NICOLA PLANET

CAST高比良 由菜高比良 由菜

作者:あめのしずく

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2021.11.13

今夜、
夢を掴むことができるのは





9人の女の子たち。





9/20の確率を、
掴まなければならない―――・・・











*     *     *





高比良由菜(ユナ)・
中学3年生。





今日、私の夢は
叶うかもしれないし、
叶わないかもしれない。





私が今参加しているのは、
「NICOLA PLANET」
(二コラプラネット)。





これは新人韓国アイドル
グループの
発掘オーディションで、





日本・韓国・中国から
それぞれ練習生が
参加している。





今日はその
デビューメンバーの発表日!





20人の
ファイナリストの中から
デビューできるのは、
たった9人。





つまり9/20の確率だ。





ワカナ「めっちゃ緊張する・・・
もし片方しか
デビューできなかったら
どうしよう!」





彼女の名前は
宮本和奏(ワカナ)。





同い年の日本人で、
2次審査の時仲良くなった。





ユナ「大丈夫!
今日まで必死に
練習したでしょ?
それに最終ステージで
センターだったじゃん、
ワカナ」





ワカナ「うん・・・そうだね。
絶対一緒にデビューしたい!」





ユナ「うん!」





スタッフ「ファイナリストの20名は
ステージに移動してください」





ステージに移動した。





ついに、始まる。





「プロデューサーのマノカです。
ついに今夜、
デビューメンバーが決定します。
プラネットガーディアン(視聴者)
による投票と審査員4名による
投票で決まります。
それでは発表していきましょう!」





プロデューサーの
マノカさんが
観客に呼びかける。





ワカナに手を
ぎゅっと握られた。





その手からは
不安が伝わってくる。





私も緊張や不安は
あるけれど。





「1位を発表します。
1位は・・・メアリさんです!
圧倒的なスタイルとビジュアルで、
プラネットガーディアンの心を
掴みました。
歌も透明感のある声と
高い歌唱力で
見事1位に輝きました」





メアリ「ありがとうございます・・・!
グスッ」





チョン・メアリ、
高校1年生。





韓国人で、母は韓国の
一流化粧品会社の代表の側近。





「続いて2位は・・・
凛美(リミ)さんです!
キレのあるダンスは
どのステージでも
高く評価されました」





リミ「ありがとうございます!」





韓国人の中学3年生で、
元有名な子役。





「3位は・・・
ワカナさんです!
圧倒的な歌唱力と表現力で
たくさんの人を虜にしました」





ワカナ「!?
ありがとう、
ございます・・・!」





ワカナ合格した・・・!!





おめでとう!!





どうか・・・
その次は
私でありますように。





しかし、





4位・・・イム・カイラ。
中学2年生の韓国人。





5位・・・近藤藍月(アキ)。
最年少の中学2年生で
中国人と日本人のハーフ。





6位・・・深尾あむ(アム)。
高校1年生のアメリカ人と
日本人のハーフ。
父は有名歌手。





7位・・・関谷瑠紀(ルキ)。
中学3年生の日本人。
「nicola」という雑誌の
ファッションモデル。





と、残り2枠になっても
呼ばれない。





ワカナ(ユナ・・・)





「ついに残り2枠となりました。
最後の2人はモニターに
映し出されますので、
ご覧ください」





ユナ(お願い・・・
映って・・・!)





ワカナ(ユナを・・・
合格させてください!!)





そして映し出されたのは、





ワカナ「!!」





「おめでとうございます、
あと2人のデビューメンバーは、
ユナさんとミオコさんです!」





ファン「キャー!!」





ちなみに林美央子(ミオコ)は、
中国人の中学2年生。





嘘・・・
私、デビューできるの!?





「最終順位は、8位がユナさん、
9位がミオコさんです!
ユナさんは透き通るような歌声が
話題となりました。
ミオコさんは初回からの成長が
審査員の考える
デビューメンバーの候補となり、
見事通過しました。
9人の少女たちのグループ名は・・・
〈NICOLALU〉(二コラル)です!」





こうして私は、
デビューに向けて
韓国にしばらく
住むことになった。













*     *     *





・1週間後・





ワカナ「今日から
寮生活だね~!
楽しみ!」





ユナ「うん!」





部屋は3人部屋で、
A部屋・・・リミ・カイラ・アキ
B部屋・・・ワカナ・ユナ・ルキ
C部屋・・・メアリ・アム・ミオコ
となった。





メアリ「ねえみんな、
リーダーどうする?」





ルキ「ここはやっぱり
しっかり者の
アムちゃんじゃないですか?」





アム「えっ、私?
でもやりたいからやる!
あとみんな、
年齢関係なく
タメ口にしない?」





メンバー全員「了解!」





アム「あと今日は午後から
デビュー曲の練習だって!」





リミ「ほんとに!?
楽しみ~」





そして練習の時間に!





カイラ「そういえばさ、
隣の建物に同じ事務所の
NCLが住んでるらしいよ!」





アキ「あのボーイズグループの!?
あっ、出て来たよ!」





ユナ(わあ、本物だ~!
かっこいい!)





その時、1番人気のメンバーの
レオン君と目が合った!





ユナ(ドキッ)





・・・何ドキドキしてんの!





相手は超人気
アイドルなのに・・・













*     *     *





トレーナ「1・2・3・4!
もっと合わせてー!」





1・2・3・4・・・





ユナ(ここでターンして・・・
よしっきまった!)





トレーナー「ユナとメアリとリミ
上手いね!
ちょっと前出て踊ってみて」





メアリ「せーの!」





1・2・3・4・・・





トレーナー「完璧!
他の6人もこれぐらい
できるように頑張って!」





6人「はい!」





トレーナー「今日の練習は終わり!
自主練したい人は残っていいよ」





ワカナ「ユナ、私今日は
インスタ更新したいから
先帰るね」





ユナ「うん。
私はちょっと残る!」





ワカナ「頑張って~」





リミ「ユナ残るの?
一緒に練習しない?」





ユナ「うん!
このターンの後ってさ・・・」





リミ「あ~ここはねー」





ガチャ





スタジオのドアが開いた。





レオン「あれ、
他の6人帰ったの?」





ユナ「先輩!?」





リミ「え!」





なんとそこには、
差し入れを持った
レオン先輩がいたのだ!





レオン「お疲れ。
ユナちゃんだよね?
いつもリミが
お世話になってます」





ユナ「・・・え?
もしかして兄妹ですか!?」





リミ「そうだよ~」





レオン「これ差し入れ。
よかったら食べて」





ユナ「ありがとうございます!」





リミ「ありがと~」





先輩は帰っていった。





ユナ「かっこよかった・・・!」





リミ「もしかして
好きになった?」





ユナ「まさか!
それに相手は
超人気者だし・・・」













*     *     *





今日はボイスレッスン。





歌はちょっと
苦手なんだよね・・・





トレーナー「ユナ、
もうちょっと
声量出して!」





ユナ「すみません!」





歌はワカナに
特訓してもらうことに。





ワカナ「ここは裏声で
歌った方がいいよ。
綺麗に聞こえるから」





ユナ「♪♪~。
どう?」





ワカナ「いい感じ!
ちょっと飲み物
買ってくる」





ユナ「うん」





・・・疲れたな。
ちょっと眠ろう。





ワカナ「ユナ?
もー寝てるし!」





レオン「どうしたの?」





ワカナ「先輩!
実はユナに
歌の特訓してたら
いつの間にか寝てて」





レオン「この後予定は?」





ワカナ「雑誌の取材があります」





レオン「なら俺が見てるよ」













*     *     *





目が覚めた。





レオン「起きた?
これワカナちゃんから
渡しておけって」





ユナ「せ、先輩!
すみません・・・」





レオン「まだデビューまで
時間あるし。
もしかして歌苦手?
なら練習付き合おうか?」





ユナ「え、いいんですか?」





レオン「じゃあ
明日あさ8時に
スタジオ集合」





ユナ「は、はい!」





ユナ(リミには
嘘言ったけど・・・
本当は好きかも)













*     *     *





次の日。





ユナ「先輩、
おはようございます!」





レオン「おはよ。
そういや、
デビュー曲ってどんなの?」





ユナ「えっと、
ガールクラッシュっぽい曲で、
1人の女の子が恋をして
強くなるストーリーです」





レオン「へえ、いいじゃん」





それから数時間後、
練習が終わった。





ユナ(好きな人と練習って
最高すぎる・・・)





レオン「今日はもう遅いし
送るよ」





ユナ「ありがとうございます」





夜道を歩き出した。





ユナ「歌って大変ですね。
デビュー決まってからの方が
苦労してます」





レオン「まあいつかは慣れるし、
練習あるのみかなー」





カシャリ





ユナ(・・・?)





立ち止まった。





レオン「ユナちゃん?」





ユナ「あ、すみません・・・
なんかカメラの音がして」





レオン「気のせいじゃない?」





ユナ「・・・そう、ですね」













*     *     *





しかし次の日の朝、
テレビをつけると・・・





〈NCLのレオンさんに熱愛報道〉





というものが流れていた。





しかも証拠写真に
写ってるのって・・・





ユナ(もしかして昨日の・・・!?)





ネットでは、
「レオン君好きだったのに残念」
「相手の子って・・・
ニコラルの子じゃない・・・?」
などのコメントが飛び交った。





ワカナ「ユナ、これって・・・」





ユナ「私だよ・・・
でも付き合ってはない!」





アム「事務所から連絡!
デビュー日延期だって・・・」





ミオコ「嘘!」





ルキ「最悪・・・ユナ!
責任取ってよー!」





ユナ「そんなこと言われても・・・」





アム「でも付き合ってないんでしょ?」





ユナ「うん」





アム「なら大丈夫だよ。
デビュー日延期になったのは
あれだけど・・・」





ピンポーン





アム「はーい。
え、レオンさん?」





ユナ「!?」





レオン「ユナ、
俺と一緒に来て」





ユナ「でも」





答える間もなく、
私は先輩に手を引かれて
走り出した。





着いたのは・・・
記者会見らしき
セッティングのしてある場所。





レオン「今回の熱愛報道ですが・・・
これは本当です」





ユナ「・・・え?」





レオン「ユナ。
俺はひたむきに努力してる
ユナが好きだ。
だから付き合ってくださいっ!」





ユナ(これは、夢・・・?)





生放送であることも
知らないで。





ぽかんとしてる私は、
どれだけマヌケな顔を
していただろう。





ユナ「えっと・・・
よろしくお願いします・・・?」





レオン「・・・ってことなんで、
これからも各グループの応援
よろしくお願いします!」





そのまま先輩は
私の手を引いて、
その場を去った。













*     *     *





ユナ(私、先輩の告白
OKしたよね!?
しかも生放送で・・・!)





ユナ「あの、先輩・・・」





レオン「あれ、本気だから」





ユナ「え?」





レオン「あれ本気で言ったから、
本音言ってほしい」





ユナ「えっと、
私も先輩が好きです」





レオン「・・・よかったー!
これからよろしく!」





ユナ「はいっ!」













*     *     *





それから誤解は解けて、
今では芸能界公認カップルに。





そして・・・





「NICOLALUでーす!
よろしくお願いします!」





デビュー曲は1日で
500万回を超える大ヒット!





すべての始まりは―――・・・





二コラプラネット!











*end*

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