消すことは出来ないけど。

CAST髙橋 快空髙橋 快空

作者:ひー

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2022.10.08

髙橋快空15歳、
私は今、
異世界に来ています。





・・・って!
なんで異世界!?





えっ?
私、死んだの?





とりあえず記憶たどってこ。





えーと、そうだ、
今日は私の誕生日だったんだ。





で、、、
朝学校に行ったら
靴箱に箱が、、、





あっ、
嫌なこと思い出した。













* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





・・・実は私、
いじめられているんです。





いじめが始まったのは、
私が中1のとき。





ちょうどニコ㋲のオーデに
受かった頃からだった。





最初は簡単な
物隠しから始まった。





筆箱からシャーペンが
なくなっていて。





私はよくものを無くすから、
特に大きくは考えてなかった。





だけど、いじめはどんどん
エスカレートしていって、、、





靴を隠された。





体操服を隠された。





気温がとても低い日に
冷たい水をかけられた。





・・・オーデに合格した私が
気に入らなかったんだろうね。





でも、私は耐えた。





親に言ったら
心配かける。





せっかく応援して
もらったのに、
こんなことになって。





ニコ㋲のみんなに言うのも
ためらわれた。





大切な仲間だからこそ、
心配をかけたくなかった。





事務所に言ったら
大変になりそうな気がして。





そんなことを
考えているうちに、
1年がたった。





周りも私に対する
いじめには気づいてる。





1年も続いてたら
まあ・・・気づくよね。





でも気づくだけ。
傍観者が増えるだけ。





体に対する暴力は
行われなかった。





まあ、私がモデルだから
だろうね。





着替える時や撮影の時に、
いやでも
目に付いてしまうから。





・・・だから
その分いじめは、
精神の方に
暴力を振るってきた。













* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





───いじめが始まって
1年半がたった頃、
私は不登校になった。





───まあそれまでよく
耐えた方だと思うよ。





───浴びせられる言葉の暴力。
いつも帰り道に1人で泣いた。





相談できる人がいないから
家で泣くことも許されない。





体調を崩すことも
増えてきた。





その度に
家族に心配された。





だけど私は、
偽りの笑顔を作って
周りを騙した。





騙し続けた。





不登校になったのと一緒に、
ニコ㋲の活動も休ませて
もらうことにした。





こんな、精神も肉体も
安定していない人がいたら、
迷惑しかかけないからね。













* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





そうだ、靴箱にあった
箱を開けたら
ここにいたんだよね・・・





結局あれは
なんだったんだろう。





はぁ、
辛い
苦しい
逃げたい
もうやだ
もう嫌だ!





ねぇ、誰か助けてよ。





それかいっそ
私をもう、消して?





そうだよ。
異世界なら知ってる人は
誰もいない。





ここで私が
居なくなれば、、、





‍?「そこの君」





カイラ「え?」





ナツ「僕はナツ。
この異世界の住人
君をここに招待したのも僕さ」





「嫌なことがあるんだろ?
いっそ私を消して、って」





「君自身の体ごと
消すことは出来ないけど、
君自身の“記憶”、
周りの奴らの“記憶”を
消すことなら、できるよ?」





カイラ「ほんとっ!?
うん、うん!
お願いっ!
私の周りの人達の記憶をっ、
気お、く、を、、、」





「うっ、、、、、ルワ。
ずっと好きだった。
ルワから記憶が消えるのも
私からルワの記憶が消えるのも嫌だ」





「でもっ!
いじめを受けていた事実を
ずっとひとりで背負っていくのは嫌!
私の記憶を、消し・・・・・・」





そこで私の言葉が
途切れたのは、
ルワが現れたからだ。





・・・へ?
嘘っ、嘘っ!
なんで?





なんで
ルワがここに!?





ルワ「ごめん、カイラ。
俺、ずっとみんなを騙してた。
俺、本当は、
異世界の人間なんだ」





カイラ「えっ、、、?」





ルワ「ごめん。
ずっと騙してたのは謝るよ。
だけどっ!
あんなやつの言うことを
聞いたらダメだ!」





「いじめられていた記憶が消えたら
どれだけ楽になれるか! だけどっ!
お前が家族に愛されて過ごしてきたのも、
ニコ㋲の仲間と頑張っていたのも、
俺は知ってる!
いじめを止められなくてごめん。
ほんとうに、ごめん!」





ナツ「そいつのいうことは
間違っている!
記憶を消した方が楽になれるんだ!
こっちに来い!
そうしたら、そうしたらッ!!!」





ルワ「だけどっ!
俺はカイラが好きだっ!」





ナツ「っ!」





カイラ「っ!!!!」





「だから俺とここで、
過ごそう!
家族やニコ㋲のみんなが
居ないのは悲しいと思う!
だけど!
いじめる奴らはいないし、
楽しかった思い出が
無くなるわけじゃない!」





「嫌な思い出を消すことは
出来ないけどっ!
俺はカイラを救いたい!」





カイラ「っ」





「うんっ!
私もルワが大好きっ!!」





私がそう言うと、
ナツと名乗った男は
いつの間にか消えていた。











* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





カイラ「ルワ。あの時、
私を救ってくれてありがとう」





ルワ「おう」





私は今、
すごく幸せです。







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