交換恋日記

CAST佐藤菜月海

作者：温州みかん

2023.04.15

交換日記で恋に落ちる。

これは、
私の青春の１ページ。

＊　‐‐‐　＊　‐‐‐　＊

こんにちは！
私は、佐藤ナツミです。

THE 普通の中学３年生！

・＊。・　学校　・。＊・

オオゾラ君のところに
たちまち女の子たちが
集まってくる。

「オオゾラ君
人気だなぁ・・・」

「ねぇ・・・
この学校の女子ほとんどが
オオゾラ君に
恋してるもんねぇ・・・」

「うん、うん。
ファンクラブも出来たらしい」

クラスメイトの
懸樋オオゾラ君の
人気ぶりについて
親友の池端アンジと話す。

懸樋オオゾラ君は、
ニコラ学園の者なら
誰でも知っているイケメン。

「私とは遠い存在なんだろうな」

私は、自分で気づかぬまに
呟いた。

・＊。・　その日放課後　・。＊・

ヤバッ・・・
ペンケース忘れた。
教室に戻ろう。

教室に入ると
オオゾラ君がいた。

「ナツミさん！」

「うぇ!?
はい。ナツミです！」

急に声をかけられて
ビックリしてしまった。

あと、超人気者に
声をかけられてビビった・・・
のもある。

「そんなに
ビックリしないで？」

「あ・・・うん。
どうしたの？」

「単刀直入に言う」

「ナツミが好きです」

「?!?!?!?!!!」

はい～?!?!

聞き間違い?!

これは、夢～?!

し、しかも
呼び捨てだったよね～?!

「でもさ、多分ナツミは、
俺のこと
よく知らないじゃん？」

話を続けるオオゾラ君。

「だから、交換日記」

「・・・？
交換日記？」

「交換日記って、
相手のことをよく知れる
取って置きの物じゃん。
だから・・・」

「俺のことをナツミに
知って欲しい」

オオゾラ君が、
顔の近くで
真剣に言ってくる。

「・・・分かりま・・・した」

「ありがとう。
じゃあ、またね」

交換日記を
オオゾラ君とする・・・
ってことだよね・・・？

ついＯＫしちゃったけど・・・
これから私、どうなるの・・・？

・＊。・　交換恋日記　・。＊・

────────────────────
○月△日晴れ fromオオゾラ（１日目）

昨日は、交換日記受け入れてくれて
ありがとう。
後、今度数学教えてください～。
その代わり体育教えます。

質問１
いつも給食美味しそうに食べてるけど、
好きな給食なんですか？
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────────────────────
○月✕日くもり fromナツミ

ちょっと！　体育教えますって？
ディスってるよね!?
でも本当に体育苦手だけど・・・

後、給食は、パンが好きです。
数学今度教えます。中学年１年生から。

質問
逆にオオゾラ君の好きな食べ物は？
────────────────────

────────────────────
○月□日くもり fromオオゾラ（３日目）

数学は、中学年２年生から教えて。
でも、体育は、１から教えるよ笑。

好きな食べ物は、サーモンとアボカド。
最近そればっかりしか食べてない。
――――――――――――――――――――

・＊。・　学校　・。＊・

オオゾラ君と
交換日記をして１週間。

「ねぇ～ナツミ～！」

「ん？　どした？
アンジ？」

「この前オオゾラ君と
何かあった？」

「えぇ?!　なんで？」

「何か噂になってるよ～！
放課後に、
オオゾラ君とナツミが
親しそうに話してたって！」

「・・・実は、」

アンジには、
言っておこうと思い
交換日記のことを言った。

「マジか・・・
でどうすんの？」

「うん・・・」

確かにオオゾラ君と
交換日記をして
オオゾラ君のことを知れて
嬉しかったし、
毎日何書こう～って
ワクワクしてる。

けど・・・
これって恋なの？

私は、本当に
オオゾラ君のことが
好きなの？

私は、迷いがありながら
交換日記の８日目を書いた・・・

・＊。・　交換恋日記　・。＊・

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○月○日晴れ fromナツミ（８日目）

今日、親友にこのことを話してしまいました。
すみません。

でも・・・こんなことし始めたの
オオゾラ君だからね！

でも楽しいです。ありがとう。
感謝します。本当にありがとう。

あと・・・質問します。
なんで私のことを好きになってくれたんですか？
──────────────────────

・＊。・　次の日の放課後　・。＊・

あの質問を書いた交換日記を
昨日渡した。

今日、交換日記
なんて書いてあるのかな・・・？

「お待たせ！　ナツミ！」

「うん。オオゾラ君！」

「あのさ、交換日記渡す前に
言いたいことがあって・・・」

「うん？　何？」

「なんでナツミを
好きになったのか、
口で、答えたくて」

「いつも笑顔が可愛くて、
友達思いで。
それに交換日記をして、
ナツミの好きなところが
もっと増えた」

「改めてナツミが好きです。
付き合ってください」

「・・・私も、交換日記をして
オオゾラ君の色んな一面が知れて
とっても嬉しかった。
けど、この気持ちは、恋なのかって
ずっと考えてた」

「でも、今日で分かった。
オオゾラ君の顔を見てすぐに」

「・・・これは、
恋なんだっ!!　て」

精一杯の声で言う。

「だから、
私も好きです！」

これが私の交換恋日記。

～Ｆｉｎ～