最高の結果

CAST林 芽亜里林 芽亜里

作者:ち~ず

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2022.01.15

―― 体育祭まであと1ヶ月 ――





私は林メアリ。
高校1年、3組。





今日は体育祭に向けて、
準備をする日。





高校生になって
初めての体育祭・・・!!





ドキドキが
止まらないっ!





担任「リレーは対抗戦で、
2組対3組で行います。
順番はくじ引きで決めます。
じゃあ1番前の人から・・・」





くじ引き・・・
私くじ運ないんだよね。





というか、
50m走のタイム
9.26秒だから、
アンカーとか絶対無理・・・





担任「次、林さん~」





私の番だ。
もう、こういう時は
何も考えずに・・・





『アンカー』





・・・・・・え?
アンカー・・・???





担任「あ、林さん
アンカーですね。
皆~、林さん
アンカーだからね~」





思考停止。
え、え!??
私、アンカー・・・?





アンカーって、
1番最後の・・・?
1番大切な・・・??





む、無理無理
無理無理!!





私、絶対にできない!!





私のこの足の速さで
アンカーなんてやったら、
クラスの皆からの
評判が・・・!





メアリ「先生、
私アンカーとか
できないです・・・!
足遅いし、
もうちょっと速い人に
したほうが・・・!」





担任「ん~。
でもくじ引きだし、
決まったことは
しょうがない、
頑張りな」





えぇぇぇぇ・・・・・・





まぁ、
しょうがないか・・・・・・
頑張るしかないよね・・・





(くじ引き後)





レン「メアリ!
お前アンカーだって?」





メアリ「あ、レン・・・」





同じクラスの内田レンは、
中学校も一緒で、
実はひそかに
気になってる人。





運動神経が良くて、
スポーツでは
このクラスでトップと
言ってもいいくらい。





私とは正反対。





メアリ「うん、そうなの・・・
もうホント最悪。
私、足遅いのに、
クラスの皆に
怒られちゃう」





レン「なんだよ、
まだ負けるって
決まったわけじゃないじゃん。
ていうか、2組と対向だろ?
今からでも
頑張ればいけるって」





メアリ「んー・・・
そうかな?」





レン「そうだよ。
あっ、俺、
教えようか?」





メアリ「え?」





レン「俺、リレー得意だから。
1から教えてやるよ」





メアリ「え、えぇぇ・・・!?」





レン「明日から特訓な!」





こうして、(半ば強引に)
私はレンと
特訓をすることに
なりました・・・













―― 体育祭まであと30日 ――





レン「まず、足の上げ方と、
腕の振り方から。
1回走ってみて」





メアリ「う、うん・・・」





レン「よーい、
スタート!」





メアリ「はぁ、はぁ・・・
どうだった?」





レン「足の上げ方が足りない。
もっと高く力強く上げなきゃ。
腕も、もっと振ると速くなる。
それを踏まえて、
もう1回走ってみて」





メアリ「うん・・・!!」













―― 体育祭まであと23日 ――





レン「うん、
足も腕も完璧」





メアリ「やったっ・・・!!
じゃあ、もう」





レン「次は持久力!
最後の方になるにつれて
遅くなってる!」





メアリ「えぇぇぇぇ・・・・・・」













―― 体育祭まで後9日 ――





レン「うん、完璧!
メアリ随分早くなった。
ホントに2組に勝てる!」





メアリ「ほんと!?
ありがとう!」





レン「じゃあ残りは、
タイムを速めることに
集中する!」





メアリ「はいっ!」













―― 体育祭まであと1日 ――





レン「おおぉっ!!
メアリ超速い!
すごい、!」





メアリ「はー、はぁぁ・・・
やったぁぁ・・・」





レン「これで明日のリレー、
万全な状態で
行けるだろ!」





メアリ「・・・うん!!
頑張る!」













―― 体育祭当日 ――





いよいよ当日。





この1ヶ月、
すごく頑張った。





レンに教えてもらったら
足もすごく速くなったし、
自信もついた。





今の私なら、
できる・・・!





『次の種目は、リレーです。
まずは、2組対3組。
2組と3組の皆さん、
準備をお願いします。』





よし・・・!





はちまきを締めて、
位置につく。





すごく
緊張する・・・!





思い通り
走れるかな・・・





『よーい・・・』





パンッ





「キャーーー!」
「頑張れーー!」





うん、今は
3組が勝ってる!





このままいけば
勝てるかも!





ついに私の番。





レンに教えて
もらったことを
思い出して・・・





レン「メアリー!!
頑張れ!!」





メアリ「・・・!
頑張るよーー!!」





バトンを
受け取った、
よし!!





足を高く、
腕を大きく振って、
・・・





ズザッッ





メアリ「あっ、」





『3組が転んで
しまいました!
2組が追い越します!』





メアリ「いったぁ・・・」





どうしよう、
すごく血が出てる。





2組にも
抜かされちゃったし・・・





もう無理・・・?





いや。
無理じゃない!





今からでも
頑張れる!





メアリ「・・・おらぁぁぁ!!!」













―――――――――――――――
――――――――





『これで、
体育祭は終了です。
各自教室に
戻ってください・・・』





メアリ「レン・・・ごめん、
勝てなかった・・・
ホントにごめん・・・」





レン「いや、
大丈夫だよ。
メアリは頑張ったし」





結局、2組には
勝てなかった。





あんなに教えて
もらったのに、





それを何にも
生かせないで・・・





ホントに嫌になる。





きっと嫌われた。





私は、レンに走り方を
教えてもらっているうちに、
レンを完全に好きになってた。





優しく教えてくれて、
私に文句も言わなくて、
そこに惚れてしまった。





でももう、無理だ。





きっと、
嫌われた・・・





レン「メアリ」





メアリ「ん・・・??」





レン「俺・・・
実は中学の時から
メアリが好きだ」





メアリ「え・・・?」





レン「メアリは優しいし、
俺が教えてるときも
文句言わずに聞いてくれた。
俺、そういうところに
惹かれたんだ。
リレーの結果なんて関係ない。
俺と、付き合ってほしい」





夢みたいだった。





嘘みたいだった。





でも、夢でも
嘘でもない。





メアリ「・・・私も、!
好き」





レン「え・・・!
じゃあ、」





メアリ「うん、
・・・よろしく・・・!」





リレーは負けて、
最悪の結果。





でも、あなたと
付き合えた。





それは、
最高の結果。











*end*

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