好きって言葉が嫌いだった。

CAST林 芽亜里林 芽亜里

作者:りなまなくるみんちょ

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2020.06.20






私はあれ以来、
好きって言葉が
好きではなくなった。





それは元彼が
原因だった。





彼は付き合いたての頃、
好き好きって
毎日言ってくれていた。





けれど突然振られ、
好きという言葉が
嫌いになってしまった。





異性に好きと言われても
信じられなくなって
しまったのだ。





私は好き恐怖症になった。





私、林メアリ。
ニコ学に通っている、
普通の中学生。





最近は好き恐怖症に
なってしまい、
彼氏はいない。





だけど
気になっている人ならいる。





彼の名前は
紀田ナオヤ。





彼は今までの男子とは
違う雰囲気がする。





彼は私に、なぜか
優しくしてくれている。





今、私は
『なぜか優しくしてくれている』
と言ったが、訂正しよう。





きっと私のことが
好きなんだろう。





私は、彼が
私のことが好きだと
気づかぬふりをしている。





もう傷つきたくないから。





メアリ「おはよう、ナオヤ君」





ナオヤ「おはよう、メアリさん。
あの・・・ちょっといい?」





私は告白かと
不安になったが
ナオヤ君についていった。





ナオヤ「僕・・・
メアリさんのことが好きです」





メアリ「ごめんなさい」





私は即座に答えた。





メアリ「好きって言葉が・・・
嫌いで」





私は屋上に行って
外の空気を吸った。





メアリ「ナオヤ君になら
好きって言ってもらっても
大丈夫だと思ったのに・・・」





ナオヤ君は
私を追ってきた。





ナオヤ「メアリさん」





メアリ「ナオヤ君、
ごめんなさい。
勝手に逃げちゃって」





ナオヤ「いいんだ。
メアリさん、さっき
好きって言葉が嫌いって
言ってたよね」





メアリ「・・・うん」





ナオヤ「言いたくなかったら
言わなくていい。
でも答えられるなら
答えてほしい。
なんで好きって言葉が
嫌いなの?」





メアリ「・・・元彼にね、
付き合いたての頃は好きって
いっぱい言ってもらえてたの。
でも突然別れを切り出されて。
好きって言葉が
信じられなくなってしまったの」





ナオヤ「じゃあ僕は
メアリさんに、
好きっていっぱい言います」





メアリ「なんで?」





ナオヤ「僕はメアリさんのことが
本当に好きだから。
信じられる好きを
メアリさんに与えたいから」





メアリ「ナオヤ君・・・」





ナオヤ「僕はメアリさんのことが
好きです。大好きです。
僕と付き合ってくれますか?」





メアリ「・・・はい!」





私は泣いた。
たくさん、たくさん泣いた。





ナオヤ君は
そんな私を抱きしめ、
たくさん、たくさん
好きって言った。





メアリ「私、ナオヤ君になら
好きって言われても大丈夫。
好きって言ってもらいたい!」





ナオヤ「いくらでも言うよ。
俺は、林メアリが大好きです!」





好きって言葉が
嫌いだった。





でもナオヤ君と
出会って





好きって言葉が
好きになった。





私とナオヤ君は
向かい合って微笑んだ。





それから、
手を繋いで下校した。







*end*

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