ハグじゃなくて。

CAST佐藤 菜月海佐藤 菜月海

作者:りんりん

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2023.03.23

いつも通りの空気。





今日も幸せだなぁ。







*‐‐‐*‐‐‐*





こんにちは!
ナツミです。





いつも幼なじみのハルトと
学校に通ってるんだ。





私、実はハルトのこと
好きなの。





だからいつも幸せ!





学校に行っている途中。





ハルト「ナツミ。
俺、ナツミに言わないと
いけないことがあるんだけど」





ナツミ「う、うん・・・」





なんだろ。





ハルト、今日
テンション低いけど・・・





ハルト「俺、アメリカに
行くことになった」





ナツミ「え・・・?
イ、ア、ア、アメリカ?」





なんで、どうして?





私はあなたのことが
好きなんだよ?





ハルト「親の都合で・・・
ごめん。
また、しばらくしたら
帰ってくるから」





ナツミ「そっ、か。
悲しいなぁ・・・」





本当は
悲しいどころじゃない。





涙が出そう。





そこからは
何も話さずに帰った。





ただひとつ、
約束したことは、
その日、空港で
ハルトを見送るってこと。













・*・*・*・*・*・*・*・*・





ハルトの出国の日。





ハルトが話しかけてきた。





ハルト「俺さぁ・・・
ナツミのこと
好きだったんだよ」





ナツミ「うそ・・・
私も、私も好きっ!」





でも・・・
『好きだった』





そっか、ハルト、
もう行っちゃうから
付き合えないんだ。





何?
この気持ち。





嬉しいような、
さみしいような。





きっとハルトも
同じ気持ち。





ハルトは、





ハルト「でも俺・・・
行くから。じゃあね」





そう言って
後ろを向いた。





大きい背中・・・





ナツミ「待って!」





最後に・・・
最後に1つだけ・・・!





ハルト「ナツミ?
どうしたの?」





ハルトのきれいな顔・・・
もう見れないのかな。





ナツミ「ねぇ・・・
キスしていい?」





ハルトは
少し考えて言った。





ハルト「だめだよ。
キスは恋人がするもの」





ナツミ「ん・・・
じゃ、ハグだけ」





ハルト「うん・・・バイバイ」





ぎゅっ





ナツミ「・・・バイバイ。
また・・・また会えるよね」





ハルト「会えるよ。会おうね」





ナツミ「そしたら・・・
付き合おうね」





ハルト「うん・・・
待っててね」





ハルトは私から離れた。





ナツミ「元気でね」





ついに、
この時が来るんだ。





もう、しばらく
会えないんだ。





ずっと、ずっと、
待ってるからね。













~ ~ * ~ * ~ * ~





ついに、この時が来るんだ。





また、ハルトに会えるんだ。





ずっと、ずっと、
待ってたんだよ。





ナツミ「っハルト!」





ハルトだ。本物だ。





ハルト「お待たせ」





ナツミ「ハルト! 遅いよ!
ずっと待ってたんだよ!」





ハルト「ふふっ。ごめんね」





ハルトのきれいな顔・・・





ナツミ「ねぇ、
ハグしてもいい?」





ハルトは
少し考えて言った。





ハルト「だめだよ。
キスじゃなきゃ」





チュッ





ナツミ「?!
・・・っハルト?
キスは恋人がするものって・・・」





ハルト「ナツミ?
俺が帰ってきたら
付き合うんでしょ?
もう恋人じゃん」





ナツミ「ふふっ。
じゃあ、今度は私から」





さっきよりも深く、長く。





ハグじゃなくてキスを─────。







*end*

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