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恋時計

CAST伊藤 沙音伊藤 沙音

作者:みったん

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2025.09.21

カチコチ・・・
カチコチ・・・





当たり前のように
毎日、いつ何時も動いている。





そんな時計だけど、





とってもめずらしい時計があるの、
知ってる?





名前は、『恋時計』。





毎日夜の7時になると、
誰かの恋が叶うんだって。





だけど時計の針は、
あの時間を教えてくれる時計のように
いつでも動いているわけではない。





ときどき、
少しずつ動いていく。





誰にも見えないように。





そのとき
誰かと誰かの恋が実る。





だけど、1つ。





その誰かの
恋が叶ったと同時に、
誰かのカップル1組が
別れてしまう。





つまり、バランスをとってる。





そんな時計を
私が手に入れた。





あるちょっと
不思議な骨董屋さんで、
通常より半額以下の値段で
売っていたの。





それをたまたま
お母さんが買ってきた。





・・・私のところに
この恋時計がある・・・





ちょっと怖いような気もしたけど、
試したくなって
そのまま置いておくことにした。

















*・。*・。 部屋 。・*。・*





私は、シャノン。





ピンクに統一した部屋。





ふわふわ、かわいいを
コンセプトにした部屋にした。





そこにあるのが、この恋時計。





時計の枠は明るいピンク色で、
中もハート柄で
埋めつくされている。





私の部屋には
もってこいの時計だった。





カチ・・・





シャノン「あ、また針動いた・・・」





針が動く。





めずらしいな、動くなんて。





見るのなんて久しぶり。





そのとき
誰かの恋が実って、
そして、終わった。





みんな、がんばって
告ってるんだな。





私もそうゆうときが
来るのかな。

















*・。*・。 学校 。・*。・*





シャノン「あ、ナツ! おはよっ!」





ナツ「はよー」





幼なじみのナツ。





いっつも一緒にいて、
ふざけて、笑って、泣いて、





なんだかんだ、いい関係。





ナツ「宿題、見せて。
わかんねーとこが大量発生」





シャノン「そうやっていって、
やってきてないんでしょー!」





ナツ「そうゆうわけじゃねぇよ」





シャノン「それじゃあ、なんなのっ?」





ナツ「だからー、
わかんねーとこが大量だって」





シャノン「どこー?」





ナツ「・・・ここ。
・・・・シャノンってさ、
なんだかんだやってくれるよね。
男にモテるよ、そーゆうの」





シャノン「そー?
別に、そんなんで
男になんかモテるー?」





ナツ「・・・モテるんだよ。
・・・・シャノンはかわいいから」





ボソっと小さな声で言った。





なにを言ってるか
よくわかんなかった。





・・・大事なことじゃないよね。





シャノン「簡単、簡単!」





ナツ「・・・はぁ、寝みー。
ワーク、しまっといて。
俺、寝るから」





シャノン「わかったの?
今のやり方」





ナツ「わあった、わあった」





シャノン「ははっ。
・・・おやすみ、ナツ」





ナツ『・・・スースー』





相変わらず、寝るの早い。





秒速だな。





シャノン『・・・サラ、サラっ』





・・・髪サラサラ。





昔からこんなんだっけ。





あんな子どもっぽかったのに、





あんな背、低かったのに。





もう、私を抜かしちゃった。





・・・・大好きだよ。





シャノン「大好きだよ・・・」





ナツ「なにしてんの?」





シャノン「ひゃっ!」





ナツ「俺の髪、そんなに気もちい?」





シャノン「う、うん。
気もちいよっっ!」





やば、聞こえてたかな。





思わず、声にでてしまった。





恥ずかしい・・・

















*・。*・。 部屋 。・*。・*





ナツには気づかれて
なかったみたい。





今日1日、なにも
言われなかったから。





《ピロン》





《シャノン、
ワーク間違えてない?
俺のと》





そんなLINEが
ナツからきた。





ワーク・・・、
ワーク・・・・





シャノン「ああっ! あった!」





間違えて持ってきてしまった。





多分、あのとき。





ナツが寝たとき、
ナツの机にしまうはずが、
私の机にしまってしまったのかな。





《ごめんー!
持ってた!
どうしよーー!》





《いいよ。
俺、シャノンん家行くから》





《こんな夜遅くに?》





《シャノンを歩かせるよりはマシ》





てことは、私の家にナツが来る!?





急いで片づけをした。





ナツが来るなんて、
何年ぶりだろう・・・





昔はよく
お互いの家に行って
遊んでたのに。

















・。・。・。・。・。・。・。・。





そして、5分後。





『ピンポーン』





シャノン「はぁーい」





ナツ「こんばんは」





シャノン「どーぞ」





今は、夜の6時半。





あ、あと30分で
誰かの恋が叶う。





シャノン「はい、これ。
ごめんねっ!
ナツのとこに入れたと思って・・・」





ナツ「いいよ、
もう見つかったんだし」





シャノン「ほんとに、ごめん」





ナツ「シャノンん家とか、
マジ久しぶりなんだけど。
こんな部屋だったっけ・・・?」





シャノン「そーだよ、
昔から変えてない」





昔から私のお気に入りの色は
ピンクだもん。





ナツ「・・・・あんさっ、
聞いて欲しいことあんだけど」





シャノン「え? なに?」





ナツ「・・・昔から、
ずっと前から、好きだった。
今も、大好きだ。
・・・・つきあってくれ」





シャノン「・・・え・・・」





ナツ「・・・シャノンってさ、
めっちゃドジでマヌケだけど、
でも昔っからよく、かわいがられてた。
これぞ女の子っていう声出して
笑ってさ、泣いて、
そんなところがかわいかった」





シャノン「・・・・」





ナツ「昔は、シャノンが背が高くて
お姉ちゃん的存在だったけど、
今は俺の方が背は高い。
お世話はできないかもしれないけど、
シャノンのことが大好きだ!
もっと、頼って
甘えてくれていいんだよ!」





シャノン「・・・うん」





ナツ「・・・つきあってくれ」





シャノン「・・・私も大好き。
ずっとそばにいて?」





ナツ「おう」





見ると、7時を指していた時計。





今日の恋は、私たちの恋が実った。





それに、誰かの恋が終わった。





もう1度、時計の針が
私たちのために
動くなんてことのないように。





ナツ、大好きだよっ!







*happy end*

この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。また、掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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