『彼女練習生』～７日だけのお試し期間～

CAST佐藤菜月海

作者：結愛

2023.05.28

私は、佐藤ナツミ！
ニコラ学園に通う、
高校１年生！

実は私、
『彼女練習生』なんです！

さかのぼること、約１週間前。

ナツミ「好きです、
付き合ってください！」

タイヨウ「ごめん、
僕付き合うとか、
よく分からなくて・・・」

ナツミ「じ、じゃあ、
１週間お試しで
付き合ってみませんか?!」

タイヨウ「お試し？」

ナツミ「はい！」

タイヨウ「何それ、楽しそう！
じゃ、ナツミは、
『彼女練習生』ってことだね！」

ナツミ「えっ、いいんですか？」

タイヨウ「うん、
明日からよろしくね」

ナツミ「こちらこそ、
よろしくお願いします！」

私、ずっと好きだった
タイヨウ先輩に
告白したんです！

そして、お試しで
付き合っているんです！

＊　・　＊　・　＊　・　＊　・
＊　・　＊

ナツミ「・・・ということが
あってさ」

ユズ「すごい！
おめでとう！」

ユズは、私の親友！

恋バナをしたり、
相談に乗ってもらったりしてるの。

ナツミ「明日から頑張るぞ！」

・＊。・　１日目　・。＊・

ナツミ「先輩、
おはようございます！」

タイヨウ「おはよう！
ナツミ、朝早いね」

ナツミ「彼女練習生ですから！」

タイヨウ「うれしい！」

え、うれしい？

先輩が、
「うれしい！」
って言ってくれた！

・＊。・　３日目　・。＊・

ナツミ「先輩、
お弁当作ってきました！
迷惑かもしれませんが・・・」

タイヨウ「えっ、僕のために？」

ナツミ「はい、
下手ですけど・・・」

タイヨウ「ありがとう、
いただきます！」

ナツミ「どうですか？」

タイヨウ「おいしい！」

ナツミ「よかった！」

タイヨウ「あのさ、
もしよかったら、
明日からも
作ってきてくれない？」

ナツミ「もちろんです！」

やばい、
先輩かわいすぎる！

・＊。・　５日目　・。＊・

ナツミ「どうしよ、
体育あるのに
ジャージ忘れた！」

ユズ「先輩に
借りればいいじゃん！」

ナツミ「そんな簡単に
借りれないよ」

ユズ「じゃあ、
ジャージなしでやるの？」

ナツミ「それは嫌・・・」

ユズ「もう、
ついて行くから！」

ナツミ「ありがと～」

ナツミ「せ、先輩！
ジャージ借りてもいいですか？」

タイヨウ「いいよ」

ナツミ「ありがとうございます！」

先輩の香りがする・・・

なんか、
やさしくて、温かい・・・

ユズ「よかったね～」

体育の授業中も、
ずっと先輩がいる気がした。

・＊。・　７日目　・。＊・

今日で、先輩との
お試し期間も終わりか、

すごく楽しかったな・・・

？「そこの女の子～」

ナツミ「なんですか？」

？「君かわいいね～」

ナツミ「や、やめてください！」

？「いいじゃん、
ちょっとくらい～」

ナツミ「だ、誰か助けて～！」

タイヨウ「僕の彼女に何してんの？」

ナツミ「せ、先輩！」

？「ちぇっ、
彼氏いんのかよ」

ナツミ「先輩、
ありがとうございます、
でも、彼女って・・・？」

タイヨウ「ナツミ、
僕と付き合ってください！」

ナツミ「はい」

タイヨウ「これからも、よろしく」

ナツミ「こちらこそ、
よろしくお願いします！」

こうして私は、
『彼女練習生』を経て、
先輩と正式に付き合い、
晴れて先輩の彼女になることが
できました/////

＊ｅｎｄ＊