大切に。

CAST松尾 そのま松尾 そのま

作者:いちご

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2024.10.12

これはある1人の少女が
原因不明の難病と
懸命に戦ったお話。





・゜°・:・。・・・。・:・’・:・。・・。・:*・





こんにちは。





私、ニコラ学園
中等部2年生、
松尾そのまです。





?「そのまーー!!」





朝からビックリマーク多めな心友、
十文字ヒナノ。





そのま「ヒナノ、おはよ!」





ナツ「ヒナノ、そのま、はよ」





そのま「はぁーー。
もうすぐ合唱コンクールだね」





ヒナノ「うん。曲なんだろ。
ってか、そのますっげ痩せてね?」





ナツ「たしかにwww」





ヒナノ「どんなダイエットした?」





そのま「そもそも、
ダイエットしてないしwww」





うん。
自分でもわかる。





少し痩せたかな?





ふらっ





そのま「うわっ!!」





ナツ「どーした、どーした」





ヒナノ「最近、
よくふらつくねー笑」

















――――― 家 ―――――





母「そのまー。
最近よくふらつくから、
金曜、病院行ってきなさい。
予約しといたから」





そのま「あ、うん」





母「でも、その日
お母さん仕事で遅れるから、
1人でいきなさい。
途中で行くから」

















――――― 金曜日 ―――――





先生「松尾さん。
検査をするので
こちらへどうぞ」







・1時間後・





先生「お母さんも来たことですし、
単刀直入に言います。
お嬢さんは今、
難病におかされています」





そのま「え?」





母「・・・・・」





先生「この病気は、
筋肉の低下が見られ
歩けなくなり、
ゆっくりですが進行していき、
声も出しづらくなります」







―――運命だから。





そう言ったって、
ひどすぎるよ。





こんな運命。

















――――― 帰り道 ―――――





そのま「ねぇ、お母さん」





母「・・・ん?」





そのま「私、どうすればいい?」





溢れてくる涙を
必死にこらえたって、
いっこうに止まらない。





その時、私の頬には
1滴の涙が落ちた。





母「ごめんね・・・」

















――――― 翌日 ―――――





母「そのま。先生が
1週間後から入院だって」





そのま「そっか」





窓から風が吹く。





いつもの日常。





いつもの日常のはずなのに、





きっともう感じられない。





さて、学校へ行きますか。





ヒナノ「そのま。おはよ!!!!」





そのま「・・・ヒナノーー!!
おはよ!!」





ヒナノ「いつもより、元気いいね!」





ガラガラ





先生「今日は、
合唱コンクールの練習だ」





そのま「・・・・・」





ヒナノ「そのま、どーしたわけ?」





そのま「うち、合唱コン出れないや!」





ヒナノ「え? なんで?」





そのま「じ・・・実は、その日
親戚の家に行かなきゃいけなくて」





本当は、入院。





でも、そんな悲しい現実
伝えられないよ。





ヒナノ「そっかー」

















――――― 1週間後 ―――――





入院。





ヒナノたちには
言ってない。





ガラガラ。





?「そのまちゃん」





そのま「あの・・・」





?「あっ、ごめんね。
私は、そのまちゃんの担当看護師の
小松崎ふたばと言います」





そのま「あ、小松崎さん。
よろしくお願いします」





ふたば看護師「そのまちゃん、
お友達すごい悲しんでたわよ」





そのま「なんで言ったんですか?
やめてください」





ふたば看護師「入院してることだけ言ったわ。
病気のことは、言ってないよ」





ガラガラ。





ヒナノ「そのま! 大丈夫?」





ナツ「そのま!?
どうしたんだ?」





そのま「みんなー!
心配しすぎだよー。
ただの風邪。
ちょっとこじらせただけだよ!
でも、来てくれてありがと!」





ヒナノ「あーー!! 良かったー」





ナツ「うわー、マジ良かったわ」

















・30分後・





ふたば看護師「そのまちゃんは、
お友達のことが大好きなのね」





そのま「はい。2人とは、
幼稚園からずーっと
一緒なんです」





ふたば看護師「泣きたいときは
泣いていいんだよ?」





そのま「な・・・泣きません!
強くなりたいんです」





ふたば看護師「えらいのね」

















――――― 1ヶ月後 ―――――





先生「松尾さん。
急に危険な状態に
おちいりました。
余命1ヶ月です」





そのま「そ・・・う
な・・・ん・・・
です・・・か?」





先生「残念ながら」





私は、ナツとヒナノを
病室に呼んだ。





そのま「あ・・・のね?
わた・・・し、いう・・・の
おそく・・・なったけ・・・ど
もう1ヶ月し・・・か
いきられ・・・ないの」





ヒナノ「ひっく・・・
悲しいよ」





ナツ「・・・・・」





泣かないで。

















――――― 3週間後 ―――――





そのま「はぁ、はぁ、はぁ」





ガラガラ





ナツ「今まで言えなくてごめん!
でもおれ、そのまが好きだ!」





そのま「ハル・・・キ
わたしも・・・大好き・・・」





ヒナノ「えーーん! そのま!
やだよー!」





ピー





先生「午後3時27分。
松尾そのまさん、ご臨終です」





ヒナノ「そのまーー!! ひっく」





ナツ「そのま・・・」





私は、みんなより
生きていられる時間が
限られていた。





これは自分だけじゃなくて、
みんなに知ってほしいこと。





今は、今だけ。





この瞬間は、
もう絶対に来ないこと。





だから、
今を大切にして。





後から後悔しないで。





なにより自分を大切に。

















*・゜°・:・。・・・。・:・’・:・。・・。・:





みなさんも自分を
大切にしてください。







☆END☆

この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。また、掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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