前、あいつと話した時、
快空ちゃんがタイプだって。
可愛いってよ」





杏慈じゃないの!?





でも、私がみさき先輩が
好きってわかってるから
りょう先輩のやさしさで
そういっただけかもしれない・・・





快空「本当ですか?」





りょう「本当。
俺が嘘つくわけないじゃん。
ほら。見て。
あそこから見えてる。
杏慈とみさきの告白現場」





快空「え・・・」





私が見たのは、
杏慈が泣いているところだった。





杏慈・・・もしかして
みさき先輩に振られた!?





絶対いいよってすると
思ってたのに。





え、ていうことは。





まだ私の初恋
終わってないじゃん!





りょう「ほら。杏慈ちゃん、
今日俺のこと上目遣いしたり、
声のトーン上げてたよね。
俺、聞いちゃった。
トイレの中の話」





快空「えっ!?」





杏慈は、私から奪うための
作戦だったってこと・・・?





りょう「杏慈なんて
俺の眼中になかったし。
快空ちゃん、
俺のこと好きだって
嘘ついたでしょ!」





ヤバ。バレてたか・・・





快空「そ、そうです。
りょう先輩もかっこいいですよ!」





りょう「俺はぁ、快空のこと
2番目に好き」





快空「2番目って
どういうことですか!」





ふざけて怒って言った。





りょう「1番は、みおこ」





あの子か。





快空「もしかして
顔で判断してます?」





りょう「ちげーし・・・
本当は・・・」





その時だった。





杏慈「ごめん・・・」





快空「えっ?
杏慈、どうしたの?」





後ろを振り向くと、
杏慈の顔は泣いたあとのような
目をしていた。





振られたってことなのかな・・・





杏慈が振られたあとだなんて
見たくないよ。





杏慈「快空は、優しすぎるって・・・
私、快空に負けたくないから
快空が好きって言った
りょう先輩を奪おうとしたり、
勝手にみさき先輩が
私のこと好きだって勘違いして
告白したら振られた」





そんな風に思って
やってたんだ。





でも、杏慈は悪くないよ。





誰だって嫉妬とか
勘違いとかあるよ。





快空「大丈夫だよ。
私も嘘ついてごめん。
私も告白したって
無駄だと思うし・・・」





杏慈「違う。
みさき先輩は・・・」













・*。・ 5分前 ・。*・





みさき「ごめん。
杏慈ちゃんも友達としては
好きなんだけど、
俺、本当は、ほかに
好きな人がいるんだ」





杏慈「そ、そうなんだ」





杏慈は、うるうるの目になる。





みさき「ごめん」





杏慈「誰が好きなんですか?」





みさき「言えない」





杏慈「特徴だけでも知りたい・・・」





みさき「1年1組。
杏慈ちゃんと同じクラスで、
優しくて、この前俺に
ジュース渡してくれた子」





杏慈「可愛くて、勉強ができる?」





みさき「うん」





杏慈「たぶん、
わかっちゃいました」













・*。・ 今 ・。*・





杏慈「だから、みさき先輩は・・・
快空のことが好きなんだと思う」





快空「私・・・なのかな。
でも、そこまで完璧じゃ」





杏慈「完璧!
絶対に快空のことだよ。
自信持って!」





りょう「快空ちゃんならいける」





・・・みんな。





これで振られちゃったら
どうしよう。





怖くていけないよ。





杏慈「ネガティブに
考えないでいいよ。
快空ならできる!」





どうしよう。





でも、杏慈がここまで
応援してくれてる。





セリフも決まってる。





私は、ずっと
みさき先輩が好きだった。





私は勇気もって
告白すると決意した。





快空「私、告白してくる!」





杏慈、りょう「がんばって」





快空「うん」





自信がわいてきた。





走って、みさき先輩のいる
場所に向かう。





あっ、みさき先輩だ。





図書室の裏にまだいたんだ。





図書室の窓に
夕日が反射して眩しいけど、
誘うしかない。





快空「みさき先輩!」





みさき「ん?」





快空「今、いいですか?」





みさき「いいよ」





みさき先輩が振り向く。





私、頑張れ!





快空「あの、私、ずっと前から
かっこよくて優しくて
頑張ってるみさき先輩が好きでした。
付き合ってください」





みさき「・・・俺は」





違うのかな・・・





みさき「俺は、可愛くて優しい
快空のことが好きだった。
付き合お?」





快空「っはい!」





本当に!?





今日から付き合うことに
なりました。





りょう先輩は
どう思ってたんだろうね。





あの日すごい青春。





今年の青春もすごい順調。





そのあと、杏慈は
2年生の先輩と付き合った。





あっ、私たちはというと、
まだ付き合ってるから。





みさき「快空。
明日、デートしよ?」





快空「うんっ!」







*end*

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