お似合いな2人

CAST有坂 心花有坂 心花

作者:M

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2024.08.23

「ほら、俺らももう
受験生だから・・・」





「・・・、そうだね。
わかった」





「うちら別れよう」





中3、秋。
私、有坂心花と今井暖大は
カレカノではなくなった。













* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





「えっあの2人、別れたの!?」





私、吉本麗南は
教室でまことしとやかに
ささやかれている内容に驚き
声をあげた。





「らしいよ。
・・・ってか、今が狙い目
なんじゃない?」





ヒソヒソとささやく
親友の美杏に
思わずごくりと
唾を飲んでしまう。





(心花ちゃんと暖大くん・・・
美男美女のお似合いカップル
だったけど・・・
別れたなら、確かに今がチャンスだ)













* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





「あーあ。いつもなら今頃
暖大と電話してる時間なのに・・・」





私、有坂心花は
家で勉強が手につかず
ため息をついた。





(でも・・・電話したら
暖大の勉強邪魔しちゃうかも
しれないし・・・)













* ‐‐‐ * ‐‐‐ *





その頃、今井暖大も
盛大にため息をついていた。





(まさか・・・
こんな事態になるなんて)





心花と別れた後、
女子からの告白が続き、
俺は精神的にやられていた。





やっぱり・・・





((別れないほうが
良かったかもしれない・・・))





2人して同じことを
考えているのだった。













― 翌日 ―





「麗南、がんばんなよ!」





美杏のエールを背に、
私は暖大くんのクラスのドアを
そっと開く。





(今日、告白するんだ!)





すると、暖大くんと
向かい合って座る
心花ちゃんの姿が見えた。





「「あのさ!」」





2人の声が重なった。





思いは2人とも同じだった。





「・・・やっぱり、私、
暖大と電話しない毎日なんて辛いよ」





「おれも、女子からの告白に参ってて。
俺の本命は、心花だけなのに」





「「やっぱり、
もっかい付き合おう」」





私、麗南はドアに隠れて
そっと見ていた。





・・・悔しい。悲しい。





でも。





やっぱり、この2人は
お似合いだった。





「・・・新しい恋、見つけよっと」





私はそっとつぶやいて
静かにドアを閉めたのだった。







*end*

※掲載されている物語はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。

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