私、今日から女王になりました！

CAST高比良由菜

作者：たぴおかみるくてぃー

2022.10.09

なんで私が
こんなリムジンに
乗ってなきゃいけないの!?

学校は？
・・・はあぁぁぁぁぁぁぁぁ!?

あ、皆さんこんにちは。
私は、ゆなな！

今日誕生日を
迎えたばかりの
高校１年生！
やっと１６歳だ！

とか思って
学校に行ってたんだけど・・・
どうしてこうなった!?

＊＊　１０分前　＊＊

「ふんふんふーん♪」

誕生日を迎えた私は、
テンション爆上がり中で、
鼻歌なんかを
歌っちゃいながら
登校していた。

すると、急に横から
スーツ姿の男の人が登場。

見るからに執事っぽい人。

こんな人
この街にいたんだなぁ、
と思っていると。

「・・・ゆな様ですね？」

「はい？」

今、私のこと呼んだ？
聞き間違いだよね？

疑問に思っていると
今度はフルネームで

「高比良由菜様で
いらっしゃいますよね？」

やっぱり
聞き間違いじゃないぃー！

「ソ、ソウデスケド・・・」

「あなた様は
本日お誕生日を迎えられ、
１６歳になられました。
そして、雪の女王の力が
解放されたのです！」

ん？

「雪の女王？」

力説されてるところ
申し訳ないけど、
全くわからない・・・

「はい、雪の女王です。
この国では、１６歳になると
全国のどこかにいる女子高生の中に
秘められている雪の女王の力が
解放され、私共がお迎えに行くという
システムになっています」

「えっと、それと私に
なんの関係が・・・」

「あーもうめんどくせー」

んっ？　なんか
お口が悪くなって・・・

「ゆな様。
あなたには今から
女王になっていただきます」

そう言うと、私は
急に連れ去られ、
そして現在に至る。

「あの・・・」

「なんでしょうか、
お嬢様」

「お、お名前を・・・」

すると執事？　だと
思われる人は
急に笑いだした。

え！　何事？

「ゆなな。
ほんとにわかんねえの？」

なんで急に呼びす……、
あ。ま、まさか。

「タイヨウくん？
なのっ？」

「だいせーかーい」

「な、なんで・・・」

「ま、あとから話すよ。
とりあえず俺、
ゆななの専属執事だから。
よろしくね？　オジョウサマ」

な、なんで・・・
どうしてよりによって
タイヨウくんが
私の専属執事・・・？

好きな人とずっと一緒とか
耐えられない!!
どーしよー・・・

＊＊　お城にて　＊＊

「ゆなよ。
お前は今日から
雪の女王だ」

・・・んー。
なんか見たことの
あるような気がする人が、
喋っている。

「ゆな。
そのため、お前には
婚約者を決めてもらう」

・・・んー。っは？

「こ、婚約者ぁー!?」

「国王様。
その婚約者、
私に立候補させては
いただけないでしょうか」

急にそんなことを
言い出すタイヨウくん。
どうゆうこと？

「よかろう。
ただし、今ゆなが
お前を選んだらな」

「承知いたしました」

どうやら話に
ついていけてないのは
私だけらしい。

「ゆなな。
俺はお前が好きだ。
知らないやつに
婚約者として
ゆななを持っていかれるのは
嫌なんだ。
ゆななが俺のことを
そういうふうに見ていないのは
知ってる。
でも。絶対に振り向かせるから。
婚約者、俺じゃだめか・・・？」

今、こっ、告白、された・・・？

「も、もちろん！
私もタイヨウくんが好き。
タイヨウくんじゃなきゃ
だめなの！」

＊　‐‐‐　＊　‐‐‐　＊

今、私は雪の女王として
頑張ってお仕事しています！

もちろん
高校に通いながらね！

ちなみにタイヨウくんは、
私が雪の女王になることを
知っていたらしく、
自ら執事になったらしい。

タイヨウくんは今、
私の婚約者兼執事として
一緒にお屋敷で
暮らしています！

高校を卒業すると同時に
結婚式もあげます！

最初はやりたくなかった
雪の女王だけど、

女王になったお陰で
タイヨウくんと
想いが繋がりました！

＊ｅｎｄ＊