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苦手なあの子

CAST松尾 そのま松尾 そのま

作者:ビス

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2026.02.15

こんにちは。
私、松尾そのま。





今日は待ちに待った
修学旅行なんだけど、
最悪なことが1つ。





それは、クラス一の人気者、
今井はるとと同じ班に
なっちゃったこと。





私は、はるとみたいに
騒がしくてやんちゃな男子が
ちょっと苦手。





しかも、活動が一緒なうえに
バスの中でも隣だなんて。





肩を落とす私に
親友の稲垣くるみが
なぐさめてくれたけど、





今日の私は不機嫌で、
バスの中でもずっと
むすっとしていた。





そんなこととは、つゆ知らず
はるとは私に声をかけてくる。





「なあ、そのま。
今日は、ここ行こうぜ。
この水族館、沢山のクラゲが
見られるんだって。
めっちゃ楽しそうじゃん!」





「う、うん。
楽しそうだね、行ってみよう」





私はただ、引きつった笑いを
浮かべるしかなかった。





グループ行動で
水族館をまわる。





私がクラゲを見ていると、
はるとが近づいてきた。





「このクラゲ、きれいだよな。
なんか、そのまみたい。
ふわふわしていて
『自由自在』みたいな」





そう言って、ちょっとだけ
口角を上げて笑った。





・・・・・・なんだかいつもの
はるとと違う。





絶対今のは、私のことを
からかった言葉なのに、





私の心臓はトクンと
短い音をたてた。





なにこれ。













* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





水族館もそろそろ終わり。





お土産コーナーで
私がグッズに迷っていると、
何かひんやりしたものが
首に回された。





驚いて顔を上げると
はるとが私の首に
青いクラゲのネックレスをつけている。





距離が近い。





ただのうるさい奴だと
思っていたけど





改めて見ると
きれいな顔をしている。





「ちょっ、何して・・・」





「うん、めっちゃかわいい。
そのま、絶対これにしな。
似合ってるから」





その瞬間、私の鼓動は
破裂しそうなくらい
バクバクし始めた。





耳の奥で
『かわいい』という言葉が
ずっと響いて動けない。





あんなに
苦手だったはずなのに。





私、はるとのことが・・・・・





好き?













* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





今日は歩き回ったせいか
とっても眠い。





私たちは男女で分かれて
コテージに泊まることになった。





女子はさっそく布団にもぐって、
恋バナトーク。





私はそのノリについて行けず、
星でも見ようと
ひとりでコテージを出た。





自然の中だけあって
星がとってもきれい。





その時、上を向いていたせいか
私はくぼみに足を引っかけ、





そのまま勢いにのって
倒れこんでしまった。





幸い血はでなかったけど
ひどく足をくじいて、





痛い。
誰か助けて。





その瞬間、ふいに
私の目の前に影が落ちた。





びっくりして顔を上げると
そこには見慣れた顔があった。





「・・・はると!?」





はるとは手を差し伸べ、
私を引っ張り上げると





そのまま軽々と
私を抱き上げてしまった。





ふわっと
甘い香りがする。





いつもとは違った真剣な瞳で
はるとは私に話しかけた。





「ちょっとだけ、寄り道しよう。
話したいことがある」





はるとに抱えあげられて
少し行くと
大きな川があった。





よく見ると
蛍が飛んでいる。





きれい・・・





はるとは、私を近くにおろすと
隣に座った。





「はると、なんで私が
外にいること知ってたの?
くるみにも言ってないのに」





はるとは
淡く微笑んで言う。





「俺、たまたま、そのまが外に出るの
見てたんだよね。
だから、どこに行くのかなって。
そのまをひとりで
外に行かせるなんてできなくて。

だけどそのま、今日だけじゃないんだよ。
俺、どこで何してても
いつもそのまのこと、目で追ってるんだ。

笑った顔とか怒った顔とかも全部好き。
俺に見せてくる不機嫌な顔も
俺が笑わせてあげたいって思ってしまう。
だから今日、ここで言おうと思って」





はるとは、私に向き合って
はっきりと口にした。





「そのまのことが好きです。
もしよかったら、つきあって下さい」





私はずっと、動けないでいた。





胸の奥がドキドキして熱い。





やっとの思いで、口を開く。





「お願いします」





周りを飛んでいる蛍の光だけが
ふたりを見守っていた。







*end*

※掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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