もう恋なんてしない

CAST佐藤 菜月海佐藤 菜月海

作者:レイナ☆

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2023.03.05

ハアト「オ、オレッ!
佐藤のこと好きっ!」





それは人生初の告白。





私はハアト君が好きだった。





明るくてまぶしい笑顔。
私の太陽のような人。





嬉しくて嬉しくて
飛び上がりたい気分だった。





なのに・・・





ナツミ「私も・・・っ!
ハアト君が好きっ!」





どうして・・・?





ハアト「・・・クスッ(笑)
かわいそー!
今のは嘘告だよ♪
ていうか、お前みたいな地味なヤツ、
誰が好きになるか(笑) バーカ!」





ヒドいよ・・・!
ヒドいよ・・・!





君の笑顔に
いつも励まされてた・・・





でも、それも嘘なんだね・・・





悲しくて、





こんなヤツを好きになった私が
悔しくて・・・





泣き叫んだ。





そのとき、私は
決めたんだ。





『もう恋なんてしない』

















*...・・・*...・・・*





教室のドアの前。





今日もまた
あの悪夢が始まるんだ。





あれから、噂は
学校中に流れて、





私は
いじめられるようになった。





ガラッ!





カイラ「あーら佐藤さんじゃない?
あっ! でもホントの名前は
悪女だったわね!
ハアトを独り占めしようと
したんだもの!」





バシャッ!





ユズ「あーら手がすべったわ!
地味な顔にお似合いよ!
フフフッ!」





アリサ「もっとかけてあげる!
キャハハハハ!」





助けて・・・!
誰か・・・!





寒いよ・・・
苦しいよ・・・

















*...・・・*...・・・*





先生「席につけー!
転校生を紹介する!」





カイラ「えー! 誰だろ~!」





ユズ「イケメンこーい!」





教室がざわつく。





でも、私は
ちっとも嬉しくない。





また敵ができる。





怖い・・・





オオゾラ「こんにちはっ!
懸樋オオゾラっす!
よろしくっす!」





アリサ「キャーキャーヽ(≧▽≦)/」





カイラ「イケメーン!」





うわー。





先生「席は佐藤の隣なっ!」





げっ! 最悪。





この調子だと
また女子に目を付けられる・・・





よーし。





あまり話しかけないようにしよう。





オオゾラ「佐藤! よろしくっす!」





ナツミ「よろしく・・・」





オオゾラ「下の名前は
なんて言うんすか?」





ナツミ「ナツミ」





オオゾラ「ナツミか!
かわいい名前っすね!」





ナツミ「ありがとう・・・」





そんなこと言われたの
初めて・・・





ちょっと嬉しいかも・・・

















・*。・ 休み時間 ・。*・





カイラ「オオゾラくーん!
お話しよぉー!」





オオゾラ「いいっすけど、
ちょっと待ってっす!
ナツミ!
学校案内してっす!」





ナツミ「はぁ? なんで私・・・」





オオゾラ「だって、オレ
ナツミと友達に・・・」





ナツミ「私にかまわないで!」





私は教室を飛び出した。





友達?





そんなのになったら
またいじめられるし!





それにオオゾラが
私なんかといたら・・・





ってなんでオオゾラなの?





オオゾラ「待てっすよ!」





後ろからオオゾラが
追いかけてくれた。





ナツミ「来ないで!」





オオゾラ「何でっすか?
教えてっす!」





ナツミ「アンタなんかに話したって
私の気持ちわからない!」





オオゾラ「そうすっよ!
わかんないっすよ!
でもナツミの気持ちは
軽くなるっす・・・!
人に話せば、その人の苦しさは
半分にはなるから・・・!」





気づいたら涙が溢れてた。





こんな風に接してくれた人が
初めてで嬉しくて・・・





ナツミ「わかった・・・」





私は今までのことを
話してた。





ナツミ「ね? わかった?
こんな人と、友達に
なりたくないでしょ?」





それから少しの間
沈黙が続いた。





ナツミ「ねぇ?
なんか言ってよ!」





オオゾラ「俺が!
ナツミが困ってたら
助けるっす!」





ナツミ「でも、そんなことしたら・・・」





オオゾラ「わかってるっす!
俺は何されてもいいんっす!」





また、涙が溢れてきた。





なんでこんな私に
優しくしてくれるんだろう。





心がとっても暖かい。





ナツミ「ありがとう・・・!」





それから、
オオゾラと一緒に帰ったり、





いじめられても
オオゾラが助けてくれたり・・・





オオゾラと一緒に
時間が流れてった。





オオゾラとの距離が
どんどん近くなる。





そのたびにドキドキする。





私、もしかしてオオゾラが好き?





そうだ・・・





私、オオゾラが好きなんだ。





オオゾラ「ナツミ! 帰ろーっす!」





ナツミ「ごめん。
用事あるから先帰って!」





オオゾラ「わかったっす」





ダメだ。





怖い・・・





オオゾラといるのが・・・





好きという気持ちが
大きくなればなるほど、
怖くなる。





もうオオゾラとはいられない・・・





カイラ「佐藤さん、
話があるんだけど」





ナツミ「な、何?」





ユズ「アンタ、オオゾラ君に
馴れ馴れしいんだよ」





アリサ「だから、オオゾラ君から
離れてくれる?」





ナツミ「え?」





カイラ「そしたらもう
アンタをいじめない」





どうしよう。





わかったといえば
この悪夢は終わる。





だけど・・・





オオゾラともう過ごせない。





あんな風に
笑っていられない。





ナツミ「いや」





アリサ「はぁ?」





ナツミ「私、どんなにアナタ達に
いじめられてもいい。
でもオオゾラとは離れたくない!
これは何があっても、
誰にもゆずれない」





私はその場から走り出した。





オオゾラ! オオゾラ!





心の中で
その名前だけを叫ぶ。





もういいんだ。





ふられてもいい。





笑われてもいいから
この気持ち届けたい。





オオゾラの背中が見えた。





ナツミ「オオゾラ!」





オオゾラ「ナツミ! 用事は?」





ガバッ!





私はオオゾラに抱きついた。





ナツミ「私っ!
オオゾラが好きっ!
大好きっ!
もうどんなことされても
いいからっ!」





オオゾラ「バーカ!」





あ・・・
またふられるんだ。





オオゾラ「ナツミには誰にも
何もさせないっす!
俺っ!
ナツミのこと大好きっ!」





ナツミ「ありがとう・・・!」





私は今までで
1番の笑顔で笑った。





どんなにつらいことがあっても
もう大丈夫。





きみがいるから。







☆end☆
*ニコ学名作リバイバル*
この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。

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