私の敵意が恋をした

CAST佐藤 菜月海佐藤 菜月海

作者:あめのしずく

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2021.08.24

私の名前は
佐藤菜月海(ナツミ)、
中学2年生。





私は今、ある人に
敵意を持ってる。





その人の名前は
川島英人(エイト)。





同じクラスで
2年生ながら、
優秀な成績で現在
生徒会長。





私は生徒会長に
なりたかった。





なぜなら?
それは・・・













***





メアリ「うっ、うっ・・・」





ナツミ「お姉ちゃん・・・」





姉の芽亜里が、
川島英人の兄・
川島大翔(ハアト)に





「お前なんかブスなんだよ、
バーカ」





って、ひどい言葉で
フラれたの。





だから、私は
お姉ちゃんの復讐をしたい。













***





私の復讐計画は、
生徒会長選挙に勝って、
川島エイトの印象を
下げること。





とはいえ、エイトの
完璧なスピーチに
勝てる人は
なかなかいない。





ちなみに私は、
生徒会の秘書をしている。





カホ「ナツミ、
よく諦めないよねぇ」





この子は友達の
河村果歩。
私のいい友達。





エイト「あ、佐藤、
今日生徒会室で
会議あるからな」





ナツミ「分かった」













***





セナ「では、会議を始めます。
今回の議題は、
クリスマスのパーティーに
ついてです。
それと同時に、
生徒会長選挙も行います。
ちなみに、この中で
生徒会長に立候補する人は
いますか?」





この人は
組橋星奈先輩。





今年は受験生で、
前生徒会長。





今は副会長だけど。





ナツミ&エイト「はい!」





ヨシト「さすがっすね~
先輩たち!」





この人は同じく
秘書の野口義斗。
かなり天然。





ナツミ(クリスマスの選挙・・・
絶対勝つ!)





エイト(まずい、
佐藤は強敵だ・・・
可愛いし)





セナ「まず出しものについては、
各学年のクラスで
話し合うよう
連絡お願いします」





エイト「ちなみに・・・
楽しむことが1番なので、
楽しんで話し合いましょう。
じゃ、会議終了ー」





ナツミ「川島!
負けないからね・・・」





エイト「そっちも
宣伝頑張れよ」





なんなの、この人。













***





ナツミ「では話し合いを始めます。
2年生は学年から
2クラスずつ演劇をします。
演劇をしたい人は
挙手してください」





1、2、3、4、5、6・・・





ナツミ「25人・・・
ほかのクラスで
確定のクラスは
23人だったので、
このクラスも
演劇をすることになりました!」





全員「やったー!」





ナツミ「どの演目にしますか?」





ゆなな「私は『シンデレラ』が
いいです」





ふわっふわで
可愛くてモテモテな、
高比良由菜ちゃん。





これには男子まで大賛成!





ナツミ「ではシンデレラに
決定です。
次は役決めをします。
まずシンデレラを
やりたい人いますか?
推薦でもいいよー」





カホ「私はナツミがいいと思う!
可愛いし、
シンデレラっぽい」





アリサ「私は高比良さん。
色白でシンデレラ
みたいだから」





レン「確かに高比良で良くね?
どうなの、高比良」





ゆなな「実は私・・・
その日はパパの別荘で
過ごす予定で・・・」





さすがだな、
ご令嬢様は。





レン「じゃあ
佐藤で行こうぜ!」





(絶対成功させてやる。
川島も見返してやる!)





ナツミ「じゃあ王子様役は?」





全員「エイトの出番でしょー!」





エイト「えー、俺ー?」





ナツミ(だめだめだめだめ)
「ほ、他はいないの?
・・・じゃあ、川島君で」





私の復讐計画がぁあ!













***





それから
練習が始まった。





でも・・・
思ったより心臓が
もたないかも・・・





エイト「シンデレラ、
僕と結婚してくれますか?」





ナツミ「喜んで・・・!」





こんな風に平常心
保ってるつもりだけど・・・
こんな甘い言葉、
我慢できないよ!





もしかして、敵意が
好意になってるー!?













***





ルキ「佐藤さん、
ちょっと」





なんか、
嫌な予感がする。





ちなみにこの人は
2組のマドンナ・
関谷さん。





ルキ「私、川島君が好きなんだけど、
協力してくれない?
(コソッ)じゃないと許さないよ?」





ナツミ「無理です」





ルキ「・・・は?」





ナツミ「私も川島が好きなので
無理です。
これは演劇の練習による
一時的な気持ちかもしれません。
でも、この気持ちは
本物だと思うので、無理です。
では」





エイト(・・・え、
佐藤が俺を好き・・・?)
私は走った。





思ったより
口に出すのが
恥ずかしかったから。





でも、それは角まで
来たところで拒まれた。





ナツミ「かわ、しま?
もしかして・・・
聞いてたの?」





エイト「えっ、いや、いや
なな、何のこと?」





ナツミ「き、聞いてた・・・の?」





エイト「別に佐藤とか
特別可愛くもねーし、
俺が好きなのは・・・」





『うっ、うっ・・・』





『お姉ちゃん・・・』





やっぱりこいつら、
最低だ。





ナツミ「私はあんたを
許してないから」





エイト「・・・え?」





ナツミ「あんたの兄さんも、
あんたも、
私たちを傷つけたこと、
許さないから!!
だからもう・・・
さっきのことは忘れて」





ダッ





エイト「佐藤っ!」





川島のことは好きだけど、
やっぱり許せない。





でも、苦しい。













***





それから私は
選挙活動や演技の練習を
たくさんして、
本番を迎えた。





今はイライラして、川島に
どんなに甘いセリフを
言われてもときめかない。





ナツミ(はぁ)





カホ「できたよナツミっ!
可愛い!」





カホにしてもらった
シンデレラのメイク。





少しだけ
気分が良くなった。





ナツミ「ありがとうカホ!」





女子「ナツミかわいー!」





レン「頑張れよ佐藤」





エイト(可愛い・・・!)





「あの佐藤・・・
よろしくな」





ナツミ「・・・うん」













***





カホ「シンデレラ、
泣かないで。
あなたに魔法をかけて、
舞踏会へ連れて行ってあげるわ」





エイト「シンデレラ・・・
僕と結婚していただけますか?」





ルキ「かっこいいー!
川島君っ」





ナツミ「はい・・・!」





わぁぁ
演劇は大成功!





残りは選挙のみ。





ナツミ「私はこの学校生活を
もっと楽しくすることを
誓います。
みなさん、ぜひ私に
投票よろしくお願いします!」





次は、川島の演説。





エイト「えー、皆さん、
僕は皆さんをもっと
素敵にできるような
学校をつくります。
たとえば、
僕みたいな男子や・・・
佐藤さんみたいに」





私・・・?





エイト「佐藤さん」





シンデレラへの
告白みたいなシーンが、
繰り広げられる。





遠くで女子の高い声が
聞こえる。





エイト「こないだはごめん。
でも僕は本気だ。
好きです。
付き合ってください」





ナツミ「・・・はい」





カホ「おめでとー!」





ルキ「わーん!」





セナ「カップル誕生
おめでとうございます!
ではこれより、
選挙結果を発表します。
新ニコラ学園生徒会長は・・・」





(どうか・・・!)





セナ「佐藤さん!
おめでとうございます。
副会長には川島君が
就任です!」





エイト「マジかよー!」





ナツミ「やった・・・!」





復讐計画は途中で
ダメになったけど、
ニコラ学園に
ビッグカップル誕生です!





これはまさに、
私の敵意が恋をした。







*end*

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