テイキテストレベル・チートミアン

CAST川原美杏

作者：まるぱん

2024.11.29

ルミ「また、授業中に
別のこと、してたのー?」

ミアン「課題終わってからだし、
いいでしょ？」

レイナ「授業中に寝てたし！」

ミアン「じゃあ２人とも、
次のテスト、九教科で
点数競ってみる？」

ルミ、レイナ「・・・」

あたし、ミアン！
高校１年生！

みんな、
「高校の勉強は難しいよー」
って、なげいてるけど
あたしは全然へっちゃら！

だって、
定期テストにおいて、
あたし、チートだし？

ミアン、只今無双中！

あたしがやってることは、
お昼寝する→
夜眠れなくなる→
眠るために勉強する！

一見悪循環だけど、
昼寝は大切だし、
ちゃんと勉強する習慣も
身についてる、
はず、だし・・・？

結果良ければすべて良し！

あたしは
結果が出てるんだから、
大丈夫だよね！

まあ、頭がいいのも
罪だよね。

さっきのルミとレイナみたいに
絡んでくる人もいるもんだし。

「点数競ってみる？」
って言ったら、
騒がしかったのが
嘘みたいに黙っちゃうのに。

ミアン「ハルトー？
勉強、教えてあげようかー？」

ハルト「大丈夫。
自分でできるから」

もー。
そっけないなあ。

小学生の頃までは、

「ミアンちゃーん。
僕、勉強無理ー。
教えてー」

なんて
言ってたのに。

中学生ぐらいから
冷たくあしらわれて
きたような。

腐れ縁の幼なじみで、
近所のおばさんたちから、
「みーちゃん」と「はーくん」
って呼ばれて、
いつも２人一緒だったのに。

こんなの
なんだか、悲しいよ。

よし。

もう、本人に聞いちゃえ！

ミアン「ねえ、ハルト！
なんで最近そっけないの!?
ちっちゃい頃は
一緒に勉強会とかしたじゃん！
あたし、こんな関係いやなんだけど！」

ハルト「やだ。誰だって
言いたくないことだって
あるじゃん」

ミアン「ひどい！
あたし、
ハルトと絶交する！」

ハルト「言えばいいんだろ。
女子に勉強聞くのは
情けないからだよ！」

ミアン「別に情けなくないじゃん」

ハルト「周りの男子に
笑われるんだよ！」

ミアン「周りの目なんて、
気にしなくていいじゃん」

ハルト「・・・」

ミアン「まだ何かあるの!?」

ハルト「好きな女子には
頼ってもらいたいから！」

ミアン「ハルト、
好きな人いたの!?
早く教えてほしかったなー。
好きな女子・・・あたし!?」

ハルト「そうだよ！（照）
昔っからずっと！
ミアンの隣は俺のもの！
ミアンのことが好きだ！
付き合ってほしい！」

え!?

幼なじみのカップルとか、
まさに恋愛漫画でよくある
シチュエーションじゃん！

ミアン「よろしく！」

“ミアンの隣は俺のもの”って、
“俺のものは俺のもの、
　お前のものも俺のもの”
みたいに言わないでよ（笑）

独占欲強いな（笑）

ハルト「・・・！」

ミアン「勉強、
できるようになった？」

ハルト「まだ。
だから、
いーっぱい教えて？」

ハルト、キャラ変!?

ついさっきまで
冷たかったのに、
今度は甘すぎる!?

ミアン「昔っからって、
いつくらい？」

ハルト「ミアンの意地悪！」

仲が良かった幼なじみは
冷徹に豹変し、
甘々になったのでした。

＊ｅｎｄ＊