きっと、幸せに・・・

CAST川原 美杏川原 美杏

作者:希代実

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2023.11.04

こんにちは!
私、川原ミアン。





私には好きな人がいます・・・!
「八神リョウスケ」





小さい時からの幼なじみで、
ずっとずっと一緒にいたいって
思うようになった。





でも、リョウスケは私のこと、
どう思ってるんだろ。





聞きたいけど、
聞けないよ~。





「ねぇねぇ、ミアン!」





「あ、ルミ!
どうしたの?」





「今年から始まる“たこあげ大会”、
ミアンも参加するでしょ?」





「うん! 楽しみだよね~」





「特に、あのビッグイベントがね~~!」





そう、今年からニコラ学園では
たこあげ大会が開催されるようになった。





提案者は、
髙橋カイラ生徒会長。





カイラ先輩は、
同じ吹奏楽部に所属してるんだ。





レンくんが彼氏で、
毎日幸せな日々を過ごしているらしい。





恋が大好きなカイラ先輩のことだから、
きっとあんなビッグイベントを
企画したんだろうな・・・





「お、ミアン。おはよ」





「あ・・・」





リョウスケだ。





「なんだよ、ミアン。
今日元気がないな」





「そんなことないよ」





「いや、俺は分かる。
ずっと隣で見てきたんだから」





「・・・・・」





こんな時に、
そんなかっこいいこと言わないでよ。





「ミアンは、明日あるたこあげ大会、
出んの?」





「うん、リョウスケもでしょ?」





「あぁ、てかあのイベント
知ってるか?」





「うん!
ロマンチックよね~」





ルミが微笑みながら、
私達の話題に入ってくる。





「好きな人の名前を
たこあげに書くってやつ、だよね」





トクン・・・





「ミアンには好きな人いんのか?」





「え」





何言ってるの?





だって私が
好きな人は・・・





「・・・ま、まだいないよ!
てか、リョウスケはいるの?」





私は笑いながら言った。





「いるよ、好きな子」





ドクン! ドクン!





誰だろう・・・





「へぇ~、
フラれなければいいねww」





「なんだよ、ミアンも
好きなやつ出来たら教えろよ」





私、私は―――――――――















○。。・☆。。○。。・☆。。・○。。・☆。。○。。・☆。。○





「もう、どーすんの?
結局告白するの?」





ルミと屋上で
お昼ご飯を食べながら、
女子トーク。





「分かんないよ・・・
だって、リョウスケ、
好きな人いるんでしょ?
私じゃないよ、きっと」





「えーでも、
あたってくだけろだよ!w」





「私は・・・無意味な告白して、
リョウスケと別れるなんて怖いの。
だから片想いして、
ずっと隣にいられたら
それだけで十分なんだ」





「ミアン・・・」





そう、私は、
告白はしない。

















○。。・☆。。○。。・☆。。・○。。・☆。。○。。・☆。。○





「はい! では、
今からたこあげ大会を
スタートしまーす!」





カイラ先輩がレン先輩と2人で
ステージに上がってきた。





先輩2人が付き合ってることは、
学園で知らない人はいないぐらい。





「じゃあ、まず始めの言葉です」





書記係のユナちゃんが
出て来た。





「今日は・・・」





「あのっ、八神くん!
実は・・・ずっと好きでした!
良かったら付き合って下さい!!」





え・・・





この声はナツミ先輩じゃん。
後ろ振り返りたくないっ。





「・・・ありがとう」





ズキッ。





「え、じゃあ!」





「ちょ、ミアン!
どこ行くの!?」





思わず足が動いていた。





ナツミ先輩は、美人だし、
何人もの人に告白をされている。





リョウスケも、
悪い気はしないだろうな・・・





心が痛い・・・





リョウスケ、リョウスケ!
でもゆずりたくない!!





私は・・・!!





「はい、では今からおまちかね!
ビッグイベントの
“告白たこあげ”を始めます!!」





「両想いになった人は、
前のステージでお祝いしまーす!」





「ねぇ、ミアンは?」





「分かんない。
どこ行ったんだろ」





「はい! 『せーの』、で
たこあげを上げて下さいね!
せーの!!」





パァァァァっ。





皆が1人ひとり一生懸命作った
たこが上がって行く。





「キャー、両想いだ~!」





「俺、前から好きだったんだ」





声がとびかう。





やっぱりやめようかな・・・





「ミアン!!」





この声・・・





「リョウスケ・・・」





「バカ、探したぞ!
ったく、俺のそばから離れるなって
言ってるだろ」





ウソ・・・
私のために?





ポロ・・・





「おい、ミアン大丈夫か?
涙出て・・・」





ギュッ。





いつの間にか、
リョウスケに抱きついていた。





「私、リョウスケが好きだった」





沈黙。





「ナツミ先輩から
告白されてるの見たよ。
良かったね」





「・・・え」





「この恋は
無意味だってわかったの。
お幸せにね」





「ま、待てよ!」





ギュッと腕を掴む
力強い手。





「俺も・・・
ミアンが好きだった」





え・・・!





「ナツミ先輩の告白は断ったよ。
俺は、ミアンが好きなんだ」





「な、なんで・・・」





「最初は幼なじみのままでいいと思ってた。
でも、いつからか、
お前を守りたいと思う様になったんだ」





ポロポロ。





「ミアン、
俺の彼女になって下さい」





「うん・・・うん!」





リョウスケの胸に飛び込んだ。





こんなに幸せなことはない。





「ねぇ、一緒にたこあげよう」





「うん」





幸せな気持ちで
私達は一緒にたこをあげた。





「綺麗だね・・・」





「あぁ」





「おっ、両想いの人発見しました!
八神リョウスケ君と、川原ミアンさんね。
前においで!」





「行く? リョウスケ」





「行くぞ!
おんぶしてやるよ」





「え、重いよ、私」





「いーからっ!」





一生幸せになります。





ありがとう。
ありがとう。





ダイスキ。







☆END☆

─ ニコ学名作リバイバル ─
この作品は過去に投稿された作品をアレンジしたものです。

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