ペットのおかげで叶った恋

CAST松尾そのま

作者：マカロン

2025.02.05

私、松尾そのま。

同じクラスの
太陽が好きなんだ。

けれど、私と太陽は
ただの仲のいい
友達の関係なんだ。

告白したいけど、
なかなか勇気が出なくて
告白できないんだ。

そんなことを思いながらも
いつも通り、家に帰った。

「ただいまー」

「おかえりー」

私が学校から帰ってきたときに
いつも玄関まででてきてくれるのは、
ペットのトイプードルのラファ。

実は私は、ラファのいっている
言葉がわかる体質なんだ。

「ラファー。
今日も太陽に
告白できなかったよー」

「そうかそうか。
好きな人に告白するのは
勇気がいるもんね」

なんとか勇気を出して
太陽に告白できないかなー。

＊．．．・・・＊．．．・・・＊

次の日。

「太陽ー。
実はね、今日学校が終わったあと、
家族みんなでお出かけに行くんだ。
１時間家に誰もいなくなるから
もしよければ、その時間に
ペットのラファの面倒を
私の家で見ておいてくれない？」

「ああ、わかったよ」

「ありがとう」

＊．．．・・・＊

学校が終わった後。

「じゃ、私これから家族みんなで
お出かけしてくるから、
１時間ラファのこと、よろしくね」

「うん」

＊．．．・・・＊

そのまの家族が
出かけに行った後。

「ラファー。実は、俺ね、
そのまのことが好きなんだ。
だけど、勇気が出なくて
ずっと告白できないんだ。
まあ、でも、今の仲のいい
友達の関係になれただけで
十分よかったと思っておくしか
ないのかもしれない」

「・・・」

＊．．．・・・＊

１時間後、
そのまの家族みんなが
家に帰ってきた。

「ただいまー。太陽、
ラファの面倒を見てくれてて、
ありがとう」

「どういたしまして。
じゃあ、俺、家に帰るから」

「太陽、ばいばい」

「ラファ、太陽と１時間家にいて
どんな感じだった？」

「それが、太陽は
そのまのことが好きだと
言っていたんだ」

「え!?」

「太陽も、そのまと同じく
告白したいけど
勇気が出ないんだって。
勇気を出して、そのまのほうから
告白してみない？」

「でも、勇気が・・・」

「だいじょうぶ、
そのまならうまくいく。
せっかくだから、今、
この家を出て行ったばかりの太陽を
追いかけて、告白してみない？
僕もついて行ってあげる」

「うん、そうだね、行こう」

家に帰る途中だった太陽に
そのまが追いついた。

「そのま？　どうしたの？
ラファも一緒に連れてきて」

だいじょうぶ、私には
ラファがついている、

勇気を出して、告白しよう。

「実は、私、太陽のことが
好きなんだ」

「俺もそのまのことが好きだ。
つきあおうぜ」

なんと、ラファから
勇気をもらったおかげで
太陽に告白できて、
みごとつきあうことができました。

ラファ、
本当に、ありがとう。

＊ｅｎｄ＊