おばあちゃんの紫陽花

CAST川原 美杏川原 美杏

作者:ひなっぴ

新二コラ学園恋物語新二コラ学園恋物語2022.07.02

私は美杏、
中学2年生。





私には大好きだった
おばあちゃんがいたんだ。





おばあちゃんの名前は
美奈子。





昔は、子という漢字が
名前によく
使われていたんだって。





おばあちゃんと同じ
美という漢字だから、
私は自分の名前が
大好きなんだ。





大好きだった
おばあちゃんは、
2年前の今日、
事故で亡くなった。





道路に飛び出してしまった
近所の犬をかばって、
車にはねられてしまった。





犬の飼い主は
同級生のユアン。





事故にあったことは
本当に不運だったけど、
ユアンは命日の日に
必ずお線香をあげにきてくれる。





満開の紫陽花の花が
咲くこの時期に。





そして、いつも
不思議な出来事が起こる。





今日はおばあちゃんの命日。





おばあちゃんが
私のことを心配して
会いにきてくれるんだ。





でも、姿は
見せてくれない。





だけど、
空気が変わるから
わかるんだ。





私の家のリビングには
すりガラスのドアがある。





リビングには
おばあちゃんの
仏壇があって、
命日の日は、お庭の
紫陽花の花を摘んで、
仏壇に飾る。





ユアンがお線香をあげに
来てくれたその時、
不思議なことが起こった。





リビングのすりガラスの
ドア越しに
人影が映って消えた。





サァーっと音がした。





私とユアンは
ドアのところに行って
誰がいるか確認した。





誰もいなかった。





美杏「おばあちゃんだ!
おばあちゃんが
会いに来てくれた!」





ユアン「うん。
僕もそう感じてたよ。
だから不思議と
怖い思いはなかった」





美杏「おばあちゃん、
私のこと心配して
くれてるのかな。
私は元気だよ!
大丈夫!!」





ユアン「美杏のおばあちゃん。
僕の犬を守ってくれて
ありがとうございます。
おばあちゃんが
犬を守ってくれたように、
僕は美杏を一生、
守っていきます!
だから心配しないでください」





美杏「え? いま、
なんで言ったの?」





ユアン「僕たちは
まだ中学生だけど、
10年後も
一緒にいれるなら、
ずっと美杏を守る!」





美杏「うん」













‥‥‥ 10年後 ‥‥‥





私たちは
24歳になった。





おばあちゃんの
命日の日、
私たちは結婚した。





結婚式には、
庭の紫陽花の花を
ドレスに添えた。





天国のおばあちゃんが
笑顔で見守っていて
くれることを願って。





ありがとう!
おばあちゃん!







*end*

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