恋愛小説はじめました。

CAST林 芽亜里林 芽亜里

作者:ちはなん

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2021.08.19

皆さん、
初めまして!!
林芽亜里です!





一見普通の女子高生
なんだけど・・・、





実は最近人気の
小説家です。





このことは、家族と、
親友の阿部ここは以外は
知らない。













***





ある日の学校。





女子A「ねえねえ、
もう読んだ?
『めあ』の“明日キミ”」





廊下を歩いていると、
1人の女子が
そう言うのが聞こえた。





私は、嬉しさで
顔がほころんだ。





女子が言っていた“明日キミ”こと
“明日もキミと走っていたい”は、
最近JKの間で流行っている
青春小説。





『めあ』というのは、
私のペンネーム。





つまり、私が
書いてるってこと!





ココハ「メアリ~、
顔がニヤけてる!」





突然後ろから伸びてきた手が
私のほっぺを押す。





メアリ「ココハ~!
だって、こんな近くに
ファンがいてくれるんだよ?!
嬉しいに決まってるじゃん~」





ココハ「まあたしかに」





ここはと2人で
話していると・・・





女子B「私も『めあ』のは好きだけど、
恋愛要素1個もないじゃん?
なんか物足りないんだよね~」





ガーン!!





たしかに、
恋愛要素はないけど!
ナイデスケド!!





・・・恋愛経験ない人に
恋愛小説書けったって、
無理があるじゃん?





ココハ「たしかにメアリの作品は
恋愛系一切ないよね~。
友情だけ、ってゆう・・・」





ここはまで!





まあ、いつかかける日が
来るでしょう・・・













***





今日は休日。





小説のネタ探しに、
散歩に出かけた。





あー、公園だ。
そうだ!





公園でカップルが・・・
何するんだろ?





やっぱり今度も
友情系にしようかな~。





公園のベンチで
考え込んでいると・・・





?「あれ、林じゃん」





後ろから声がした。





メアリ「ハアト?!」





振り返ると、
同じクラスで幼馴染の
八田大翔がいた。





ハアト「何やってんの?
もしかして調子悪い?」





本気で心配してくれるハアトに、
私は慌てて首を振った。





メアリ「違う違う!
ちょっと考え事してただけ!」





ハアト「でも、顔赤い」





ハアトはそう言って
私のおでこに手を当てる。





・・・っ、なにこれ、
めっちゃ
恥ずかしいんですけど!!





メアリ「だっ、大丈夫だからっ!
気にしないでいいよっ」





ハアト「そう?
じゃあいいか」





ハアトはそう言って
私の隣に座る。





なんでそこに
座るのっ?!





普通のことなのに、
何故かすっごい
ドキドキする。





ハアト「それにしても暑いよな~。
ってか、こんなとこで
なにしてんの?」





メアリ「なにって・・・」





こういう質問は
すっごい困る。





ハアトに小説のことは
言ってないし・・・





ハアト「気になるけど・・・、
ま、いっか」





え、いいの?





ハアト「ところでメアリ、
これ知ってる?」





ハアトは、1冊の本を
取り出した。





メアリ「えっ?!」





待って、ハアト
今私のこと
『メアリ』って・・・





それに、ハアトが
取り出した本が、
私の小説。





メアリ「なんで・・・!!」





ハアト「俺、すっげえ
この小説好きでさ、
友達と揉めた時、
同じように苦しんでる
主人公に共感して、
元気もらって・・・
だから、俺
『めあ』も好きなんだ」





ハアトの最後の言葉に
ドキッとする。





でも、ハアトが好きなのは
私ではなく、小説家の『めあ』。





ハアトのことが
好きなわけではないのに、
少し胸がチクッとする。





・・・好き?!





そうか、私、
ハアトのことが
好きなんだ・・・





こんなことで
気づくなんて、
なんつー鈍感。





メアリ「そ、そうなんだ・・・」





私が相づちをうつと、
ハアトは嬉しそうな
顔をする。





ハアト「ああ、だからメアリ、
俺と付き合ってください!」





・・・は?
ええええええええええ?!





メアリ「ハアトっ、
なんで・・・っ、
かかか関係ないんじゃない?!」





ほんとのことを
言いそうになり、
慌てて言い直す。





でもハアトは
当然のように言う。





ハアト「え? だって、
『めあ』って、
メアリじゃん?」





ええええええええ?!
なんでわかんの?!
私言った?!





ここはは
絶対言わないし・・・





ハアト「それぐらいわかるよ。
だって、文章の組み立て方とか、
全部メアリと一緒だし。
初めは偶然かな、
って思ってたけど、
ペンネームとか見てたら、
すぐ分かった」





メアリ「そ、そんな
わかりやすかった?!」





ハアト「うん、俺にはね」





ハアトはにこっと笑う。





ハアト「『めあ』は、
俺に勇気をくれた。
友情関係とか、
告白する・・・、
勇気とかさ。
だから、メアリって分かった時、
すぐにでもありがとうって
いいたかったけど、
メアリが隠してるって知って・・・」





ハアト、私のこと、
考えてくれてたんだ。





ハアト「だから、俺、
メアリが好きです。
俺と、付き合ってください!!」





メアリ「・・・はい!」





私はそう言って、
にこっと笑った。





メアリ「実はね、
“明日キミ”の主人公は、
ハアトがモデルなんだよ。
人間関係で悩んでても、
いつも前を向いて努力し続けてる。
私、そんなハアトを
応援したくて・・・///」





ハアト「メアリ・・・、
ありがとう!!」





ハアトはそう言って
立ち上がり、
私の手を持って
立たせてくれた。





私たちはそのまま
手を繋いで、
公園を走っていった。













***





それから半年後。





私は新しい小説を
出版した。





初の恋愛小説だ。





そこには、幼馴染との
恋の話が書かれている。





どこの本屋に行っても、
ほんの帯には、
「『めあ』、
恋愛小説はじめました」
と書かれている。





その本は、
私のデビュー以来、
1番のヒット作になった。







*END*

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