エンジェルロードの誓い

CAST髙橋 快空髙橋 快空

作者:Feel your breeze

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2024.03.12

私、髙橋快空
高校3年生。





もうすぐ
高校卒業なんだー。





「快空ー」





この子は、親友の姫万里。





運がいいことに、私たちは
3年間同じクラス。





姫万里「もうすぐ卒業だねー」





快空「ホントそれ。
あっという間の
高校生活だったねぇ」





私は卒業したら
東京の大学に行くために
上京するんだ。





一方の姫万里は
地元の大学に行くので、
私たちは離れ離れに
なっちゃうんだよね。





快空「卒業しても、
お互い親友でいようね」





姫万里「そうだね!」





快空「寂しくなったら、
真っ先に連絡するね」





姫万里「でも快空、彼には
何も言わなくていいの?」





彼とは、私の幼馴染
犬飼太陽。





お互いに家が近いからか、
保育所から高校まで
15年ぐらい一緒にいる。





そして、誰にも
言っていないけど、
私は彼のことが好き。





でも、なかなか
告白できないまま、
卒業の日が
近づいてきてしまった。





太陽は、高校卒業したら
どうするんだろ・・・?













・*。・ 数週間後 ・。*・





突然、太陽からLINEが来た。





「快空~
久しぶり! 元気?」





「太陽、久しぶりだね!
私は元気だよ!」





「そっか。
なら良かった」





「もうすぐ
高校卒業だね・・・」





「ねぇ~本当に
あっという間だったなぁ」





そんなLINEをしている中で、
やはりふと気になったことが
あったので、聞いてみた。





「太陽は、高校卒業したら
どうするの?」





「なんだよ、急に」





「いや・・・ちょっと
気になっちゃってさ」





「俺は高校卒業したら、
地元を離れることに
なるんだよね」





「そうなんだ」





「あ~ところで快空、
来週の日曜日って空いてる?」





「え? 今のところ
予定はないんだけど」





「だったら一緒に
どこか行かない?
俺、行きたい場所があるんだよね」





「分かった。
じゃあどこで
待ち合わせにする?」





「9時にT駅の前で」





「オッケー」





それにしても、普段は
インドアなはずの太陽が
行きたい場所って、どこなんだろ?













・*。・ 翌週日曜日 ・。*・





「太陽、お待たせ!」





「おはよー、快空。
じゃあ行こうか!」





私たちは予定通り、
9時にT駅に集合した。





きっと電車に乗って
どこか行くんだろうと思ったら、
なぜか駅をスルーして
近くの港に向かった。





どうやら、フェリーで
どこかへ向かうみたい。













・*。・ 1時間後 ・。*・





T駅近くの港から
フェリーに乗ってたどり着いたのは、
S島。





ここはマスカットの聖地と呼ばれていて、
長崎駿監督の「魔女のタクシー」という
映画の実写版のロケ地にもなった島。





太陽「実はさ、ここにずっと
快空と来たかったんだよね」





快空「なんで?」





太陽「まぁ見たらわかるよ」





太陽は、目の前を
指さしてそう言った。





私たちは映画のモデルとなった
公園を訪れたり、
島内をサイクリングしたりして
島を満喫した。





楽しい時間はあっという間で
気がつけばもう夕方。





帰りのフェリーに乗ろうと
港に戻ろうとした瞬間、
太陽がおもむろに私の腕をつかんだ。





「快空、行こう!」





そのまま彼は走り出した。





気がつくと
朝いた場所に戻ってきた。





私は驚いた。





だって朝は
一面海が広がっていたのに、
気がつくとそこには
砂の道ができていたのだ。





「ここが、俺が来たかった
場所なんだ」





太陽が来たかった場所、
そこには多くの人がいた。





「エンジェルロード?」





「快空、手つないでいい?」





「うん」





私たちは手をつなぎながら、
砂の道をゆっくりと歩いて行った。





その先には、
ハートマークの鐘があった。





「ねぇ太陽、なんでここに
来ようと思ったの?」





「実はここ、普段は海なんだけど、
潮が引くと道が現れるんだよね。
そこを仲のいい男女が手をつないで歩くと、
天使が降りてきて
2人を結んでくれるんだって」





「へぇ~そうなんだ」





「ねぇ、快空」





「何?」





「実は俺、高校卒業したら
イギリスに行くんだ」





「えっ・・・?」





「実は俺、昔からの夢で
海外に行きたいと思っていたんだ。
この間、イギリスの大学を受けたら合格して、
4月から海外に行くことになったんだ」





なんだろう。この気持ち。





おめでとうと言いたいのに、
太陽と離れたくないから
言い出せない。





「ねぇ、快空」





「何?」





「好きだよ」





「えっ?」





「俺、実はずっと
快空のことが好きだった。
でも自分の夢のためには、
快空のことをあきらめないと
いけないのかなぁと思って。
それで結局合格したんだけど、
やっぱり快空に気持ち
伝えないといけないと思ってさ」





「太陽・・・」





「俺、快空のことずっと好き。
だから、遠距離になっちゃうんだけど、
俺の彼女になってくれない?」





「いいの?」





「たとえこれから
いい出会いがあったとしても、
俺は快空じゃなきゃダメなんだ」





「私も・・・太陽が好き!」





「ホントに?」





「これからはずっと、
私の彼氏でいてね!」





「もちろんだよ!」





夕日が私たちを
まぶしく包み込む中、
2人で抱き合った。





この瞬間を、
私はずっと忘れない。







──────エンジェルロードと
その言い伝えは実在します。

今回はエンジェルロードがある島を
架空の別の島に置き換えました。──────








*end*

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