七夕のすれ違い

CAST有坂心花

作者：Ｃ

2023.04.12

わたしはコハナ。
中学３年生。

みんなには秘密だけど、
わたし、織姫で、
７月７日に
彦星のタイヨウ様と
お会いできるの。

でも、わたしにとって、
７月７日は憂鬱な日。

なぜかタイヨウ様は、
２年前から来なくなって、
会えなくなって・・・・・。

だから、７月７日は、
タイヨウ様と
会えなくなった記念日。

：中学：

レイナ「コハナ！
今日、七夕だね！
織姫と彦星が
１年に１度会える日なんて、
ロマンチックすぎて憧れる～。
わたしにもそんな王子様
来てくれないかな？」

この子はレイナ、
わたしの親友。

ミアン「わたしも
憧れるけどさ～、
理想の人なんているかな？
まずは、優しくないと、
で、イケメンで、勉強できて、
男女平等で、
当たり前のことを
当たり前にしてて、
真面目で・・・・・」

この子も親友。
わたし含めて
この３人で、
毎日恋バナしてる。

今日は七夕か～。
毎年楽しみにしてたけど、
今は全然覚えてないや。

レイナ「そういえばさ、
気になってたんだけど、
コハナ、七夕の日、
元気なくない？」

コハナ「大丈夫」

ミアン「あ！　今日、
転入生来るらしいよ」

レイナ「え！
七夕の日に転入生なんて、
わたしの理想に
応えてくれる人くるかもよ？」

ミアン「キャーーーー」

誰だろう？

先生からも聞いてないし、
このクラスに
知り合いいるとか？

タイヨウ「こんにちは。
犬飼タイヨウです」

え？　嘘でしょ？
タイヨウ君？

きまず!!

タイヨウ「久しぶり」

コハナ「久しぶり・・・・・」

コハナ「なんで、七夕の日、
来てくれなかったの・・・・・」

タイヨウ「それは・・・・・
放課後、話そう」

：放課後：

タイヨウ「コハナ！
一緒に帰ろ！」

コハナ「うん」

タイヨウ「早速だけどさ、
俺、神様にお願いして、
コハナの方に
来させてもらってたんだ。
でも、俺、北海道に
住んでたみたいで、
北海道では、８月７日が
七夕なんだ。
だから、８月７日しか
コハナに会いに行かなくて・・・・・」

タイヨウ「これからは、
コハナとずっと一緒にいたい。
俺と付き合って下さい」

コハナ「はい！」

タイヨウ「よかった。
振られると思った」

コハナ「好きな人の告白、
断るわけないじゃん」

：学校７/７：

レイナ「今日なんか、
コハナ生き生きしてない？」

ミアン「うんうん。
いい感じ」

＊ＥＮＤ＊