天才な私ができないこと・・・“恋“

CAST松尾そのま

作者：しおりらぶ

2025.05.12

こんにちは！
私は松尾そのま！　中３です！

どこにでもいる普通の女の子、
と言いたいところなんだけど・・・

実は私、天才少女なの。

勉強もスポーツも、
なんでもできる。

そのおかげでテストは毎回１位だし、
リレーはいつもアンカー。

文武両道ってやつ？

でも、ただ１つだけ。
ただ１つだけ、苦手なことがある。

それは恋。

私は恋の気もちだけにはにぶい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・

ヒナノ「そのまー！　おっはよー！」

そのま「ひなのー！　おはよ」

ヒナノは私の親友。

天才少女の私を受け止めてくれる
唯一無二の友達。

リョウ「お、そのまヒナノおっはー」

これは黒澤リョウくん。
やたらとからんでくる・・・
（ヒナノの友達）

リョウside・・・・・・・・・・・・・・

あいつまた
にぶい顔してんなぁ、、

あ、分かるかもだけど
俺は、そのまが好きだ。

たぶん、ヒナノは知ってる。

まぁ、見ての通りそのまは
気づいちゃいねぇけど。

あいつ、なんで恋に関しては
あんかにぶいんだ？

あんなに勉強も
スポーツもできるくせに・・・

ヒナノside・・・・・・・・・・・・・・・

またリョウくん
そのまのこと見てる。

そのま、
なんで気づかないかなぁ、、、

本当ににぶいんだから。

そのまside・・・・・・・・・・・・・・・

なんか最近リョウくんが
やたらからんでくる。

こないだ重いダンボールを運んでたら
走って来て、

「俺が持つよ！　貸して！」

と言って手伝ってくれたり・・・

そのとき、すこし胸が熱くなったのは、
なんでだろう・・・？

まぁいいか。

放課後、荷物をまとめていると、

「松尾さんいる？」と呼ばれた。

ふりむくと
隣のクラスで学年１のモテ男、
輝之介くんが。

こんな私に何の用なんだろう？

輝之介「俺、そのまちゃんのことが好きだ。
つきあってください」

そのま「えっと、、、
ちょっと考えさせて？」

どうすればいいのか分からない。

好きでもないし
嫌いでもないし、、、

・＊・―――・＊・―――・＊・

ヒナノ「うーん、、、
そのまの好きにしな。
そのまのことなんだから！」

ヒナノはそう言う。

そのま「輝之介くん！
よろしくお願いします！」

私、間違ってないよね・・・？

輝之介「ほんと!?　やったー！
じゃあさ、これからそのまって呼ぶね！」

そのま「うん！　輝之介！」

リョウside・・・・・・・・・・・・・・

そのま、、
ついに彼氏ができちまった・・・

俺は陰で見守ろう。

ヒナノ「リョウー！」

リョウ「おーヒナノ、どーした？」

ヒナノ「リョウ、いいの？
そのまのこと」

リョウ「えっ、気づいてた？
そのまが幸せなら俺はいいよ。
だいじょうぶ」

ヒナノ「ほんと？
リョウ、悲しい顔してる。
後悔しない？」

リョウ「・・・・・・俺、、
やっぱりあきらめてないのかも。
頭の中からそのまが離れねぇんだ」

ヒナノ「行ってきな。
いまそのま、生徒会室にいるから」

リョウ「おぅ！　ありがとな、ヒナノ」

・＊・―――・＊・―――・＊・

リョウ「はぁ、はぁ、、、」

ガラガラガラ、、、、

リョウ「そのま！」

そのま「リョウくん！　どうしたの？」

リョウ「おれ、、そのまが好きだ。
俺とつきあって」

そのま「えっ、、私いま、
輝之介とつきあってて・・・」

リョウ「俺より輝之介が好きか、、」

そのま「・・・分からないの。
輝之介を好きなのかどうかも、
リョウのことが好きなのか嫌いなのかも」

リョウ「じゃあ、、
俺が分からせてやるよ」

そのま「えっ、、んっ」

kiss・・・・///

そのま「ちょっと、リョウくん！」

リョウ「これが俺の気もちだよ。
分かった？」

わたしは幸せになりました。

＊ＥＮＤ＊