雨女でも晴れみたいに明るい恋は出来るもん！

CAST松尾そのま

作者：ゆづ

2025.06.01

私の名前は、松尾そのま！
中学３年生！

私は雨女。

いつも大切な日に限って
雨が降る。

「はぁー。今日も雨だ。
やっぱり私のせいかな」

「そんなことないよ！
そのま！　元気出して！
そんな顔じゃ
ハルトに会えないよ！」

「そうだけどさ～。
ひより～、みんなに
迷惑かけてるかもしれないじゃん！」

「私は思ってないよ！
大親友のそのまのこと
大好きだもん！」

「ありがどぅー」

「あ！　そのま！
ハルトがきたよ！
ほら！　顔拭いて！」

「ありがとう！」

ハルトは、私の好きな人！

あぁいつ見てもかっこいい！

そうだ、
あいさつしなきゃ！

「お、おはよう！
ハルトくん」

「おはよう。そのま。
呼び捨てでいいよ！」

やった！
ハルトくんのこと
呼び捨てでよんでいいって！
もう最高じゃん!!

でも、ハルトくんは
最強の晴れ男！

「私とハルトくんは
釣り合わないなー」

「そうだね～笑そのま」

「え?!　はな！」

この子は、はな。
私にとっては恋の大敵！

いわゆる
恋のライバルってやつ。

「ひよりー、どうしよう！
ハルトくんとられちゃうよ」

「安心して！
私の大親友を泣かせた人は
許さないから！」

「ありがとう、ひよりー。
やっぱり持つべきものは、友達だね！」

「あ！　そろそろ帰らなきゃ！
バイバイそのま！」

「うん！
バイバイひより！
また明日ね！」

はぁー。
あれ！　まだ雨降ってる！

どうしよう、傘持ってない。

はぁ。こんな日に限って。
ついてないなぁー。

「だいじょうぶ？　そのま」

「え!?　ハルトくん？
なんでここに？」

「そろそろ俺、帰ろうかなって
思ったら、ソノマがいたから
声かけちゃった！」

「そうなんだ」

「どうしたの？　暗い顔して」

「傘持って来てなくて」

「え?!
じゃあ一緒に帰ろうよ！」

「あ。でも傘１つしかないじゃん」

「一緒に入ろ！」

「いいの??」

「いいよ！　もちろん！」

「ハルトくんは、好きな人いないの？」

「好きな人？　居るよー！」

「誰？」

「ヒント出すから、当ててね」

「分かった！」

「やさしくて、かわいくて、
俺のことが大ー好きな人！」

「誰ですか？」

「え?!　分からない？
これでもセーいっぱい
言ったんだけどなぁー」

「わからない！」

「そのまだよ」

「え?!　私？」

「そうだよ。好きです。
つきあってください！」

「お願いします！」

「え?!　うそ！
私じゃないの?!」

「え？　はなちゃん！」

「まぁいいや！
私は新しい恋でもしよー！」

雨でも負けない恋は出来る！

＊ｅｎｄ＊