恋してもいいよね？

CAST伊藤沙音

作者：くーちゃん

2023.07.12

私、シャノン。
ニコラ中学校の２年生。

私には
好きな人がいるの。

それは・・・内田レン。

レン君は、
かっこよくて、
優しくて、
何もかも完璧なの。

私は、そんな彼に
一目ぼれしてしまった。

でも、私は、
レン君のことを
好きになったらダメなの。

だって、私は、
この街を守ってる
スーパーヒーローだから。

スーパーヒーローは
恋したらダメっていう
決まりがあるの。

任務に集中できなくなるから。

恋できないのは
本当につらい。

・＊。・　学校で　・。＊・

レン君が私の方を
見てる気がする。

だけど、私は
恋したらダメなの。

頑張って、レン君と
目が合わないようにしながら
過ごした。

・＊。・　帰り道　・。＊・

私は、レン君のことを
考えながら歩いていた。

？「また明日ね！
シャノン」

えっ？
この声は、レン君？

私は、びっくりして、
持ってたカバンを
落としてしまった。

レン「大丈夫？」

そう言って
拾ってくれた。

シャノン「あ、ありがとう」

レン君は、そのまま
走っていった。

やっぱり好き。
レン君のことが。

・＊。・　家で　・。＊・

スーパーヒーローって
本当につらい。

家族にも友達にも、
自分の正体を
隠さなきゃいけない。

スーパーヒーロー
やめたくなってきちゃった。

でも、私しかいないから
やめられない・・・

・＊。・　休み時間　・。＊・

レン「シャノン、
ちょっと来てくれる？」

レン君はそう言って私を
空いている、誰もいない教室に
連れていった。

心臓がドキドキしている。

もしかして、レン君は！

レン「シャノン、僕ずーと、
君のことが好きだったんだ。
付き合ってくれない？」

やっぱり、

レン君は、私のことが
好きだったんだ。

どうしよう？

恋できないのに。

シャノン「ごめんなさい。
私、恋できないの」

私はそう言って
教室を飛び出していった。

勝手に涙が出てきた。

絶対レン君、
傷ついちゃったよね。

・＊。・　帰り道　・。＊・

結局、レン君とは
全く話せなかった。

レン君のことを考えると、
また涙が出てきた。

・＊。・　朝　・。＊・

母「シャノン、
今日、学校休むの？」

シャノン「うん、頭が痛いの」

母「大丈夫？」

シャノン「うん」

本当は、泣きすぎて、
目が赤くなってたから。

・＊。・　夕方　・。＊・

母「友達が来てるよ」

シャノン「誰？」

？「僕だよ」

シャノン「えっ、レン君？」

レン「恋できないって
どういうこと？」

シャノン「別に、なんでもない」

レン「じゃあ、
どうして断ったの？」

シャノン「それは、
あなたに言えない」

レン「教えて」

レン君にやさしく言われて、
私はついつい言ってしまった。

秘密にしていなきゃ
いけないのに。

シャノン「私、スーパーヒーローなの！
だけど、恋できない決まりになってるの。
任務に集中できなくなるから。
だから、ごめんなさい」

レン「シャノンだったんだ。
いつも、街をまもってくれてるの」

レン「その決まりって
誰が決めたの？」

シャノン「い、言われたの。
前のスーパーヒーローに」

レン「今のスーパーヒーローは、
シャノンなんだから、
シャノンが決めていいんじゃない？」

シャノン「そ、そっか」

・＊。・　１週間後　・。＊・

私たちは、毎日、
手をつなぎながら
学校に行っています。

毎日、とっても幸せです。

＊ｅｎｄ＊