優等生の悩み

CAST髙橋 快空髙橋 快空

作者:ここちゃん

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2023.01.04

クラスメイト「一緒に遊びに行こ!」





「いいよいいよ!
他、誰誘う?」





「カイラちゃんは?」





「カイラちゃんは
塾で忙しいから、
誘っちゃまずくない?」





「そうか~
文武両道の優等生だもんね。
じゃ、ユズちゃんとか
誘ってみる?」





「そうだね!」





はぁ。
私ってある意味
いじめられてるのかなぁ。





私、カイラ。
学園一の優等生。





ほとんどの子が
反則してる制服も
きちんと着て、
勉強もちゃんとしてる。





部活も
フェンシング部トップで
頑張ってる。





他の子には
しんどくないのって
言われるけど、全然。





それが普通だと
親に教えられたから。





いつもクラスでは
リーダー的存在。





先生たちにとっては、
私ってすごく
いい存在だと思うの。





通知表に
「髙橋さんがいるので安心です」
って書くぐらいだからね。





でも、いつも
疎外感を感じている。





なんでかって?





みんな長期休暇とかになったら
友達と遊んだり、
カップルでデート行ったりするでしょ。





私もそういう生活したいの。





私って普通の女の子として
扱って欲しいのに、みんな
「優等生だから」
「塾が忙しそう」
とか言って誘ってくれないの。





すごく寂しいの。





私だって本当は、
こんなダッサい制服なんて
着たくない。





みんなと一緒に、
おしゃれなコーデして、
遊んだりしたい。





みんなと同じように、
友達の家で遊んでみたい。





みんなと同じように、
おしゃべりしたい。





私はこう思ってるのに、
みんな優等生だからって
誘ってくれないの。
すごく悲しい。





でも、急に自分から誘うのも、
なんかできないの。





なんでも行動に移せるところが
私の長所なのに、
そこだけ行動に移せないの。





どうしてなんだろうね。





レン「カイラ」





カイラ「あら、レン」





レンか。
同じクラスメイト。





レンもまぁまぁ
リーダーシップがあって、
頼りになる。





レン「どした?」





カイラ「・・・え? ・・・」





レン「絶対なんかあるでしょ」





カイラ「・・・どうして・・・
分かったの」





どうして?





私、必死で隠してたのに
この悩み。





レン「・・・みてたら分かるよ。
ねぇ、どうしたの?
何か悩んでるの?」





カイラ「・・・別に」





レン「あはは。
隠さなくていいのに。
分かってるよ。
らしくないよ」





カイラ「・・・」





レンはどうして
分かったんだろう。





真剣な目。





レンなら、同じ気持ち
したことあるかもしれない。





カイラ「レン・・・
私・・・あのね・・・」





全部話した。





不思議なことに、
スラスラと
言葉が出てきた。





レン「僕も。おんなじ」





カイラ「・・・!
そうだったの」





レン「僕もそうなんだ。
なんとなく・・・
なんていうか。こう・・・」





「優等生のレッテルを
貼られててさ」





ドキン





改めて言葉にされると、
そんな感じがする。





確かに、レンも私も
普通の子なのに
みんなが「優等生」っていう
レッテルを貼るから
こんな気持ちになるんだ。





レン「でもたまにさ、
自分から誘おうって
思う時あるけど、
誘えないんだよね」





カイラ「そうだよね。
私もそう」





「いつもならすぐに
行動に移せるのに・・・」





レン「僕達も、
『優等生』っていうプライドから
抜け出せないんじゃないかな」





カイラ「・・・!
・・・『優等生』の・・・
プライド・・・」





レン「そうじゃない?」





確かにそうだ。





私は優等生、他の子と違うとか
自分で思っちゃってるのかもしんない。





カイラ「うん、そうな気がする」





レン「一緒に今度の週末あそぼ」





カイラ「・・・へ!?
・・・週末?」





レン「今、カイラの前なら言えるね」





カイラ「・・・? どゆこと」





レン「カイラなら誘える」





カイラ「・・・」





レン「とにかく一緒にあそぼ!
週末」





「じゃあね!」





カイラ「ちょ、ちょっと待って!」





この・・・
あついかんじの気持ちって
なんなんだろう。





もしや・・・
これが恋ってやつ?





レン「週末!
あそぼあそぼ!」





カイラ「うん」





「一緒に・・・あそぼ!」







*the end*

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