ニコ学の恋の言い伝え

CAST川原美杏

作者：美杏LOVE

2024.07.07

私、川原ミアン。
走るのが得意です。

リョウスケ
「運動会のリレー選手は、
伊藤シャノンさん、
上妻ミサキさん、
川原ミアンさん、
犬飼タイヨウさんに
決まりました。
お願いします」

運動会１ヵ月前の火曜日、
３‐Ａ委員長の
八神くんが言った。

シャノン「はい、がんばります」

この子は、伊藤シャノンさん。
美人だけど、足が速いっていう
ギャップ萌え。

〔家〕

ミアン「ただいま～」

リリカ「おかえり、
お姉ちゃん」

妹のリリカ。
１つ年下で２‐Ａリレー選手。

リリカ「・・・本題に入るけど、
タイヨウ君のこと
お姉ちゃん好きでしょ」

タイヨウは、私の幼馴染。

ミアン「！
・・・・・なんでわかったの？
//////」

リリカ「見え見えだよ。
昨日リレーの練習した時、
タイヨウ君に見とれてたでしょ。
様子がおかしかったから
ミサキちゃんに聞いたし」

ミアン「もう、ミサキってば！」

そう、私はタイヨウが好き。
親友のミサキだけが気持ちを
知っていたけど、
リリカにバレちゃった。

リリカ「お姉ちゃん、
タイヨウくんに
運動会でバトン渡すでしょ。
ニコ学に代々伝わる言い伝え、
やってみなよ」

ミアン「言い伝え？」

リリカ「運動会本番のリレーの時、
好きな人に赤組のバトンを渡して、
赤組がリレー優勝して
体育館裏の桜の木の下で告白すれば
想いが届くっていう言い伝えがあるよ。
私の友達が去年実際やって
両思いになったから
この言い伝え本当だよ」

ミアン「本当!?」

リリカ「うん。本当。
だから、やってみてよ。
タイヨウ君人気だから
他の子にとられちゃうよ」

そうＡ組が赤組、
Ｂ組が青組、
Ｃ組が黄色組なんだ。

ミアン「うん。わかった。
やってみる！」

リリカ「うん。頑張って！」

〔学校〕

ミアン「ミサキ、２人を
リレーの練習に誘おう」

ミサキ「いいよ。
ミアン、あの言い伝え
やるんでしょ。
リリカちゃんから
話は聞いてる！」

あれ以来、
私は休み時間や放課後に
すすんでリレーの練習を
するようになった。

ミサキ「伊藤さん、犬飼君
一緒にリレーの練習をしない？」

シャノン・タイヨウ「いいよ」

・＊。・　校庭　・＊。・

シャノン「はい！」

ミサキにバトンが渡された。
今は校庭でリレーの練習中。

ミサキ「ミアン！　頼んだ！」

次は、私。
これでタイヨウに渡すぞ！

ミアン「はい！」

ラストでタイヨウ。

ゴール！

キーンコーンカーンコーン

ミアン「あ！　急がなきゃ！」

〔運動会本番〕

ついに迎えたリレーの本番。
絶対に優勝する！

パン！

１年生がスタートした。
微妙に黄色が勝ってる。

リリカにバトンが渡された。

ミアン「がんばれ～！　リリカ！」

ついに３年生へ！
でも、まだトップは黄色。

ミアン「がんばれ～！
伊藤さん！」

シャノン「上妻さん！
後はよろしく！」

ミサキ「うん！」

伊藤さんからミサキへ！
次だ！

ミサキ「ミアン！
後は、まかせた！」

ミアン「うん！」

放送「赤が黄色を抜きました」

よし、黄色抜いた。
このままいけば・・・

ズサッ

ミアン「わぁ！」

まずい！
転んでバトンを落とした！

放送「赤を青と黄色が
抜きました」

タイヨウ・ミサキ・シャノン・リリカ
「ミアン！・川原さん！・お姉ちゃん！」

ついに、タイヨウへ！

ミアン「はい！」

パシッ

ミアン「がんばれ～！
え！　ウソ！」

なんと最下位だったのに、
タイヨウが青と黄色を抜いて・・・・・
ゴール！

全チームがゴールし、
結果発表。

放送「３位・・・青組、
２位・・・黄色組、
１位・・・赤組！」

ミアン・ミサキ・シャノン・
リリカ・タイヨウ「やった～！」

放送「リレー選手の退場です」

そして、私は退場した。

ミサキ「ミアン、いいの？
タイヨウ君のこと」

ミアン「うん、
もうあきらめる。
リレーは勝てたけど
転んでバトンを落としたし」

ミサキ「・・・・そっか
・・・・ごめん。
この話題やめよう。
そうだ！
せっかくリレー勝てたし
伊藤さんのこと
呼び捨てしない？」

ミアン「うん！」

私にはミサキもいる、
伊藤さんもいる。

だから、恋は叶わなくても
大丈夫。

ミアン「伊藤さん！」

シャノン「川原さん、
上妻さんどうしたの？」

ミアン「せっかくリレー勝てたし、
名前呼び捨てで呼ぼ！」

ミサキ「私も！」

シャノン「わかった。
じゃあこれからミアンと
ミサキって呼ぶね。
私のことシャノンって呼んで」

ミアン・ミサキ「うん！」

シャノン「・・・・じゃあ２人は
好きな人いる？」

ミアン「え！」

シャノンって、
せめる人だったんだ！

ミサキ「私は、捜索中」

ミアン「私はタイヨウが
好きだったけど、
あきらめた」

シャノン「！
・・・・・そう
・・・・・なんだ」

ミサキ「２人とも
もうすぐ結果発表だから
行こう」

シャノン「じゃあ私、
先行ってるね」

ミサキ「シャノンって
タイヨウ君のこと
好きなんじゃない？」

ミアン「確かに・・・・そうだ」

放送「まもなく結果発表です」

ミアン「あ！　行かなきゃ！」

私たちは走り出した。

放送「これより第２８回、
ニコラ学園運動会の
結果発表を始めます。礼」

放送「赤組１の位、０」

後者にある得点ボードの
１の位が変えられたい。

放送「青組１の位、２」

放送「黄色組１の位、５」

放送「赤組１０の位、１」

放送「青組１０の位、７」

放送「黄色組１０の位、８」

まずい

放送「赤組１００の位、３」

放送「青組１００の位、２」

わぁぁぁ

赤組全体に
歓声があがった。

放送「黄色組１００の位、２」

放送「優勝赤組」

ミアン・ミサキ「やったあ！」

〔表彰も終わり、翌日〕

シャノン「ミアン、おはよう」

ミアン「シャノン、おはよう」

シャノン「話があるから、
こっちきて」

〔人気（ひとけ）のない体育館の裏〕

シャノン「ミアン、
タイヨウ君のこと
好きだったけど、
あきらめたでしょ」

ミアン「うん」

シャノン「私、タイヨウ君と
隣の席だから気づいてた。
太陽くんがミアンのこと
好きだってこと」

ミアン「！　ウソ・・・・」

シャノン「ほんと。
だけど、私
前タイヨウ君のこと
好きだったけど、
運動会前日委員長に
告白されたんだ」

ミアン「え！」

シャノン「それで考えたけど、
私一目惚れしたの。委員長に。
だから、実は私は
２人がくっつくべきだと思うの。
だから、気持ちを伝えたらどう？
タイヨウ君は校庭にいる！」

ミアン「シャノン、ありがとう。
だからシャノンも！
八神君は教室にいるよ！」

シャノン「うん、ありがとう。
じゃあお互い頑張ろう！
じゃあね！」

よし、急ごう！

ミアン「タイヨウ！」

タイヨウ「ミアン！
ちょうどよかった」

ミアン「タイヨウ！
こっち来て！」

〔体育館裏の桜の木の下〕

ミアン「私、タイヨウのことが
好きです！
付き合ってください！」

タイヨウ「僕もミアンのこと
好きでした。
僕でよければ」

ミアン「本当!?　やったぁ！」

でも、バトンミスしたのに
なんで？

〔影でこっそり見てたリリカ〕

リリカ「このニコ学言い伝えの本に
書いてあることが本当だったな。
※のとこ読み忘れてたし、
私も来年やれたらやろう」

その本の※のところには・・・

──────────────────
──
※もしバトンミスや
優勝しなかった場合も、
２人がもともと思い合っていたら、
２人は両思いになるかもしれません。
──
──────────────────

って、書いてあったんだって。

〔シャノン〕

シャノン「八神君！
私も八神君のことが
好きになりました！
ぜひ付き合ってください！」

リョウスケ「ありがとう。
僕からもお願いします」

シャノンも
無事付き合えたよ/////

＊ｅｎｄ＊