青春ハプニング・DAYS！

CAST松尾そのま

作者：結喜

2025.11.06

この学園には、ちょっと変わった
ルールがあった。

「学園祭の準備期間中、
クラスのチームワークを
最も発揮させたペアには、
特別な“秘密の特典”が与えられる」

というものだ。

高校２年生のソノマは、
少しドジだけど明るい、
恋に鈍感な女の子。

今日も部屋の飾りつけに
夢中になっていた。

そこへ、クラスの人気者で、
ソノマに片思い中の
ユアンがやってきた。

「ソノマ、君の力が必要だ。
今回の展示、
絶対に成功させたいんだ」

ソノマは少しとまどったが、
ユアンの真剣なまなざしに押され、
一緒に準備を手伝うことに。

しかし、学園祭準備は
予想以上に大変で、

風船は割れ、紙テープはからまり、
ソノマは何度も転ぶ。

そのたびに、ユアンが
手を差し伸べる。

「だ、だいじょうぶ？」

「うん・・・ユアンのおかげで」

２人の距離は自然と近くなり、
ドタバタの中でも
笑顔が絶えなかった。

＊．．．・・・＊．．．・・・＊

そして、文化祭当日。

展示は大成功。

クラスメイトの前で、
特別なペアとして
発表される２人。

その瞬間、ユアンは
ソノマの手をそっと握り、
少し照れた声で言った。

「ソノマ・・・これからも、
一緒に作戦を成功させよう」

ソノマは頬を赤らめ、
うなずいた。

学園祭の喧騒の中、
２人だけの小さな世界が
確かに存在した。

＊ｅｎｄ＊