この気持の名前は

CAST佐藤菜月海

作者：たぴおかみるくてぃー

2022.10.12

こんにちは！
私、佐藤ナツミ、
中学３年生！

ちなみに
好きな人はいません。

ついでにいうと
初恋もまだです。

私は今、書道の大会の
会場にいます。

なんでかっていうと・・・

＊＊２週間前　＊＊

（昼休み）

「あ゛ー、彼氏が欲しい、
ときめきが欲しいぃ・・・ｗ」

「ねえナツミ？
それ、昨日も言ってたから」

こんな私の
くだらなぁーい話を
聞いてくれるのは、
親友のカイラ。

姉御肌系の美少女。
（羨ましいっ）

「だって！　カイラは、
彼氏いるじゃん！
ナイスバディだし！」

そう。
カイラは彼氏がいるのだ。

そしてカイラは、
中学生らしからぬ
ナイスバディを持っている。

なので、彼氏がいても
まぁモテるモテる。

それに比べて私は・・・泣

「ナイスバディじゃないわよっ」

謙遜しやがってぇぇぇぇ!!

そんなことでちょっと
怒っていた私は
気づかなかった。

「ナツミは、幼馴染のルワが
周りの男子に対して
牽制してるから、
本当はすごいモテてるのに
告られないのよ・・・
めちゃくちゃ可愛いのに」

カイラがこんなことを
言っていたことに。

＊．．．・・・＊．．．・・・＊

（放課後）

私は、幼馴染のルワと
一緒に帰っていた。

「なぁナツミ。
お前また
彼氏がどうのって
話してたろ」

「え？　あぁうん」

「まさか彼氏でき……」

「てるわけないでしょ！
モテないし。
可愛くないから」

「・・・」

「え、なんか私
言っちゃいけないこと
言った？」

ルワ、どうしたんだろ？

「ナツミ」

「うん？」

「俺さ、２週間後に
書道の全国大会あるんだ。
そこで俺が優勝したら。
俺と付き合って？」

「へっ」

い、今なんて・・・？

「だから２週間後の大会、
絶対来いよ？」

＊　＊　＊　＊　＊　＊

っていうことがあったから。
今日は１人で行く勇気は
なかったので
カイラも連れてきた。

あれを言われてから、
ルワのことを考えると
モヤモヤ？　っていうか
ドキドキ？　する。

司会「続いては、
ルワさんです」

あ、ルワが呼ばれた。

なんか今回はでっかい筆で
でっかい紙に書くやつを
やるって言ってた。
よくわかんないけど。
（↑全然知らないでここに来た人）

「ルワ、いきます！」

＊　＊　＊　＊　＊　＊

そして。
ルワはなんと
優勝してしまった。
すごすぎる・・・

て、てことは。

私、ルワと
付き合うってこと？

「ねえカイラ」

「何」

「あのね、」

私はカイラに
すべてを話した。

私のもやもやした
気持ちのことも。

「ナツミ。
ルワのことを考えると、
ドキドキしたりする？」

「する・・・
もしかしてこれ、病気!?」

ストン

「痛っ」

カイラに
手刀を落とされた。

「なわけないでしょーがっ！
それはね、恋よっ」

「え」

「ま、頑張ってきなさい！
私、オオゾラくんが
迎えに来てくれてるから帰るわ。
じゃね！」

こ、恋？

これが？

もやもやしてると、
ルワが来てしまった。

「おまたせ、ナツミ。
俺、ちゃんと優勝したよ」

「え、と。
おめでと・・・」

「ナツミ、
そうじゃなくてさ。
俺、言ったよね？
優勝したら
付き合ってって」

「うー」

「いい？」

私はまだ気持ちに
整理がついてないけど。

「私、ルワが
好きかもしれなくて、
えっと、」

ルワならきっと
私を幸せにしてくれる。

だから───・・・

～ＥＮＤ～

P.S.
結局私は、ルワが
好きだということに
気がつきました！

カイラ曰く、学校でも
超有名な公認カップルに
なってるらしいです///