スキよりもキライ。

CAST有坂 心花有坂 心花

作者:ぴーこ&りーこ

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2024.07.26

私には秘密がある。





「黒澤くーん!」





「バイバイ」





彼は黒澤リョウ。
高校1年生で学年1モテる男。





「きゃぁぁぁーーーー!!!」





「今日も
かーっこいい!」





私の親友、小松崎ふたば。





「やっぱりIDとか聞いてよ、
コハナ。
同じ中学の後輩でしょー?」





黒澤を
「かっこいい」という一心でいる
林ミオコと小松崎ふたば。





私と黒澤が
同じ中学校だからって、





私を利用して
仲良くなろうとしている。





「悪いけど、
あんなナルシストの
がきんちょに興味ないから」





黒澤は高校入学当初から
評判の男で、





私たち2年生でも
その人気は
衰えることを知らない。

















- 保健室 -





「生理痛?
あらじゃあ少し
横になってなさい」





保健室で
休んでいる時だった。





「今回きつ・・・」





アイツと初めて話したのは
保健室だった。





2年前と変わらない
アイツを見ていると、
無性にイライラする。

















- 2年前 -





ベッドで休んでいたら
急にカーテンを開けられて。





「何!?」





あ、コイツ。





「・・・先輩、お名前は?」





眠そうな声で
話しかけてきた。





「は?」





「有坂・・・コハナ」





ウワサの“黒澤”だった。





「有坂さん!」





「!」





軽・・・
やっぱりこういう奴か。





「・・・何やってんの?
モテるからっていい気に
なんないでよ」





あ、
でもやっぱり
すごい整った顔してる――・・・





Chu





────────
───



「・・・ッ
ハァハァ・・・ッ」





夢か。





何で昔の夢なんか・・・
場所のせいか・・・





パチ――ッ・・・





保健室に来てるはずもない黒澤が
保健室にいる。





そして、カーテンを開けられ
2年前と同じ状況になった。





ドクン・・・ッ
ドクン・・・ッ





「あの時と同じだ」





黒澤は隣のベッドに座った。





「へぇー。覚えてるんだ」





「そりゃーね」





「意外・・・
みんなにああいうことして
いちいち覚えてないだろうと
思ったから。
なんでキスなんかしたのよ。
女がみんなあんなことされて
喜ぶとでも思ってんの!?」





「あんたが
気に食わなかったから・・・
中学ん時、おれのことも
周りにいるミーハーな女たちのことも
あんたバカにして見てたでしょ。
だからさ、妙に気取ってる先輩を
からかってやったの」





やっぱりあいつは
ロクでもない奴だ。





キスなんか、なかったことに
すればいいんだ。





「黒澤君も一緒にカラオケ
行こうよ!」





「ねー」





1年の女子が誘ってる。





グイッ





「わり。
俺、この先輩と約束あるから。
またね」





肩に抱きかかえられて
引っ張られた。





「ちょ、っと!! 何よ!」





「だってあいつら
しつこいんだもん」





「だからって・・・ッ」





「有坂さんは
俺のことキライだから
なんか楽なの」





は? 何それ・・・





彼の手が私の髪に
優しく触れる。





「髪、伸びたね。
なんかフワフワしてて
猫みたいって思ってた」





キュン・・・ッ





「じゃあ俺こっちなんで」





「く・・・黒澤。
あの・・・、私・・・
あんたのことッ・・・・」





“別に”
“嫌いじゃない”





「キライ・・・」





「知ってるって」





何言ってんの。私。
なんで笑えんの。黒澤。

















- 学校 -





ざわざわ・・・・ッ





朝学校に行くと
ざわついていた。





黒澤の靴箱に
悪口が書かれていた。





「ひどい・・・」





「誰がこんなこと・・・」





黒澤は自分の靴箱を
見つめている。





「気にしない方がいいよ。
黒澤君」





違うクラスの人が
心配そうに
黒澤に話しかけている。





「あたし・・・
それ書いた人見たよ・・・
たしか、あの、、2年の!
あ、ほら、あの人!!」





え?? 私ッ??





「それに私、聞いたし。
昨日あの人が黒澤君に
『キライ』って言ってるの・・・」





「けしなさいよ」





フイッ・・・





バカだ。逃げたら余計
怪しいじゃない・・・





クスクス・・・ッ

















* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





「こんなところにいた」





「あんたさ、黒澤君の何なの?」





高校1年生の星乃アンナ。





あんたって
先輩に向かって・・・ッ





「別に何でもないけど」





「なんでもないなら
一緒に帰ったりすんじゃねぇよ」





「キライとか言って、
ホントは好きなんじゃないのー??」





「そうやって
気を引こうとするの
止めてよね」





「あんたら昨日
つけて来たの・・・?
アレも自作自演?」





「・・・・・・・・・・・・・」





「・・・最低・・・」





「はぁ?!」





そばで一緒に笑ったり
自由に恋愛出来る立場で・・・ッ





「なんで好きな人にたいして
悪口書けんのよ」





「・・・るせんだよッ!!」





バシッッ――!





「何してんの?」





黒澤・・・ッ





「あ、黒澤君・・・」





「・・・・・・・・・・」





「助けて。黒澤くん。
私たち先輩に落書きのこと
注意してただけなのに・・・」





勝手にしろ。





「『有坂さんに何してんの?』
って聞いたんだよ。
手あげたの、あんただよね」





「え・・・あの・・・」





「何でそういうことすんの?
殴るよ??」

















- 保健室 -





「何で、かばったりしたのよ」





「有坂さんは
あんなことするような人じゃ
ないでしょ」





「何よ。
私のこと嫌いなくせに」





ガタッ





「!?」





黒澤君の唇が
触れそうになった。





「や・・・・・・っ」





「はぁはぁ・・・」





「何よ。
私を他の女と一緒にしないで」





「一緒なんて思ってねぇよ!」





「気づけよ。
俺は2年前から
あんたしか見てない」





「言ってることと表情が
バラバラなんだもん・・・」





「からかうつもりだったのに
気づいたらキスしてた。
一目惚れ・・・だったんだよ」





「だからって勝手に。
私のファーストキスだったのに・・・ッ」





「おれだってそうだよ」





「は? うそばっか」





「嘘じゃねぇよ!」





「「・・・・・・・・」」





“スキ”なんて甘い言葉
似合わない。





散々人をふり回して
こんなにも私の心を乱す。





そんなあなたがキライなの。





Chu







★END★

この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。また、掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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