そのまの修学旅行

CAST松尾そのま

作者：もっち

2025.08.25

私は、そのま。
ずっとずっとずっと
好きだった人と
つきあうことになった時の
お話をします。

６年生になって
少したった時のこと。

ずっとずっとずっと
好きだったユアンに告られた。

でも・・・

そのま「少しだけ考えさせて」

なんでこんなことを
言っちゃったんだろう。

やっぱりそのまって
ダメダメだよね。

そんなことを考えてから
１週間もたった。

ぼーっと歩いていたら
男の人とぶつかっちゃった。

そのま「あ、ごめんなさい」

そのま、何してんの。
しっかりしなさい。と
自分に言い聞かせた。

そして、ぶつかった人の
顔を見て、しっかり
謝ろうとした。

その時だった。

ぶつかった相手が
ユアンだった。

えっ・・・!?
何これ。

めっちゃ気まずいんですけど。

とりあえず謝るか。

そのま「ごめんなさい」

これで、一件落着。

「じゃあ、また明日ね」

と、言おうとした時だった。

ユアン「あの・・・
ちょっと、今いい？」

えっ・・・
なにこれー！

ドラマみたいな
展開じゃん。

でも、今時間あるけどなー。

うそをついてでも逃げる？

いや、でも、うそはダメ。

今日だけならいいでしょ。

今日だけ。今日だけ。

そのま「１５分くらいならいいよ」

ユアン「じゃあ、近くのカフェで話そ」

そのま「うん・・・」

そのま「私も話したいことが
あったんだ」

ユアン「じゃあ、
先に言っていいよ」

そのま「あ、ありがとう。
じゃあ、言うね。
この前は、ごめん。
言いたいことはそれだけ。
ユアンは？」

ユアン「やっぱり
つきあってほしい」

そのま「私、ユアンのことが好き。
ずっと黙ってた。
ユアンから告られた時も
いざとなったらなんだか
怖くなっちゃって、
後回しにしちゃったの。
本当にごめんなさい」

ユアン「っていうことは、
つきあってくれるってこと？」

そのま「う、うん」

ユアン「やった～。
じゃあ今日から
君の彼氏だよ」

今日から君の彼氏・・・か。

＊。・－－－－。・－－－－・。＊

ある日のこと。

学年集会で先生が

「あともう少しで
修学旅行があります」

と言った。

修学旅行か～。

６年間
あっという間だったな～。

そんなことを思いながら
ユアンの方を向いた。

やっぱりいつ見ても
かっこいいな。

すると、ユアンが
そのまの方を向いた。

あ、やべ。
目があっちゃった。

慌てて先生の方を
向こうとした時だった。

ユアンが
「休み時間ちょっときて」
と、口パクをした。

なんだろうと思った。

＊。・－－－－。・－－－－・。＊

休み時間になった。

ユアンのところへ行った。

そのま「急に呼び出して、なに？」

ユアン「あの、修学旅行
一緒に行動しない？」

修学旅行も彼氏と一緒って
めっちゃ最高じゃん。

でも、姫乃ちゃんとも
一緒に行きたいんだけどな。

まあ、とりあえず
ＯＫって言っとくか。

でも、そのまには
まだ誰にも言っていない
秘密があった。

そのま「いいよ」

ユアン「ありがとう。
じゃあ、また」

次の休み時間、
トイレに行こうとした。

すると、ユアンとイルマが
話しているのが聞こえた。

ユアン「修学旅行、
彼女と一緒に
行動することになったんだ。
いいだろー」

イルマ「彼女と楽しめよ」

ユアン「おう!!」

そんなに楽しみにしてるんだ・・・。
うれしいな。

でも、もう修学旅行の時には
もうそのまはいないんだよ。

なんでか教えてあげる。

引っ越すの。

遠い遠い国に引っ越すの。

だけど、ユアンがこんなに
楽しみにしているのだったら
言えないな。

傷つけたくないから
もう何も言わないでおこう。

さようなら、ユアン。

さようなら、私の彼氏・・・

＊ｅｎｄ＊