出会いは“雪”から

CAST高比良 由菜高比良 由菜

作者:みなな

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2022.09.19

私は、昔から
雪の日が大嫌いだ。





なぜかはわからない。





でも、雪が降っていると、
カーテンを閉めて
ベッドに寝転がる。





何もする気が
起きなくなる。





私は北海道に住んでいて、
雪が多く降る。





昔は雪遊びをしていた記憶も
ぼんやりあるんだけど、、、。





なんでこんなに
雪の日が
嫌いになったんだろう?













*・゜゚・*:・。・・。・:**:・。・ ・。・:*・゜゚・*





話は変わるけど、
私はある男子のことが好きだ。





たぶん、、。





なぜかっていうと、
私は今まで
恋をしたことがないから。





つまり、初恋。





恋をしたことがないっていうか、
昔のことは全部
あまり覚えていない。





あ、言い忘れてたけど、
私はゆなな。
高校1年生。





小学生までの
記憶がないみたいに、
あまり思い出せない。





なんでかは
わからないけど、、。





勉強も出来ないから
記憶力がないだけなのかも。笑





そして、話を戻すと、
私のたぶん
好きな人っていうのは、。





レン「高比良~
もうすぐチャイム鳴るよ」





ゆなな「あっごめん。
座るね~」





そう。
隣の席のレンくん。





私はいつも休み時間は
窓の外を見て
ぼーっとしていることが多い。





レンくんは班長だから、
私に声をかけてくれる。





レンくんは
勉強も出来るし、
運動神経も良くて、
サッカー部では1年生で
唯一レギュラーを
任されているそうだ。





それに、
すごくイケメン。





でも、みんな
レンくんのかっこよさに
気づいていない。





私としてはライバルが
減るから
嬉しいんだけど。





レン「明日、雪降るって、
高比良」





ゆなな「そっか」





レン「嬉しそうじゃないね。
まぁ北海道住んでると
結構当たり前だしね。笑」





ゆなな「まぁ、
それもあるけど、、」





レン「それもあるけど?」





キーンコーンカーンコーン





チャイムが
鳴ってしまった。





レンくんとの会話は
お預けだ。













・:*+・\ 放課後 /・:*+





レン「高比良
一緒に帰ろー」





ゆなな「えっ、
今日部活ないの?」





レン「今日は顧問が
出張でいなくて
中止になった」





ゆなな「いい、けど」





レン「じゃ、帰ろ!」





ゆなな「うん」





しばらく
無言で歩く。





レン「あのさ」





ゆなな「んー?」





レン「高比良って、
雪の日嫌い?」





ゆなな「なんで?」





レン「雪の日が嫌いだから」





ゆなな「?」





レン「あ、俺が」





ゆなな「あーそうなんだ」





レン「どうなの?」





ゆなな「嫌いだよ」





レン「ふーん」





ゆなな「ふーんって 笑」





レン「じゃ、あさ」





ゆなな「なに?」





レン「小学生の頃のこと。
覚えてる?」





ゆなな「あまり」





レン「やっぱり?」





ゆなな「レンくんも?」





レン「そう」





ゆなな「なんでかな?」





レン「あのさ、俺、
変なこと
言ってもいいかな」





ゆなな「ふふ。
アナ雪みたい。笑
どーぞ」





レン「俺、ずっと
高比良のこと、
探してたんだ」





ゆなな「え?」





レン「ずっと探してた。
昔から」





ゆなな「どういう、こと?」





レン「俺が中学生になった時、
夢の中で雪だるまに
教えられた。
俺は雪の女王を
見つけないといつか、」





ゆなな「いつか?」





レン「粉雪になって
消えるって。
その言葉がずっと
頭から離れなくて」





私は言葉を失った。





レン「だから、
雪の日が嫌いだった。
俺はいつかあの雪に混ざって
消えるのかって。
何度も思って」





レン「雪の女王は、
会ってみればわかるって
言われた。
だからずっと探してた。
中学校の入学式で
高比良を見た時、
この人だ、と思った」





そんな話、
信じられない。





私が、雪の女王?





レン「だから、
俺と一緒にいて欲しい」





ゆなな「もちろん。
私、小学生から前のこと
思い出した」





小学生までは、
病気がちで、
肌が真っ白で、
みんなから
雪みたいだねって
言われてた。





小学生5年生の冬、
雪の日に、
余命宣告をされた。





小学6年生の秋、
一度は意識を失った。
しかし、





冬に奇跡の回復を
遂げたのだ。





その前の記憶は
忘れていた。





今、全部
思い出せる。





意識を失った後、
氷でできたお城のような
ところにいて、、。





そうだ、
私は、雪の女王なんだって
知らされた。





生き返ることはできるけど、
雪の降る日に外に出ると
粉雪になって消えるよって
言われた。





だから、雪の日は
なにもやる気が
なくなるのか。





1回も雪の日に
外に出たことはない。





だから助かっていたけど、、。





ゆなな「よかった、、
レンくんと会えて、」





勝手に涙が溢れていた。





運命の人と出会えたら
雪の女王の効果は
切れるよとも
言われたんだった。





レン「俺も、良かった」





レンくんは私を
抱きしめてくれた。





私たちの周りには、
いつのまにか、
雪が降っていた。













・:*+・\ 15年後 /・*:+





ゆきな「わー
ゆきあそびたのちーい!」





ゆなな「ふふ」





レン「次は
鎌倉でも作るかー??」





ゆきな「つくるー!!」





あの後、私たちは
付き合うことになった。





そしてやがて結婚し、
子供も産まれた。





子供には、
【ゆきな】という
名前をつけた。





ゆきなは、
雪遊びが大好き。





私たちが出会えたのは
もしかしたら、
雪の妖精が
しかけたことなのかも。





雪の女王の役目がなければ、
レンともこんなことに
ならなかったし、
ゆきなもうまれていなかった。





そう考えると、
雪の女王になって、
良かったなと思える。





レンはもう
とってもいいお父さんだ。





私はとっても幸せ。





この幸せが
いつまでも続きますように、、、。







・:*+・;\end/・:+・

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