君の音色

CAST有坂心花

作者：ゆうちゃん

2024.06.11

私の名前は、有坂心花！
高校１年生のキラキラＪＫです！

実は私、好きな人がいるんです。

その子の名前は・・・
りょうちゃんって言って
私より１つ上の先輩で、
私の家の近くに住んでいたんだけど

私が小学校低学年だった頃、
りょうちゃんが遠くに
引っ越してしまったの。

そんなある日の放課後　────

美優「心花！
今日部活見学に行こう！」

この子の名前は、松田美優。

高校になって初めてできた
友達なんだけど、
すっごく可愛くて、
私の憧れなの。

心花「良いよ！
どこの部活行きたい？」

美優「私、バトミントン部
行きたいんだけど、
明日だから
心花の行きたいところで良いよ！」

心花「じゃあ、
軽音楽部行きたい」

実は私、ベースが少しだけ得意で
軽音楽部に入りたいなと
思ってるんだ。

美優「じゃあ行こー」

そして、軽音楽部の部室へ
向かっていると
音楽室からきれいな
ピアノの音が聞こえた。

ポロロン────

美優、心花「きれい・・・」

すると、突然中から
人が出てきて、

八神「君たち１年生？
見学ならどうぞ」

中から出てきたのは
とてもかっこ良くて、
校内でも有名な
八神遼介先輩だった。

美優、心花「はい！
失礼します」

心花（こんなかっこいい
先輩に誘われたら
断れないよ・・・
けど、ダメダメ！
私には、りょうちゃんがいるんだから）

数時間後　─────

アナウンス
「ピーンポンパーンポーン
高校生の皆さんは
すみやかに帰りましょう」

心花（はっ！
もうこんな時間。
あっという間だったな～）

八神「明日、日曜日に
吹奏楽部のコンサートがあるから
是非見に来て」

美優、心花「行きたいです」

八神「笑」

・＊。・　次の日　・。＊・

心花（よし！　準備完璧。
髪とか服とか
変じゃないよね？）

コンクール会場にて　――――

美優「今日は楽しみだね～」

心花「うん！」

アナウンス「次はニコラ学園の
吹奏楽部による演奏です」

八神先輩を含め、
吹奏楽部の皆が出てきた。

演奏が始まった。

心花（八神先輩って
やっぱりピアノなんだ・・・
かっこいいな）

演奏終了・・・

八神「すみません。もう１曲、
僕がピアノで弾きます。
今から弾く曲は
僕が小さいときに好きだった
女の子に向けて作った曲です。
その思いを今、この曲とともに
伝えたいと思います」

心花（？　なんだろう・・・
てか、なんかモヤモヤする）

ポロロン────

心花「え・・・涙」

それはりょうちゃんが
私のためにつくってくれた曲だ。

私は、何も考えられなかった。

だけど、八神先輩が
りょうちゃんだってことは
分かった。

演奏終了とともに
盛大な拍手が起こった。

拍手が静まると
八神先輩がマイクで、

八神「心花。
俺はずっと小さい時から
お前のことが好きだ。
だから、付き合って下さい！」

もちろん
答えは決まってる。

心花「はい！　喜んで」

後から知ったんだけど、
りょうちゃんは
私を追ってまた、
引っ越してきたんだって！

＊ｅｎｄ＊