ひな祭りの約束

CAST川原美杏

作者：かれん

2024.02.11

もうすぐひな祭り。

ミアンはこの日を
楽しみに待ってるんだ。

なぜなら、今年の３月３日は
日曜日で学校も休み。

地元のひな祭りのイベントに
好きな人と行くと
恋が叶うっていうジンクスがあって、

ミアンが好きなユアンくんを
どうやって誘うか考えてるんだ。

ユアンくんとは、
去年の秋の体育祭で
借り物競争を一緒に走ってから
ずっと気になってる。

あの時、手を繋いで走るって
書いてあったから、
初めて手を繋いだ時の
心臓のドキドキ感が
いまだに忘れられない。

よし！
明日、学校で誘ってみようっと。

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次の日。

学校でユアンくんを
見つけた。

勇気を出して
声をかけてみる。

ミアン「ユアンくん、
おはよう！」

ユアン「おはようー。
今日も朝から元気だなー」

ミアン「え、そ、そうかな??
あのさ、ユアンくん、
突然だけど
３月３日って空いてる？」

ユアン「うーん、この日って
地元のお祭りじゃなかったっけ？
あ、そうそう！
ミオコからも誘われてたから、
一緒に行こうよ！」

ミアン「え、ミオコからも？
あ、うん！
一緒に行ってもいいかな？」

ユアン「もちろん！
ミオコにも伝えとくよ。
じゃな！」

ミアンは心臓が
ドキドキしてた。

ミオコも誘ってたの
知らなかった・・・

ミオコとユアンくんは
幼稚園からの幼なじみって
聞いてたけど、
もしかして、
付き合ってるのかな・・・

ミオコ「ミアン！
おっはよー!!
あれ？　どしたの？
なんだか暗い表情だけど、
何かあったの？」

ミアン「あ、ううん。
なんでもない。
あ、あのさ、ひな祭りの
イベントのことだけど・・・
なんだかおじゃまだったかな？
私もユアンくんに
声かけちゃったんだ」

ミオコ「あー、全然
おじゃまなんかじゃない！
一緒に行こうよー」

ミアンは、ホッとした。
２人で行く約束してるって
言われたら
ショックだったから。

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ひな祭りの日。

ミアンは
満開の梅の木の下で
ミオコとユアンくんと
待ち合わせした。

前からミオコが歩いてくる。

ミオコ「ミアン！　お待たせ！
今日はユアンくんは
少し遅れるって。
だから先に２人で
イベント会場行こうよ！
なんかさ、会場で
告白大会やるらしいよ」

ミアン「そっか、
ユアンくん遅れちゃうのか。
告白大会って初めての
開催みたいだけど、
誰か告白する人なんか
いるのかな？」

ミオコ「ふふ！　ねー!!」

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イベント会場に到着した。

司会「さて、会場の皆さん！
お待たせしました！
これから告白大会が始まります!!
告白する人が舞台に登場するので、
皆さん、拍手でお迎えください！」

パチパチパチ

会場の拍手と共に登場したのは、
なんと、ユアンくんだった。

ミアンが、え？　と
思っているうちに、
ユアンくんが司会者から
マイクを預かって話をした。

ユアン「今日、ここに来ている
僕の好きな人に
これから告白します！
僕の好きな人は・・・
ミアンちゃんです!!
好きです！
僕と付き合ってください!!」

ミアン「えええ!!!　私!!
信じられない！」

ミオコ「ほら！　ミアン！
おめでとう！
ユアンくんのところに
行ってあげて！
ユアンとミアンが
お互いに好き同士なの、
とっくに気づいてたんだからね！」

ミアン「ミオコ、ありがとう！」

ミアンは走って
舞台に駆け上がって、
ユアンくんのところに向かった。

ミアン「私も好きです！」

司会者「ひな祭りイベント告白大会で、
カップル第一号が誕生しました！
皆さん温かい拍手を!!」

会場のみんなが、梅の花びらを
集めた花吹雪を
空に降らせてくれた。

舞台にピンク色の
花びらが舞い散る。

ミアンとユアンは
拍手で見送られながら、
２人で手を繋いで
会場を歩いた。

ユアン「これからもずっと
仲良くしような！」

ミアン「うん！
ひなまつりの日は
２人の記念日を
ずっとお祝いしようね！」

・・・ＥＮＤ・・・