まじめくんと振り向かせたい私

CAST有坂心花

作者：まりっこ

2023.01.23

コハナ「ねぇねぇ」

ルワ「は、はい」

コハナ「・・・うーん」

ルワ「なんですか？」

コハナ「え、あ、
・・・ごめん、
なんでもない」

ルワ「あ、じゃぁ失礼します」

もぉ～・・・

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私、コハナ。
今は桜が満開で綺麗。

スクールライフも
落ち着いて来て、
女の子たちは
彼氏を作り始めた。

親友のフタバなんて、
もうデートの計画してるの、
タイヨウくんと。

私も彼氏作りたい！
って思う。

性格・顔で判断した結果が、

・・・ルワくん。

学年一の秀才、ルワくんなの。

まじめくん！　って感じだけど
イケメンだし、話した時に
すっごい優しいことがよく分かったの。

でも・・・敬語だし、
タメ口も全く使わない。

もう、the・まじめくんだよほんと。

そんな感じだとなんか、
『恋って必要ないですよね、
中学校生活に』
とか言いそうで・・・
もうほんと・・・

でも、私が好きなのは
ルワくんなの。

他の子はあんまり
興味持てないというか。

ミステリアスな彼の雰囲気、
結構好き。

だからこそ、ルワくんの
緊張感みたいなのを解きたい。

だからいつも必死に
話しかけてみるんだけど・・・
あんまり変わらない。

どうしよ。

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また話しかけてみる。

コハナ「ルワくん！」

ルワ「はい、
なんでしょう？」

コハナ「えっと・・・
ルワくんの趣味ってなぁに？」

ルワ「しゅ、趣味・・・
ですか・・・えっと・・・」

なんだろ。

趣味ってなぁにって、
何か意味があるわけでもなく、
一応言ってみただけ。

でも、すごく考えた後
ルワくんはこう言った。

ルワ「友達と一緒に遊ぶこと、
ですかね」

コハナ「友達と一緒に遊ぶ・・・
すごいいい趣味だね^_^」

ルワ「はい！
えっと、特に、
タイヨウくんとか、
レンくんとか、
りゅうのすけくんとか誘って
よくニコラ公園行きますよ」

こんなに話題を
広げてくれたことはなかった。

私の趣味の質問、
良かったかな！

コハナ「ニコラ公園って・・・
どこにあるの？
私、新潮町から通ってるから
あんまりニコラ町のこと
わかんなくって」

よーし、どんどん
話題を広げていくぞ！

ルワ「えっと・・・
学校の通りを左に抜けて
山の方行ったらすぐです。
すっごい広いんですよ」

コハナ「へぇ～。
ありがとう、
教えてくれて！」

ルワ「いえいえ。
今度、一緒に行きますか？」

コハナ「・・・え」

ルワ「タイヨウくんも
彼女連れてくるって言ってたので、
僕も」

え？　え？　え？

えっと・・・

ん？

私のこと彼女って
思ってくれてるってこと!?

コハナ「あ、いいの!?」

ルワ「もちろん！
一緒に遊ぼうよ」

あ、タメ口になった。

今気づいた。
なんて可愛い声！

可愛い系男子なんだな。

コハナ「うん！
行く行く！
ありがとう！」

ルワ「じゃあえっと・・・
あ、その前に」

ん？

その・・・前にって？

ルワ「気づいたかもしんないけど、
僕、コハナのこと好き。
いつも、カタギな感じでごめん。
ほんと、コミュ障なんだ。
でも、いっつも今咲いてる
桜みたいな可愛い笑顔のコハナに、
いっつも励まされてたんだ。
僕、いっつも笑ってるコハナが
好きです。付き合って」

///////　やったぁ！
恋、実ったぁ！

コハナ「はい！
私も好きです！」

この恋、もっと堅苦しくない、
柔らかい恋になればいいなぁ。

と思ったら、
窓ガラスの外の
桜の花びらが一枚、
綺麗に散った。

ルワ「綺麗だね」

コハナ「うん、すごく」

ルワ「コハナみたい」

////
恥ずかしいよ～

・・・好き。

＊ｅｎｄ＊