甘酸っぱくてほろ苦い恋の物語

CAST川原 美杏川原 美杏

作者:*☆*marina*☆*

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2023.11.12

私の恋の物語。
それは、甘酸っぱくて
ほろ苦い恋でした。







*...・・・*...・・・*

「大きくなったら、
みあんちゃんの
だんなさんになる!!」





――この男の子は・・・誰?





「ホント?」





――あ、こっちは小さい頃の私だ。
じゃあ・・・もう1人の子は・・・?





「うん! みあんちゃんは?」





――私、誰かにミアンちゃんって
呼ばれたことあるっけ?





「私も!! 約束ね?」





――やく・・・そ・・・く?

















*+*+*+*+*+*+*+*+*





ジリリリリリ――――





「んっ・・・」





ふわー・・・もう朝か・・・
眠いなー・・・





・・・今日も、あの夢だった。
小さい頃の私と、もう1人は・・・





――――誰?

















*+*+*+ 学校 +*+*+*





ミアン「おはよー!」





ミオコ「おー、ミアン―! おはよ」





レイナ「おはよっ!」





この2人は私の親友の
ミオコとレイナ。
小学校から大の仲良しなの!





そして私は川原ミアンです!!
元気いっぱいの中3だよ。





ダイジ「ミアン! はよっ!!」





ミアン「ダイジ!! おはよー」





ダイジは・・・私の彼氏。
かっこよくって優しくて、
自慢の彼氏なの。





もしかしてあの夢の人はダイジ。
なぁんて思ったりしてるの。





ダイジ「ミアン? どうかした?」





ミアン「あ、ううん、
何でもないよ!」





ダイジ「そっか」





あ、笑った・・・





やっぱりダイジの笑顔は・・・
かっこいいなぁ・・・





――キーンコーンカーンコーン





先生「はーい、席に着け―」





ミアン「またねっ」





ミオコ・レイナ「うん!」





ダイジ「おう!」





先生「今日は転校生を紹介するぞー」





転校生かぁ・・・
ダイジ以来だなぁ・・・





実はね、中1の夏、
ダイジも引っ越してきたの。





同じクラスになって
仲良くなって・・・
ダイジに告白された。





それからが私たちの始まり。





先生「じゃあ教室入って」





――――ガラガラ





えっ、普通に
かっこいいじゃん。





リョウ「初めまして。
黒澤リョウです。
今日からよろしく」





ミオコ「ね、ミアン、
リョウくん、
かっこよくない?」





ミアン「思った・・・」





ミオコ「私、狙っちゃおっかなー?」





え・・・





ミアン「ホントに?」





ミオコ「うん!!
なにー? ミアンもー?」





ううん、
違う、違う・・・けど・・・





ミアン「・・・・・」





ミオコ「え? ほんと、だったの?
ダイジは?」





ミアン「ち、違うよ!
私には・・・彼氏いるし・・・! ね」





ミオコ「あはっ、だよね!
じゃあ、協力してね」





ミアン「う、うん・・・!」





なんでだろう・・・
モヤモヤする・・・





先生「じゃあ黒澤は、川原の隣な。
川原! 横、空いてるな?」





えぇー、私の隣ー?





ミオコ「は、はい!!!
空いてます!!」





な、なんでミオコが!





先生「ん? なんで林が?」





ほんとだよっ!





ミオコ「あ、いや!
えっとー、そのー・・・
か、川原さんが、言ってたんで!!」





はい?





ミオコ「だ、だから、
私が代わりに・・・」





いやいや、私、
そんなこと言ってないし!





先生「そうか。じゃあ、川原は、
放課後黒澤に学校案内よろしくな」





嘘でしょ?!
はぁー・・・





ミアン「わかりました・・・」





リョウ「・・・・・」





ミアン「リョウくん、よろしくね」





リョウ「・・・おう」





あれ? リョウくん・・・
前どっかで・・・?

















*+*+*+ 放課後 +*+*+*





ミアン「リョウくん! 行こっ?」





リョウ「うん。
あ、リョウでいいから。君は?」





ミアン「あ、うん! 私はミアン。
よろしくね」





リョウ「・・・ミアン・・・?」





ミアン「えっ? うん、何?」





リョウ「・・・ねぇ、もしかして、
ミアンってあの時のミアン?」





あの時?





ミアン「え?」





リョウ「覚えてない?
5歳の時のこと」





5歳・・・





ミアン「・・・・・」





リョウ「幼稚園で約束したこと」





約束・・・?





リョウ「結婚しようって約束」





――それって・・・





リョウ「ミアンって、
あの時のミアンちゃんだよね・・・?」





ミアン「あれって、リョウだったの・・・?」





リョウ「やっぱり!! ミアン・・・
久々に会えて嬉しいよ・・・」





ミアン「うん! 私も!!」





リョウ「さっき俺、
ミアンのこと見たとき、なんか、
すっげーと思った」





ミアン「えへへ、何が?」





リョウ「俺には約束の子がいるのに・・・
一目惚れしたから」





ミアン「え・・・?」





リョウ「今までミアンちゃんっていう、
初恋の子しか目に入ってなかった。
それなのに、ミアンを見てから
俺の中には・・・
ミアンしか目になかった・・・
まぁ、ミアンがあの約束の
ミアンちゃんだったんだけど・・・」





ミアン「・・・うん」





リョウ「ミアン、俺、また
ミアンのこと好きになったんだ」





ミアン「・・・・・」





リョウ「だから俺と付き合ってください」





リョウが・・・私のこと・・・





――――ドキンッ





え?
何、この気持ち・・・?





リョウ「ミアン・・・?」





ミアン「あ、えっと・・・」





リョウ「うん」





ミアン「ごめん・・・なさい・・・」





リョウ「え?」





ミアン「私、彼氏がいるの・・・
すごく、大切な・・・」





リョウ「・・・・・」





ミアン「だから・・・
約束は・・・守れない・・・」





リョウ「・・・・・」





ミアン「ごめんね・・・」





リョウ「・・・うん」





ミアン「今はすっごく、
ダイジのことが大好きだから・・・」





リョウ「そっか・・・」





ミアン「うん・・・」





リョウ「分かった。これからは
友達としてよろしくな?」





ミアン「うん!!」





リョウ「今日はありがと!
また明日な!!」





ミアン「え? 案内、
まだ終わってない・・・」





リョウ「じゃー、また明日して!!
じゃーなー」





ミアン「う、うん」





リョウ・・・





―――――ドッキン





リョウのこと考えてたら、
胸がドキドキする・・・
なん・・・で?

















*+*+*+*+*+*+*+*+*





それから私たちには
なんの変わりもなかった。





1つだけ変わったことは、
私、ミオコ、レイナ、ダイジのいつメンに、
リョウが加わったことだった。

















*+*+*+ ある日の放課後  +*+*+*





レイナ「はぁーあ、
私もミアンみたいに
恋したいなぁ・・・」





ミアン「えっ!?」





レイナ「だってさー、
ミアンにはダイジみたいな
かっこいい彼氏がいるでしょ?
私なんて初恋さえまだだよー・・・」





ミオコ「あー!!」





ミアン・レイナ「な、何?!」





ミオコ「実は!!
好きな人ができました!!」





・・・!!





ミアン「そ、それって・・・」





レイナ「まじ?! 誰?!」





ミオコ「はい! リョウくんでーっす!!」





やっぱり・・・





―――――ズキンッ





今、胸がズキンッてなった・・・
なんでだろう・・・





ミオコ「えへへっ! 初恋です」





レイナ「まじかー!! おめでとー!!」





ミオコ「協力してね?」





レイナ「あったりまえじゃん!」





――――協力なんて、したくない・・・





ミオコ「ありがとー」





レイナ「告白は? しないの?!」





――告白なんて、しないで・・・





ミオコ「んー・・・
したほうがいいかな?」





レイナ「うん、
そのほうがいいと思うよ?」





――そんなの、ダメだよ・・・





ミオコ「そうだね・・・!
私、今度告白する・・・!!」





――イヤだ・・・





ミオコ「ミアン、私
告白成功するかな?」





ミアン「・・・・・」





レイナ「ミアン・・・?」





ミアン「あっ・・・うん、
大丈夫・・・だよ・・・」





ミオコ「ホントに?」





ミアン「うん・・・! 頑張れ・・・」





ミオコ「ありがとー!!
2人とも大好きー!!」





レイナ「私もー!!」





ミアン「うん・・・!!」





――私はいつの間にか・・・
リョウに恋をしていたんだ・・・

















*+*+*+ 数日後 +*+*+*





ダイジ「ミアン!
今日一緒に帰ろーぜ!」





ミアン「・・・・・」





ダイジ「・・・ミアン!!」





ミアン「あ、ごめん、何?」





ダイジ「どうかしたの?」





ミアン「ううん! で? 何?」





ダイジ「今日一緒に帰ろうってこと・・・!」





ミアン「あぁ!! いいよ・・・!!」





――ダイジと2人きり・・・
気まずいな・・・

















*+*+*+ 放課後 +*+*+*





ダイジ「2人で帰るの、久しぶりだね」





ミアン「確かに!!」





そういえば、私最近、
ミオコとレイナと帰ってたからなぁ・・・





ダイジ「俺のこと、避けてんの?」





ミアン「・・・!!」





ダイジ「何かあった?」





ミアン「・・・・・」





ダイジ「他に・・・
好きなやつできたの?」





ミアン「・・・っ!」





ダイジ「そっか・・・俺はさ、
ミアンのこと好きだよ?」





ミアン「・・・うん」





ダイジ「だから、どんなときでも
ミアンの幸せを願ってる」





ミアン「・・・!!」





ダイジ「ミアンが俺の他に
好きな人ができたのなら・・・」





ミアン「・・・うん・・・」





ダイジ「別れよう・・・」





ごめん、ダイジ・・・
そんなこと、
ダイジに言わせたくなかった・・・





ダイジは本当に優しいね・・・
そんなダイジが大好きだよ。
でもね・・・





ミアン「別れよう・・・」





今のままダイジと付き合ってても、
多分私は・・・
ダイジのことを傷つけていたと思う。





だから私たちには、
この結果が1番良かったんだと思う。





ダイジ「ミアンの幸せを願ってるからな・・・
頑張れよ!!」





ダイジは、笑顔でそう言った。





ありがとう。
大好きだよ。





ダイジ「じゃあな」





ミアン「うん」





私は、ダイジが願ってくれた幸せの分も、
頑張ってリョウに告白するんだ!!

















*+*+*+ 翌日 +*+*+*





ミオコ「昨日ね、リョウくんに
告白したの・・・」





ミオコ・・・





レイナ「すごいじゃん! どうだった!?」





ミオコ「振られちゃった・・・」





レイナ「うそ・・・」





ミオコ「好きな人がいるからだって・・・」





ミアン・レイナ「・・・・・」





ミオコ「み・・・あん・・・?」





ミアン「うん・・・?」





ミオコ「私の分も、頑張れっ・・・」





・・・!!





ミアン「どうして・・・?」





なんでわかったの?





レイナ「ミアン、いつも顔に出てたよ?」





顔に・・・?





ミオコ「うん、バレバレ」





ミアン「ごめん・・・」





ミオコ「本気でそう思うなら
告白してきな?」





レイナ「頑張れ!!」





ミアン「ごめんね・・・ありがとう・・・」





ミオコはたくさん
傷ついたはずなのに・・・





だから私は、その分も
頑張んないといけないんだなぁって
思ったんだ・・・





ミアン「告白・・・してくる!!」

















*+*+*+ 放課後 +*+*+*





ミアン「リョウ!! ちょっといい?」





リョウ「ん?」





ミアン「あのさ・・・」





リョウ「うん」





ミアン「私、やっぱり
リョウのことが好き!!」





リョウ「・・・!!」





言える、言える、
頑張れ、私!!





ミアン「あの約束がまだあるのなら・・・
私と付き合ってください・・・」





言えた、言えたよ、ミオコ!!





告白って、こんなにも
緊張するんだね・・・





リョウ「・・・あるに・・・」





ミアン「へ?」





リョウ「あるに決まってんだろ!!」





ミアン「ってことは・・・」





リョウ「俺と付き合って?」





ミアン「はい!!」

















*+*+*+*+*+*+*+*+*





色々な経験をして今がある。





元カレのダイジや、
親友のミオコとレイナ、
そして、リョウがいて・・・





みんながいたからこそ
できた物語。





それが私の恋でした。







☆END☆

*ニコ学名作リバイバル*
この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。

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