船上で結ばれた赤い糸

CAST髙橋 快空髙橋 快空

作者:ミルフィーユ

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2021.10.29

カイラ「ユズ~ッ!!
おはよー!」





ユズ「カイラ~!
おはよー!!」





わたしは髙橋快空。
お嬢様学校とも呼ばれる
私立ニコラ女学院に通う
中2だよ!





この子は
親友の足川結珠。





小学校時代からの親友で、
信頼できる心の持ち主なんだ。





そして、わたしたちの通う
ニコラ女学院(略してニコ女)の
校則という名の絶対ルール。





それは・・・





1.由緒正しきニコラ女学院の名を
  汚さない
2.先生、先輩には必ず敬語を使用
3.男女交際禁止
の3つ!





わたしたちにとって
1番つらいのは3番。





だって中学生だよ!?





青春くらいさせてほしい。





でもね、この学校には
とある伝説があるんだ。





ニコ女卒業生・林芽亜里先輩は
この校則にめげず、
他校に彼氏を
つくっちゃったらしい!





そして、卒業までの間、
どの先生にもバレることなく、
彼氏さんと
付き合い続けたらしい!





そんなわけでメアリ先輩は
ニコ女の生徒全員から
あこがれられている。





わたしもメアリ先輩みたいに
勇気出してこっそり
青春とかあこがれるけど・・・





先生にバレたらな・・・





わたしも、
いつになったら
青春できるんだろ。













~~・・・ 教室の中にて ・・・~~





ナツミ「めっちゃくちゃ
ビッグニュースだよ!」





ユズと教室に入ると
クラスの中が騒がしい。





クラスでも目立つ
佐藤菜月海がさけんでる。





ナツミ「A組のアリサが
彼氏つくったらしいの!
ユラが目撃したって!
もっぱらのウワサだよ!」





ユズ「えぇ!? うそ!
アリサとうとう彼氏持ち!?
うちらの代で初じゃない!?」





ミーハーなところがあるユズは
即座に反応してる。





ナツミ「そうなのよ!
メアリ先輩の卒業後
初の彼氏持ち生徒の誕生よ!」





こんなに騒いじゃって
大丈夫かな。





それに、こんなに
さわいだら・・・





?「菜月海さん。
このさわぎはなんですか?」





ナツミ「あ。マノカ先生・・・」





やっぱり!
先生が来ちゃったよ!





ナツミ「えっと、
外国について調べる宿題で
何を調べたか
教えあっているうちに
白熱してしまって・・・
申し訳ありません」





マノカ「あら、熱心ね。
感心だわ。ですが!」





マノカ先生がバンッと
教卓をたたく。





マノカ「ニコラ女学院の校則は
由緒正しきニコラ女学院の名を
汚さないことです!
自分が歴史ある学校の
生徒であることを
常に自覚しなさい」





全員「はい」





マノカ「では急ぎの
業務があるので」





し~ん





マノカ先生が職員室に戻ると
さっきとはうってかわって
静まり返る。





わたしたち、
もう校則なんて
耳がくさるほど聞いたよ!





マノカ先生、
いまさら言うなんてなぁ・・・





なんかひどい。













☆☆☆☆ ユズとの帰り道 ☆☆☆☆





ユズ「も~、今日のマノカ先生
ほんっとあったまきた!
なんなのよ、
校則くらいみんな知っとるわ!」





ユズが怒りを
爆発させてる。





カイラ「まぁまぁ。
明日は特別授業だよ!」





ユズ「あぁ、今
カイラがいなかったら
ブチギレてたよ~!!
あぁ~カイラ癒やしの神~!!」





カイラ「もうすでに
ブチギレてなかった?
ま、明日の特別授業がんばろ!」













・*。・ 特別授業 ・。*・





特別授業について
説明するね。





特別授業はニコ女で
2ヶ月に1回行われる
授業のこと。





買い物マナーとか
いろいろやる。





特別授業は楽しいものが
多いからみんな
楽しみにしてるんだ。





でも特別授業は
日程しか知らされなくて、
内容は当日のお楽しみなの。





マノカ「みなさん、
おはようございます。
今日の特別授業は社交ダンスです。
新潮学園のみなさまがお相手です。
丁寧な言葉でね」





みんな「はい」





新潮学園・・・





共学なのに
男子しかいないことで
有名な学校だ。





マノカ「今からペアを発表します。
学年はちがうことがあるから。
菜月海さんは河島英人さんと。
結珠さんは戸部光翔さんと。
カイラさんは八田大翔さんと。
呼ばれた方から
第2レッスンルームへ
行ってください」





みんなで
ぞろぞろ移動する。





ナツミがレッスンルームの
ドアを開けた。





「河島英人です!」





「戸部光翔です」





「八田大翔です!」





ナツミ「では早速ペアで
練習いたしましょう」





ハアト「カイラちゃんだよね?」





カイラ「髙橋快空です。
今日はよろしく
おねがいします」





ハアト「よろしく、
カイラちゃん!」





なぜかハアトくんの笑顔が
とてもまぶしかった。













・*。・ 社交ダンス ・。*・





ハアト「カイラちゃんは
社交ダンスしたことあるの?」





カイラ「いえ」





ハアト「そっか~、
俺は母さんに
仕込まれてるから
任せといて!!」





カイラ「はい、
よろしくお願いいたします」





ワルツのリズムにのって
ハアトくんと踊るのは
ものすごくうれしかった。





なんでかわかんないけど。













・*。・ 特別授業終了後の帰り道 ・。*・





ユズ「は~、
社交ダンス
楽しかったね!!」





ハアトくん、
かっこよかったな・・・





ユズ「カイラ~?」





もう特別授業
終わったから、
ハアトくんとは
会えないのか・・・





ユズ「カ・イ・ラ!」





ハアトくん・・・
また会いたいな・・・





わたし・・・
もしかしたら
ハアトくんのこと・・・





パンッ





目の前で
乾いた音がした。





カイラ「わっ!!
な、なに!?」





ユズ「なに!?
じゃないよ!
わたしさっきから
呼んでたんだけど」





さっきの乾いた音は
ユズが目の前で
手を叩いた音みたい。





カイラ「ごめん、
気づかなかった・・・」





ユズ「はっは~ん、
社交ダンスのお相手さんに
惚れちゃったのか~、
うんうん」





カイラ「ち、ちがうし!!」





ユズ「じゃあ質問。
八田大翔だっけ?
そいつの笑顔見て
キュンとした?
それかまぶしかった?」





ユズってば、なんで
そんな質問するの?





カイラ「まぶしかった!」





ユズ「特別授業終わって
悲しかった?」





カイラ「うん、結構」





ユズ「カイラ。
ハアトくんに
惚れてるね」





カイラ「わたしも・・・
うすうすはそんな気が・・・」





改めてユズに言われると
なんか急に決定事項みたいに
なっちゃった。





ユズ「カイラぁ、
ちょっとでも気になったなら
なにかしらキッカケでも
作っとかなきゃ!」





カイラ「え、まさかユズ・・・」





ユズ「コウショウと
仲良くなったの!
こっそりライン交換
しちゃった!!」





え~!
ユズ度胸ありすぎ!





カイラ「ウッソ!! ユズ
コウショウくんのこと・・・」





ユズ「ひとめぼれ
しちゃったのかな?」





カイラ「え~!!
ユズも!?」





ユズ「学校にバレないように
お互いがんばろ!」





カイラ「うん!!」













・*。・ 船の上 ・。*・





カイラ「わ~~っ、
気持ちいいね~!」





ミオコ「ホントに
気持ちいいね!
サイコー!!」





大きな船の上。





おばあちゃんちに行くために
妹の美央子と初めての2人旅!





島に住むおばあちゃんちには
船で行くの。楽しみ~!





ミオコ「おねえちゃん、
わたし、
中の自販機で
カフェラテ買ってくるね」





カイラ「いってらっしゃい、
わたしはもうちょっと
ここにいるね」





真正面から
吹いてくる風が
心地良い。





髪がサラサラと
なびいていく。





?「あれ?
カイラちゃん?」





カイラ「・・・ハアトくん?」





ハアト「やっぱ
カイラちゃんだ!
久しぶり!」





カイラ「社交ダンスのとき
以来ですね」





あわててお嬢様語に
チェンジする。





ハアト「レンのこと
よろしくな!!」





カイラ「・・・レン、さん?」





ハアト「あれ?
カイラちゃん知らなかったの?
俺の弟がカイラちゃんの妹の
ミオコちゃんと
仲良くしてるって
聞いたんだけど・・・」





カイラ「ミオコとハアトさんの
弟さんがですか?」





?「ハア兄、
はやく行こうよ!」





ハアト「カイラちゃん、
紹介するね。
俺の弟のレンです」





レン「蓮です!
ミオコちゃんの彼氏です!」





レンくん、
すごい堂々としてる。





ミオコはニコ女ではなく
プチラ学園に通っている。





プチラ学園は
自由な校風で
制服の着こなしも
男女交際も自由。





制服もかわいくて
人気な学校だ。





レン「ミオコちゃんとは
プチラ学園で
知り合いました!」





カイラ「そうなんですね。
ミオコのことを
よろしくお願いします」





レン「いえ、
こちらこそ!」





ミオコ「あれぇ、レン?」





カフェラテを
買いに行っていた
ミオコが帰ってきた。





レン「あ、ミオコちゃん!
じゃあ、僕たちは行きますね」





ミオコ「じゃあ、
ごゆっくり!!」





え~!!
わたしたちは
そういうんじゃないのに!





ハアト「行っちゃったね」





カイラ「そうですね」





ハアト「・・・カイラちゃん。
無理してない?」





カイラ「・・・無理、ですか?
わたしが?」





ハアト「実は俺、
さっきのミオコちゃんと
カイラちゃんの会話を
聞いちゃったんだ」





カイラ「え・・・」





ハアト「カイラちゃん、
僕の前では
お嬢様語使ってたよね。
でもミオコちゃんのときは
違った」





カイラ「・・・」





ハアト「僕のことを
信用できない?」





カイラ「そういうわけでは・・・」





ハアト「ほら、まただ。
俺だって悲しいんだよ、
好きな人に
信用されなかったら」





カイラ「好きな人?」





ハアト「初めて社交ダンスで
出会ったときから
何事も丁寧におこなって、
ふとした時に見せる笑顔が
とても輝いていて。
僕はカイラちゃんのことが好きです」





カイラ「わたしも・・・
ハアト・・・くんのことが
好きです!」





ハアト「よかった。
やっとカイラちゃんの
本当の姿がみえたね」





カイラ「わたし・・・
ずっと殻をかぶってた。
本当に大切なことを
教えてくれたのは
ハアトくんだよ。
わたしと・・・
付き合ってください!」





ハアト「ずっと、
カイラちゃんの彼氏で
居させてね」





レン「ハア兄~!
カイラさ~ん!
おめでとう~!」





ミオコ「おねえちゃ~ん!!
おめでと~!」





カイラ「レンくん!?
ミオコ!?
ひょっとして・・・」





レン「全部見てた!
ハア兄もやるね~」





ハアト「おい!」





ハアトくんが照れてる。





わたしたちは
赤い糸を結べました!





カイラ「ハアト、大好き!」







☆☆☆☆☆END☆☆☆☆☆







でも!
まだ問題が残ってる。





それはニコ女の校則。





それがなんと!





学院長先生が変わって
校則を取り消してくれたの!





わたしたち、これで
幸せになれるよね!











☆☆☆☆☆END☆☆☆☆☆

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