I lost my memory. 私は記憶を失いました。

CAST足川 結珠足川 結珠

作者:白雪☆

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2022.07.28

『ルワくん! お願いがあるの』





『何?』





『ユズの・・・
彼氏になってください』





『ぜひ』





『よろしくね』







――――――――――――――――――
――――――――――――
――――――





こんにちは。
私は足川ユズ。
・・・らしいです。





というのも、
私は記憶をなくしたみたいで。
私にもよく分かりません。





白くて大きなベッドの横で、
《お母さん》からもらった
お菓子を開けてる。





《お母さん》のコトも、
よく分からない。





コンコン。





誰かが来たことを知らせるその音に、
私の肩は震えた。





最初は嬉しいような申し訳ないような
不思議な気持ちにさせたこの音も、
今は聞くのが怖い。





「こんにちは。河村です!」





私はほっと胸を撫で下ろした。
《カホちゃん》だ。





誰だかよく分からないけど、
毎日のように来てくれる。





「今日はこれを持って来たよ!
食べよう!」





「それ・・・なに?」





「いちごみるくキャラメルだよ。
美味しいんだよー!」





「ありがとう・・・美味しい」





《カホちゃん》といると楽しい。
でも、思い出せない・・・。





《カホちゃん》は、
私が思い出さなくてもいいと
前に行っていたけど、
本当はどう思っているかは分からない。

















*。・----。・----・。*





次の日、
《カホちゃん》は来なかった。





《同じクラス》だという人が来たけれど、
私のこと思い出してねー!! って、
何回も言うから、疲れちゃった。

















*。・----。・----・。*





その次の日。





《カホちゃん》は来た。
・・・知らない男の人と一緒に。





「だ・・・れ?」





「南ルワくん!
ユズの・・・彼氏」





「・・・えっ・・・?」





「連れてくるかどうか、
迷ったんだけど・・・。
連れて来たら少し
記憶戻るかな・・・って
思って・・・」





いつになく控えめな
《カホちゃん》の話し方。





記憶をなくして
目が覚めた時から、
たまっていたものがふき出した。
抑えられない。





「ごめんなさい。
私、あなたのこと覚えてません。
カホちゃんのことも。
思い出したいけど・・・、無理なの。
毎日頑張って思い出そうとしてるけど、
なんかふわふわしたものが邪魔で
思い出せないの。
みんなが思い出してね、って言うけど、
いつ思い出せるか分からないし、
思い出せる日が、
来るかどうかも分からない・・・。
だから、もうここには来ないで。
ごめんなさい。本当に・・・。
でも、でも・・・!!」





知らない間に泣いていた。
涙が次々とこぼれてくる。





本当はこんなこといいたくなかった。
もう嫌だ。
どこか、誰もいない、
誰も私を知らないところにいって
消えてしまいたい・・・。





「ユズ!!」





「・・・・・!?」





《ルワくん》に
抱きしめられていた。





温かい。





やわらかく私を包んだ
《ルワくん》の優しいにおい。





でも・・・ダメ。





「ごめんなさい。
やっぱり・・・無理。
・・・別れましょう?」





「ユズっ・・・!」





「ごめんなさい」





私は両手で
《ルワくん》を押した。





2人は帰っていった。





《カホちゃん》は、
しずかに涙を流していた。





《カホちゃん》も《ルワくん》も、
来なくなった。

















*。・----。・----・。*





ある日の朝。





枕元に、紙袋が置いてあった。
中を見ると、大きい本が2冊と、
メモが1枚。





゜.゜゜.゜゜.゜
ユズへ。
この前はごめん。
おわびです。
もう行かないようにする。
それと・・・別れよう。
いつか、ユズに
また告白してもらえるように
頑張るよ。

ルワより。
゜.゜゜.゜゜.゜





゜.゜゜.゜゜.゜
ユズ!
この前はごめんね!
ちょっとやりすぎた・・・。
反省してます。
私は、ユズが
記憶を取り戻さなくてもいいよ。
また、お見舞いに行ってもいい?
カホ。
゜.゜゜.゜゜.゜





大きな本を取り出した。
中には、たくさんの写真。
私と、たくさんの友達。
たくさんの笑顔。





・・・あ。
私がシュークリームを食べてる写真。
すっごく楽しそう。





体育祭の写真。
《カホちゃん》が大きな口を開けて
上からつるされたぱんに
食いついている。





ん、これは私とルワくんの・・・
プリクラ。





高いヒールのパンプスをはいている。
そういえば、この時足が痛くなって
大変だったなぁ・・・。





・・・あ。
急いで引き出しを開ける。





スマホを取り出し、
慣れた手つきでアプリを開き、
急いでメッセージを打つ。





「ユズ!」





「まちなさい南!!
やっほ、ユズ!」





「やほ。ルワくん!
お願いがあるの」





「え、何?」





息を切らしながら
ルワくんは目を点にしている。





「ユズの・・・
彼氏になってください」





「ユズ・・・!
ぜひ。よろしくね」





せーの!
★☆HAPPY☆★






*end*
*ニコ学名作リバイバル*
この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。

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