君が教えてくれた夢

CAST林 芽亜里林 芽亜里

作者:ひよこ

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2020.06.13






私の瞳には
ずっと君が映ってる。





君の瞳に
映ってるのは・・・?







・*・―――・*・―――・*・





私は林芽亜里。
ニコラ中2年生で、
バスケ部のマネージャー。





友達のここはと一緒に、
バスケ部マネージャー募集の
貼り紙を見ていたら





「君たちやってくれる?」





と部長の空人先輩に
頼まれたのだ。





イケメン好きのここはは
空人先輩を見て





「はい!」





と即答してしまった。





そんなわけで
私とここはは
マネージャーになった。





ここは「あ、戸部じゃん!
芽亜里!」





芽亜里「わっ、分かってるよぉ!
声でかいってばっ!」





ここは「ごめんごめん!」





戸部っていうのは
中学から一緒になった
戸部光翔のこと。





彼は私がマネージャーを
しているバスケ部の部員だ。





光翔とは1年のとき
同じクラスになり、
2年生でクラス替えをして
離れてしまった。





そして今の会話から
分かるように、
私が・・・
絶賛片想い中の相手だ。













・*・―――・*・―――・*・





朝練―――





光翔「芽亜里、
おはよう」





芽亜里「お、おはよう!」





おはよう、って
言うだけなのに
ドキドキが止まらない。





光翔、君は私のこと
どう思ってるんだろう・・・?





光翔「芽亜里、
ボールくれ!」





芽亜里「うん」





私のパスはしっかり
光翔のもとに届く。





光翔「さんきゅ」





そう言って、
光翔は少し微笑む。
嬉しい。





空人「芽亜里ちゃん、
俺にも!」





芽亜里「は、はいっ」





空人「どうした?
芽亜里ちゃん、
ぼーっとしてるよ?」





芽亜里「いえ、
大丈夫です!
なんでもないです!」





どうしよう、
さっき嬉しくて
ぼーっとしてたのが
顔に出てたみたい。





空人「ふーん、
それなら良かった。
怪我しないようにね!」





そう言って、
頭をポンポンされる。





ここは「きゃー!
何今の!! ずるい!!」





振り返るとここはが
キャーキャー言っていた。





ここは「だってだって、
空人先輩に
頭ポンポンポなんて!!」





芽亜里「イケメンかなぁ?」





ここは「芽亜里、
何言ってるの!?
超イケメンじゃん!
モテモテなんだよ!!」





正直、光翔の方が
イケメンだと思うな、





なんて先輩にたいして
あるまじきことを
思ってしまった。





光翔はモテる。





入学してからの1年間で
7、8人に
告られたらしい。





でもありがたいことに、
全部フッてくれている。





まあ、どうせ私が告っても
フラれるんだろうな。





だって完璧な光翔には、
こう、釣り合わないっていうか・・・





花南「ねえ! 光翔!
どっちがスリー
多く入るか対決しよっ!」





光翔「おぅ!」





釣り合う人、
いた・・・





めちゃくちゃ可愛くて、
肌が白くて、
手足がすらっと長くて、
頭が良くて、
運動神経バツグン。





そして極めつきは・・・
光翔の幼なじみ。





名前は
小林花南ちゃん。





ここは「出た、小林!」





芽亜里「こらこら、ここは!」





ここはは私の恋を全力で
応援してくれているのだ。





私も頑張らなくちゃ。





芽亜里「それにしても・・・
釣り合ってる」





ここは「芽亜里!
自分で言ってどうする!」





芽亜里「あ、そっか」





ここは「あ、そっか、
じゃないよ!
そうこうしてるうちに
小林に取られちゃうよ!」





でも2人並んで
楽しそうに笑い合う姿。





(勝ち目なくない・・・?)













・*・―――・*・―――・*・





放課後練―――





空人「5 vs 5するから整列!
審判は芽亜里ちゃんな」





芽亜里「はい」





審判かー。
走り回って笛吹いて、
大変なんだよねー。





でも光翔のプレーが
間近で見れると思えば
頑張れる。





ここは「ちょっと芽亜里!
戸部と小林、
同じチームなんだけど!」





芽亜里「ええ・・・」





花南「光翔!
はい、ボール!」





光翔「さんきゅ」





ピッ!





試合開始。





光翔「花南、パス!」





花南「うんっ」





シュッ・・・





部員「光翔、
ナイッシュー!」





光翔「おうっ」





光翔の放つシュートが
次から次へとゴールに
吸い込まれていく。





ドリブル、パス、シュート、
まんべんなくできるのが光翔だ。





北信越の選抜にも
選ばれている。





(でも花南ちゃんと
合わせるプレー多すぎ・・・)





部員「ナイス、花南!」





部員「光翔と息ぴったりだな」





花南「えへへっ」





芽亜里「・・・」













・*・―――・*・―――・*・





帰り道―――





今日はここはが
塾で一緒に帰れない。





たくさん話したいことが
あったのに・・・





光翔「芽亜里!」





ふいに名前を呼ばれて
振り返る。





芽亜里「光翔!
どうしたの?」





光翔「塾の時間
間違えちゃってさ。
暇なんだよな」





芽亜里「じゃあ、
近くの公園寄らない?」





光翔「そうだな」













・*・―――・*・―――・*・





公園―――





光翔「あのな、
俺好きな人がいてさ」





芽亜里「えっ・・・」





突然のことにショックで
頭が真っ白になる。





光翔「名前も分かんない
やつなんだけど」





芽亜里「ふ、ふーん」





必死に冷静を装う。





光翔「ミニバスのときの
北信越の選抜で、
髪はショートで、
めちゃくちゃうめーやつがいて、
階段ですれ違ったときに
一目惚れしてさ」





芽亜里「いいね、漫画みたい」





光翔「あのな、そいつが
お前に似てるんだ」





芽亜里「えっ?」





光翔「そいつが芽亜里に似てるんだ。
だから何となくよく絡んでるだろ?
似てるやつと重ね合わせるなんて、
ほんと悪いと思ってる。
芽亜里はミニバス経験者じゃないし、
芽亜里じゃないって
わかってるんだけどな」





芽亜里「全然、
大丈夫、だよ?
あのっ、自販機で
お茶買ってくるねっ!」





涙が出そうになって
思わず駆け出す。





自分なんてって
分かってたはずなのに。





光翔「これ、落としたよ」





芽亜里「あ、ありがとう」





霞んであまり見えなかったけど、
それは昔家族で撮った写真を
入れたストラップだった。













・*・―――・*・―――・*・





翌朝―――





ピロンっ





LINEの音で目が覚めた。
ここはからだった。





ここは《ごめーん!
風邪ひいて、
学校休むから
一緒に登校できない!》





ええ・・・
昨日の失恋話、
聞いてもらおうと
思ったのに・・・





1人で学校に向かう。





芽亜里「ちょっと早く
着きすぎちゃった」





1人だったから
早く着きすぎたみたいだ。





朝練前の
誰もいない体育館。





そこにはボールが
2つ転がっていた。





芽亜里「誰か、
置きっぱなしにしたな」





ふとボールを持ってみると、
嫌でもよみがえってくる
ことがある。













・*・―――・*・―――・*・





芽亜里の回想―――





私は小3のときから
バスケをやっていた。





チームは
北信越まで進んだ。





最高学年のときには
キャプテンをやっていて、





正直全国大会行きは
確定的だった。





私は雑誌に特集されたり、
協会に表彰されたりもしていた。





すごく期待されていた。





全国大会の出場決定戦では、
たくさんの人が見ていて、





私はそのプレッシャーに負けて、
シュートを何本も外し、
ファウルもいつもより
多くしてしまい、





あげくの果てには
怪我をして
退場してしまった。





確定的だった
全国大会出場の夢は消え去り、
期待に応えられなかった悔しさと
自分のせいでチームの夢を
壊してしまったという悲しさに
苦しめられた。





本当に本当に辛かった。





それで決めた。





私は責任をとって
バスケから離れる。





もう選手になる
権利はない。





自分への戒めと
チームへの償いの気持ちから
バスケから離れた。





けれど空人先輩に誘われ、
ここはが了承してしまったとき、
私は断れなかった。













・*・―――・*・―――・*・





今―――





ボールを見つめる。





バスケから離れるって
固く誓ったはずなのに、
そう思っているのに、
シュートを打ちたいという
衝動が走る。





1年半ぶりのシュート。
打ったらどうなるのだろう。





バスケから離れるって
決めたのに、
打ちたくて打ちたくて
たまらない。





芽亜里「ミドルなら・・・」





ミニのときより
少し大きくなった
ボールを持って、
ゴールに向かい合う。





ボールから手を離す。





芽亜里「あっ」





ボールはリングに当たって
跳ね返る。





芽亜里「もう1度・・・」





今度は肩の力を抜いて・・・





シュッ!





芽亜里「入った・・・」





ミドルが入るなら、
スリーも入るんじゃないか。





スリーが、スリーが
打ちたい・・・!!





私の体は勝手に
スリーポイントラインに
移っていた。





「ふぅっ」





ゆっくり息を吐く。





そしてボールを持ち、
ひざを曲げた力を
全身に伝えていく。





ボールに逆回転が
かかるように、手を返す。





私の放ったシュートは
美しい弧を描き・・・





シュパッ!





芽亜里「入った・・・!」





久しぶりに放った
スリーが入った喜びと、
ネットだけを揺らす
この音の快感を思いだし、
懐かしむ。





?「ナイッシュー、
芽亜里!」





突然聞こえてきた
声に焦る。





過去を知られないよう、
私がシュートを打つところは
誰にも見られてはいけなかったのに。





しかも私はマネージャーだ。
選手ではない。





声の主を確かめずに謝る。





芽亜里「ごっ、
ごめんなさいっ!」





?「顔、上げろよ」





恐る恐る顔を上げる。





芽亜里「こ、光翔!」





「あの、見てた??」





光翔「おう、ばっちり。
あとお前に
聞きたいことがある」





芽亜里「何?」





光翔「昨日の芽亜里が落として、
俺が拾ったストラップの
写真の中の女の子って
芽亜里だよな?」





芽亜里「う、うん」





光翔「あの女の子、
俺の一目惚れの相手なんだ」





芽亜里「えっ・・・?」





光翔「つまり、お前が
俺の一目惚れの相手。
芽亜里・・・好きだ」





芽亜里「嘘・・・」





光翔「嘘じゃない。
もし芽亜里が
一目惚れの相手じゃなくても、
俺はお前のことが好きだった。
俺と付き合ってください」





芽亜里「は、はい!」





ギュッ





私今、光翔に
ハグされてる・・・





信じられない。





光翔「昔何があったのか
俺は知らないけど、
できれば芽亜里と一緒に
プレーしたいと思ってる。
これからよろしく、芽亜里」





芽亜里「うん!」





それから私はもう1度、
バスケをプレーする側になった。





その勇気をくれたのは
光翔だ。





もっともっと練習して、
全国大会に行くことが今の夢。





それがミニバスのときの
償いになると、
光翔は教えてくれた。





その夢を叶えられるように
全力で頑張ります!







―――end

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