ミスキャットの初恋～ハートの肉球～

CAST林芽亜里

作者：まいこすめ

2020.05.03

私は林芽亜里。

最近、世間で有名な
ミスキャットの正体、
それは私。

鋭い爪で悪を引っ掻き
成敗してます笑笑

それはさておき、
今度は誰を成敗しようかな？

私への依頼は
ネットのサイトだ。

えっと、
１番上から見るか。

・。依頼人　阿部ここは。・

阿部ここは??

ここはは、
同じクラスの子だ。
しかも、親友。

親友の悩みは何だろう。

『最近、彼氏が冷たいんです。
昨日なんて、小学の同級生に
会うんだと言って、
デートを断られました。
小学の同級生が女子だったら、
成敗して下さい』

これは大変だ。
まずは調査しよう。

私は飼育員さんに
電話をかけた。

飼育員さんとは、
野口義斗だ。

私の幼馴染で、
実は私の好きな人。

飼育員さんと、
渋谷のカフェで
待ち合わせをした。

そこに、今日ここはの彼氏の
大晴空が来るらしい。
２分後、飼育員さんが着いた。

「お待たせ。何頼む？
おごるよ」

「えっ良い？
じゃあ高いの
頼んじゃうよー」

「どうせ、お前の選ぶのは
BIGマカロンパンケーキだろ？」

「正解。
やっぱ負けだわー」

カランカランー

「アッハハハ」

「マジかよー」

うるさいなぁって
あれは大晴空だ。

隣にいるの誰？
まさか・・・
私と幼稚園で一緒だった雫？

雫は義斗のこと
好きって言ってたのに、
どうして・・・

成敗、したくない

でもここはのことも
守りたい・・・

「大丈夫？」

「よっ義斗・・・
大丈夫・・・じゃない。
知ってるでしょ？
幼稚園同じだった雫」

「あいつ？　マジか。
どうするの？」

「それで悩んでるの！
どうしよう・・・」

――――こうなったら、仕方ない。

私は、大晴空とここはと
雫の家に明日夜、
ニコラ学校の屋上に来てと
手紙を送った。

にゃーにゃーにゃーにゃー
にゃーにゃーにゃーにゃー

「今夜も甘くミスキャットが
悪者を成敗するよ～ん」

「誰だよ呼び出したの・・・
あっ雫！
雫、なんでここにいるの？」

「うちに手紙が届いてたの。
こんな所でも会えるなんて・・・
大好き！（ハグ）」

「・・・大晴空？」

「ここは??
なんでここにいるんだよ」

「それはこっちの台詞・・・
て言うか誰その女・・・」

「この子はねぇ、
えっと？
親しい女友達だよ？」

「嘘つかないで！
私達付き合ってるの！」

「誰よアンタ・・・
大晴空、信じてたのに」

「ねぇ大晴空～
どういうこと？」

「雫、ここは、ごめん」

「浮気してたの??」

「えっサイテー
雫悲しい」

ドンー

「うわっ」

「ミスキャットの登場！
ことによると
１番悪いのは？
アンタ！」

「雫じゃないもん。
違う！」

「ではなくて・・・
アンタ！」

「ふざけてるの？」

「でもなく・・・
アンタだよ！」

「おっおっ俺なわけ・・・」

「二股男成敗！」

（キック）

「うりゃーーーーー！」

ここはと雫が、
さらに両頬にビンタした。

「ありがとう。
ミスキャット。
私、他の人探す」

「私も。
ばいばい大晴空！」

ふぅ。よかった。
あっ。

「義斗！」

「お前、俺が今
言いたいこと分かる？」

「いきなり何？」

「お前が好きだ。
ミスキャットも、
学校でのお前も、
全部・・・好きだ」

「なんで
今のタイミング？」

「今日はホワイトデーだろ？
チョコ美味しかった。
はいこれ」

「ディズニーチケット？
ペアじゃん」

「ここはと
行って来なよ」

「ここはとは
後で行くから
さぁ一緒行こ」

「分かったよ」

恋愛も、友情も
爪でガッシリ掴めちゃった。

＊ｅｎｄ＊