巻き戻せ。

CAST星乃あんな

作者：麻友

2025.01.08

――過去に戻れたら、
どんなに幸せだろう。

そう思ったのは
何回めだろう。――

＊．．．．＊．．．．＊．．．．＊

））２０２４年冬登校中

おはようございます！
私、星乃アンナです！

皆からは、アンナとか
アンナちゃんって
呼ばれてます!!

私は、中学３年生。

中高一貫校に通ってるから
高校受験はないから
気楽なんだ！

でも、

「あの人」を見るたび
胸が苦しむのには
変わりがない。

＊．．．．＊．．．．＊．．．．＊

））中学２年生夏

私は、ただただ平凡な
女の子だった。

親友のヒメノこと
青山ヒメノと一緒にいて、
同クラでケンカ仲間の
犬飼タイヨウに
片思いをしていた。

ヒメノ「ねえ！　夏休みに
原宿行こうよっー、！」

アンナ「そうだね！
レピピに行きたいなぁ」

ヒメノ「犬飼も、さそえばっ？笑」

ヒメノは、私が
犬飼を好きなことを
知っている。

私の恋を
応援してくれる子だった。

アンナ「原宿に犬飼と!?
難易度たかいよー」

でも、いいかもしれない。

ショッピングセンターで
プリクラ撮ったり、
２人でバカみたいに
お互いを叩きまっくたりした
仲間だよ！笑

（さそおうかな・・・）

そんな時だった。

犬飼が女子と
手をつないでいたのを
見かけたのは。

ヒメノ「えっ!?
もしかして、、美咲さん!?」

美咲さんとは、
上妻美咲のことだ。

名前のとおり、
とても可愛らしくてモテ女子。

そして、犬飼のことが
好きな美咲さん。

カレカノなの？
２人は。

アンナ「ごめっ！　帰る！」

泣きながら
廊下を走って帰った私。

後日、知ったのは
本当に２人は
つきあっていたこと。

＊．．．．＊．．．．＊．．．．＊

））中学３年生校門前

犬飼「おはよ」

アンナ「おはよ・・・」

犬飼は、いつも
あいさつをしてくれる。

とってもうれしかった。

でも、犬飼を見ると
胸がくるしくなって
小声になってしまう。

もしも、時間が巻き戻るなら
中学２年生の夏に戻って
だめもとでもいいから告白したい。

そして、ふられたあとでも
友達でいたい。

もう、勝手に
気まずくなるのはやだよ。

そう思いながら校庭に
足を踏みいれようとした時
体が浮いた。

＊．．．．＊．．．．＊．．．．＊

））中学２年生夏

いたたたっ。

あれ？

周りは緑の木だ。
葉が枯れてない。

ふと横を見たとき
直感的に思った。

それに、冬の長袖制服から
夏服に変わってるし！

もしかして、もしかして
タ、タイムスリップ!?

犬飼「バーカ。
なに転んでんだよっ笑」

犬飼だ。

いじわる発言したくせに
手をだしてくれる。

やさしいな、
変わってないや。

巻き戻せたなら
やるっきゃない。

アンナ「突然だけど、、すすすす」

犬飼「俺！
お前のこと好きだ!!!」

真っ赤なりんごのような顔をして
犬飼がいった言葉。

アンナ「犬飼は、
美咲さんのことが
好きなんじゃないの？」

犬飼「はっ？　美咲は、
ただの幼なじみだけど」

幼なじみ!!!　だとしたら、
なんかのデマだったとか？

そういえば、犬飼にちゃんと
確認してなかった。

バカ。バカ。バカ。バカ。
バカ。私

アンナ「私も、好きだよ！」

抱きつこうとしたとき、
また体が浮いた気がした。

＊．．．．＊．．．．＊．．．．＊

））中学３年生冬

あれ？　同じ景色だ。
冬だ。

犬飼「なーに、
転んでんだよっ」

そう言って、
手を差しだす。

アンナ「ありがとう」

謎めいたタイムスリップ。

でも、恋の力で
また両思いになってみせるよ！

＊happy end＊