午後１２時にあの部屋で。

CAST高比良由菜

作者：なごぴよ

2021.01.05

私は、ゆなな。
実は、まだ誰にも
発生したことのない
重い病気を持っている、
中１です。

今日から、
毎日検査を
することになった。

ゆなな「どーですか？」

先生「うーん。
様子見かな・・・」

ゆなな「はい・・・」

ママ「ありがとうございました」

ゆなな「・・・」

ママ「ごめんね・・・
ママのせいで」

ゆなな「ううん」

ママ「じゃあ！」

ゆなな「コクンッ」

ママ「・・・」

＊。・　ゆなな病室　・。＊

ゆなな「はぁ・・・」

ママの「ごめんね」とか、
聞くの正直つらい。

だって
しょうがないじゃん。

友達もいないけど、
自分らしく
生きていくんだもん！

ゆなな「ちょっと歩くか・・・」

コツコツ・・・

ゆなな「！　あのー？」

？「はいっ?!」

ゆなな「なんで？
私服なの？」

？「えっーと・・・」

ダッーーーーーーー

ゆなな「名前は?!」

ナオヤ「ナオヤ！」

ゆなな「ナオヤ？
（聞いたことあるような・・・）
ま、いっか！」

＊。・　次の日　・。＊

ゆなな「どーですか？」

先生「様子見で」

ママ「・・・」

ゆなな「ありがとうございました」

ママ「ごめんなさい。
本当に」

ゆなな「もう、いいって」

ママ「じゃあ」

ゆなな「・・・」

コツコツ・・・

ゆなな「あっ！」

ナオヤ「あっ！」

ダッ

ゆなな「おーい！
ちょっと待て～」

ナオヤ「な・・・なんだよ?!」

ゆなな「どっかで
会ったことある？」

ナオヤ「本当に忘れてんだな」

ゆなな「？」

ナオヤ「隣りの家の、
ナオヤ！」

ゆなな「ごめん。
なんとなくしか・・・」

ナオヤ「いいんだ。
俺なんて忘れても」

ゆなな「いや！
よくないって！」

ナオヤ「おぼえてないのか？」

ゆなな「うーん。
あっ！　教えて！
私たちの、思い出！」

ナオヤ「あ・・・あぁ」

ゆなな「ワクワク」

ナオヤ「昔・・・
クラスメートだった！」

ゆなな「うーん・・・」

ナオヤ「今日は帰る！」

ゆなな「えー」

面白い人だなぁ！
ナオヤって人！

これが、友達?!

＊。・　次の日　・。＊

先生「様子見で」

ママ「いいかげんにして
ください！」

ゆなな「ママ?!」

ママ「そろそろ
言ってあげてください」

ゆなな「え？」

先生「あなたは、
あと６日の命です」

ゆなな「え・・・」

ママ「・・・」

ゆなな「・・・」

ママ「じゃあ・・・ね？」

ゆなな「・・・」

コツコツ・・・

ナオヤ「ゆーなーなー！」

ゆなな「ナオヤ」

ナオヤ「暗いぞ・・・
どした？」

ゆなな「後、６日で
いなくなるから
この世界から」

ナオヤ「えっ?!
そんな、
ひどい病気だったのか」

ゆなな「まぁね・・・」

ナオヤ「変わったな・・・」

ゆなな「ごめんね。
忘れてて」

ナオヤ「俺達、
付き合ってたんだ」

ゆなな「?!」

ナオヤ「今も大好きだよ」

ゆなな「ナオヤ。
おもいだした」

ナオヤ「お前が、
病気になって、
いなくなって
探しに来て
やっと見つけた。
返事は？」

ゆなな「私も好きだよ。
今までありがとう。
あと、６日よろしくね！」

ナオヤ「何したい？
なんでもしよう」

ゆなな「ナオヤ
だーいすきー！」

今までありがとう。
ナオヤ。

ずっと大好きだよ。

――――私がこの世界から、
　いなくなっても―――――――

＊ｅｎｄ＊